⑤『統合失調症』村井俊哉(2019・岩波新書)/ 治療
ドーパミン拮抗薬
統合失調症に効く薬とは、全て「ドーパミン拮抗薬」なのだそう。
実は、統合失調症患者さんの脳の中で何が起こっているかはほとんど不明で、ドーパミンが増えているのか減っているのかさえ定かではない、と。
ーーーえ? ドーパミン過多が統合失調症、不足がパーキンソン病、って思ってましたが違ったのか!?
どうも、「なぜだかわからないけどドーパミン拮抗薬が効く(症状が落ち着く)」という現実が「ドーパミン過多が~」と考えられている原因のようです。
ドパミン拮抗薬とは、言ってみればドパミン受容体に蓋をするように結合することで、ドパミンが放出されてきても、ドパミンが受容体に結合できなくなり、ドパミンによる情報伝達を弱めてしまう、そういう病気です。
一番興味のあったメタ認知トレーニングについてはあまりページが割かれていませんでした。Google先生がメタ認知スキルと病との関係を力説してらっしゃったので物凄く~興味があったのですが(残念)。
メタ認知トレーニングはうつや双極等のその他精神疾患やパーソナリティ障害の回復や治療においてもたいへん意義のある訓練であるらしく、メタ流行りの折に「商業目的のキャッチーなワード」くらいにしか眺めていなかった自分を今頃反省。
今回の読書の目的はメタ認知×治療のパートだったので、ちょっと残念でしたが、また何か機会があるだろう。次回の出会いに期待!
しかし、村井先生によれば統合失調症の治療はとにかく薬物療法が中心。
メタ認知トレーニングのような応用レベルの精神療法を用いるには、”推奨されるタイプの疾患とそうでない疾患がある”とのことでした。統合失調症の場合は「基本レベルの精神療法を前提としたうえでの+薬物療法」が標準的治療となるようです。
この後、薬を使わない治療への考察、死亡率ギャップ、と話が進んでゆくのですが、この死亡率ギャップのパートを読むと、メタ認知スキルがいかに重要であるかの意味が分かります。
