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②『こころは遺伝する DNAはいかに〈わたし〉を形づくるか』ロバート・プロミン , 田中文(2026・河出書房新社)/ 第2章 なぜDNAが「自分らしさ」を形づくるとといえるのか

1970年代のアメリカ

1960年代に若者の間で広がった快楽主義が革命を起こし、未婚のまま子どもを身籠る女性が急増。

その結果、多くの養子縁組が行われたのが70年代の初頭、ということなのだそうです。

プロミン先生は1974年にテキサス大で博士号を取得。コロラド大心理学部と行動遺伝学研究所のポストを兼務。養子を対象とした心理的発達についての長期縦断研究「コロラド養子プロジェクト(CAP)」を立ち上げた。
養子研究の場には、「生みの親」「育ての親」「生みの親かつ育ての親」の全てが揃っておられるわけです(こんなにスゴイ現場はなかなかない)。この研究は子どもたちが40代になった現在も継続しているそうです。
その結果、わかったことが「心理的形質には有意で大きな遺伝的影響がある(p.40)」ということらしい。

【有意な遺伝的影響が明らかになった項目】
児童期:知能、認知能力(言語能力、空間認知能力等)、記憶力(顔と名前の一致等)
7歳:読み能力
幼児期:気性(内気かどうか等)
思春期:注意力の欠如、孤独感

「双生児早期発達研究(TEDS)」
こちらも先生が携わってこられた研究。1994〜1996年に生まれた双子とそのご両親を対象とし、総数二万組以上を狙ったという、大変規模の大きなもの。

遺伝子といえば双子研究のイメージ。

凄いデータがとれたようですヨ。大発見もあった、と。それを本書で順繰りに紐解いてゆかれるようです。

覚えておくべき界隈ワード「分散」と「共分散」

分散:集団内の人々がどの程度違っているかを示す指標
共分散:類似性の指標
相関係数:分散が共分散する割合を示す統計

相関係数が0.0なら2種類の形質の類似性はまったくなく、相関係数が1.0ならば完全に一致・・・・という意味になるのだそう。(p.50)
双子の相関係数が0.0なら双子の類似性はゼロで、1.0なら完璧に一致。

遺伝学研究の大発見

年齢とともに遺伝率は上昇する

p.55

体重の遺伝率は児童期で約40%、青年期で約60%、成人期で約80%と、年を取ればとるほど、どんどん近づいて(似て)ゆくんですって。

親と幼い子供のこうした体重の類似性には、遺伝と環境のどちらが寄与しているのだろうか。この疑問にCAPは明確で揺るぎない答えを出している。養子の体重は育ての親の体重と相関せず、相関係数はほぼゼロだったのだ。要するに、育ての親の食事やライフスタイルは、養子の体重になんの影響も与えないということだ。同様に血の繋がったきょうだいの体重の相関係数が0.3なのに対し、同じ家庭で育った血の繋がらないきょうだいの相関係数もやはりほぼゼロだとわかった。同じ家庭で育っても、遺伝子を共有しない限り、子どもたちの体重が似ることはないのである。

p.55

養親と養子、養子の兄弟を対象とした研究の結果は、家族の体重が似ている理由は遺伝であって環境ではないことを示している。(p.56)

この先のどこかの章で改めて詳しい解説があるらしいのですが、「環境」ってのは「ランダムなモノとして眺める」のがこの界隈の基本視線のよう。年齢が上がってゆくにつれ「本来持って生まれた自分の姿(遺伝)」に近付いていくという話も腑に落ちます。面白いよねえ・・・・。


あ、そういえば先日の探偵ナイトスクープ、スゴかった。

たしかに神回!


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