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④『統合失調症』村井俊哉(2019・岩波新書)/ 遺伝

第一度近親とは

遺伝性疾患の文脈で用いられる用語。
法律の一親等とは違うらしい。

一親等 → 親子の関係
第一度近親 → 親子(一親等)+兄弟姉妹(二親等)の関係まで含む

なぜ、遺伝学的には第一度近親になるかというと、大雑把に言うと、親と子は、そして兄弟姉妹同士は、お互いにその遺伝子を50%共有するからです。

p.93

統合失調症の遺伝

様々な研究があるらしいのですが、村井先生が単純化してくださった数字が次のとおり。↓
第一度近親 10%
第二度近親 2~3%

これらのデータを基にある特定の個人が今後統合失調症を持つ確率を見積もる場合には発症年齢の分布も考慮するため、好発年齢をすぎれば発症の確率はより低くなるのだそう。

もしかすると統合失調症の「遺伝率」は80%という高い数字であるということをどこかで目にされた方もいるかもしれません。この遺伝率という数字は、一卵性双生児間の相関から二卵性双生児間の相関を引き算して2倍した数字として求められる数字なのです。これはある病気について遺伝的要因と環境的要因のどちらがどの程度強く寄与しているかを見積もる指標であり、それはそれで意味のある数字なのですが、うっかりすると、親がこの病気を持っていた場合、子どもがこの病気を持つ確率が80%であると誤解してしまいそうになります。実際にはその確率は80%よりはるかに低い数字、すなわち10%程度になります。

p.94

こう説明するとほとんどの方は不安が解消し、安堵されるのだそうです。
が、これ、人生の「いつどのタイミングで聞くか」によって印象が随分変わってきそうな気もします。加えて個人の「性格」という案件も。手持ちの神経症傾向やリスクヘッジ傾向の差異により、聞く側にこれがどう響くのか。個人の受け止め方にもバラつきが出そうだなあと思いました。

「統合失調症を誘発する母親仮説」と「脆弱性ストレスモデル」

統合失調症を誘発する母親仮説というのは、発症の原因を「間違った子育て」のせいにするという仮説で、これは「素人感覚の錯覚」であって(よくある単純な犯人捜し)、普通に「誤り」なのだそうです。
が、その生育環境が「ストレス」であった場合はどうか?・・・・という。

間違った育児というか、「子どもにとって非常にストレスフルな育児」が行われており、そういった環境下で子どものメンタルが激しく圧迫されているような場合はーーーチョット話変わってくるかもね?
という指摘がやんわりと。

たしかにな。そらそうです。

統合失調症の原因はいまだ不明とのこと。


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