周りに遅れている気がする日に|比較をやめるのではなく「何のために比べるか」を決める
周りに遅れている気がする日に|焦りを「相手・数字・本音」に分ける3つのメモ
同年代の同僚が昇進した。
SNSを開いたら、同年代の人が副業で収益を上げていた。
少し年下の人が会社を辞めて、独立したと報告していた。
そんな情報を見た瞬間、
「自分だけ遅れている気がする」
「40代なのに、まだ何もできていない」
「もっと早く始めればよかった」
と、急に焦ることがあります。
さらに、
「また人と比べてしまった」
「こんなことを気にする自分はダメだ」
と、比べたことまで気になってしまうこともあります。
でも、焦っているときは、いろいろなものが頭の中で混ざっています。
誰を見て焦ったのか。
どの数字が気になったのか。
そして、本当は何に不安を感じているのか。
そこでこの記事では、焦りを無理に消そうとするのではなく、
「相手」
「数字」
「本音」
の3つに分けて整理します。
紙や特別なワークシートは必要ありません。
スマホのメモに短く書き出すだけです。
人と比べてしまった直後に、3分ほどで頭の中を整理するための入口として使える形にしていきます。
まずは、「周りのみんな」という大きなかたまりから、実際に気になった相手を一人だけ切り出してみます。
第1章 相手|誰を見たときに焦ったのか
最初に書き出すのは、**「相手」**です。
「自分だけ遅れている気がする」と感じたとき、そのきっかけになった誰かがいることがあります。
例えば、
昇進した同僚
副業を始めた知人
独立した以前の同僚
SNSで成果を発信していた人
などです。
ここでは、詳しく分析する必要はありません。
スマホのメモに、
「誰を見て焦った?」
と書き、その下に相手を一人だけ書いてみます。
実名を書く必要もありません。
「会社の同僚」
「30代の知人」
「SNSで見た副業をしている人」
「自分より年下の人」
といった、匿名や抽象的な名前で十分です。
例えば、
相手:SNSで見た、自分より年下の副業をしている人
これだけでも構いません。
大切なのは、その人が自分より優れているかどうかを判断することではありません。
頭の中でぼんやりしていた焦りから、まず**「誰を見たときに反応したのか」だけを外に出すこと**です。
「周りのみんなに遅れている」
と思っていても、書き出してみると、実際には特定の一人やSNSで見かけた一つの投稿がきっかけだった、ということもあります。
まずは「相手」を一人だけメモする。
次は、その相手の何が気になったのかを見てみます。
第2章 数字|事実と評価を分けてみる
「相手」を書き出したら、次に見るのは**「数字」**です。
人と比べたとき、数字は目に入りやすいものです。
例えば、SNSで、
「副業で月10万円」
という投稿を見たとします。
そのとき、
「相手は月10万円。自分はまだ0円」
と考えることがあります。
ここまでは、数字について確認できる部分です。
ところが、その直後に、
「自分は遅れている」
「何もできていない」
「今からでは遅いかもしれない」
と考え始めることがあります。
ここで一度、事実と評価を分けます。
例えば、
事実:相手の投稿には「月10万円」と書かれていた
事実:自分の現在の売上は0円
評価:だから自分は遅れている
という形です。
「月10万円」と「0円」は数字です。
一方で、
「自分は遅れている」
は数字そのものではなく、その数字を見た自分の評価です。
スマホのメモなら、
数字:月10万円/0円
とだけ書いても構いません。
フォロワー数や年齢、始めてからの期間などが気になった場合も同じです。
まずは、確認できる数字だけを書きます。
分からない数字を、想像して埋める必要はありません。
相手の条件や背景まで推測しなくても大丈夫です。
ここで数字を書く目的は、相手との差を詳しく調べることではありません。
数字と自己評価を、いったん切り離すことです。
数字に差があることと、
「自分には価値がない」
「自分はもう遅い」
と決めることは同じではありません。
まずは、
何の数字に反応したのか。
そこだけをメモしておきます。
では、その数字を見て、なぜ自分はこんなに焦ったのでしょうか。
最後に、「遅い」という言葉の奥にある本音を見てみます。
第3章 本音|「遅い」の奥にある不安を1段だけ掘る
「相手」と「数字」を書き出したら、3つ目は**「本音」**です。
誰かの昇進や副業収益、転職や独立の話を見たとき、
「自分だけ遅れている気がする」
「それに比べて、自分は何をしているんだろう」
「40代なのに、このままでいいのだろうか」
と感じることがあります。
ここでは、その**「遅れている」から、もう1段だけ奥を見てみます。**
例えば、
「自分だけ遅れている気がする」
と書いたら、その下に、
「何が一番不安なんだろう?」
と付け足してみます。
答えは、きれいな文章でなくて構いません。
例えば、
「このまま何も変わらないのが不安」
「今から始めても間に合わない気がする」
「自分にはできることがない気がする」
「周りだけ先に進んで、自分だけ残るのが怖い」
といった言葉かもしれません。
ここで大切なのは、その不安が正しいか間違っているかを判断することではありません。
「人と比べてしまう自分がよくない」
と、さらに自分を責める必要もありません。
まずは、
自分は何を怖がっているのか。
そこを言葉にしてみます。
スマホのメモなら、
本音:このまま何も変わらないのが不安
という1行だけでも十分です。
「遅い」という言葉だけでは、何に悩んでいるのか分かりにくいままです。
でも、その奥まで少し掘ってみると、
「収益の差が気になっているのか」
「年齢が気になっているのか」
「将来が見えないことが不安なのか」
と、悩みの輪郭が少し見えやすくなります。
ここで、答えや解決策まで出す必要はありません。
この段階の目的は、焦りをなくすことではなく、
「自分は本当は何を不安に感じているのか」をつかむことです。
これで、
相手
数字
本音
の3つがそろいました。
あとは、この3つをスマホのメモに並べてみます。
第4章 3つのメモ|「相手・数字・本音」を並べてみる
実際に使うときは、難しく考えなくて大丈夫です。
スマホのメモを開いて、次の3行を作ります。
相手:
数字:
本音:
長い文章にする必要はありません。
短い言葉で十分です。
副業で焦ったとき
SNSで「副業で月10万円」という投稿を見て焦ったなら、
相手:SNSで見た副業をしている人
数字:月10万円/自分は0円
本音:このまま何も形にできないのが不安
という形です。
「月10万円」という数字と、
「自分は遅れている」
という評価を一緒にせず、分けて置いてみます。
転職した人を見て焦ったとき
知人の転職を知って、
「自分も何か変えなければ」
と焦った場合なら、
相手:転職した知人
数字:年齢や転職回数など、確認できる数字だけ
本音:このまま今の仕事を続けていいのか不安
と書けます。
数字が分からなければ、
数字:分からない
でも構いません。
想像で埋めなくて大丈夫です。
同僚の昇進が気になったとき
同年代の同僚が昇進して、
「自分だけ取り残された気がする」
と感じたなら、
相手:昇進した同僚
数字:同年代/役職など確認できること
本音:自分の仕事が評価されていない気がして不安
という形にできます。
ここでも、
「相手が昇進した」
という出来事と、
「だから自分には価値がない」
という自己評価は分けておきます。
この3つのメモの目的は、きれいな分析を完成させることではありません。
頭の中で、
「みんな進んでいる」
「自分だけ遅い」
とひとかたまりになっていた焦りを、見える形に分けることです。
スマホで数分書く程度で十分です。
答えが出ない項目があっても、そのままで構いません。
誰に反応したのか。
何の数字が気になったのか。
その奥で何を不安に感じているのか。
この3つが見えれば、この記事での整理はほぼ終わりです。
その先で、比較そのものをどう使えばいいのか考えたくなったときは、次の記事へ進んでみてください。
第5章 次に読む|比較を「自分を責める材料」で終わらせない
ここまでの3つのメモは、比較した直後の焦りを整理するためのものです。
「人と比べないようにすること」が目的ではありません。
比較したときに、
自分は何に反応して、何を不安に感じたのか
を見える形にするための入口です。
そして、少し落ち着いてから、
「この比較から、自分は何を知りたかったんだろう?」
と考えてみると、比較には別の使い方もできます。
例えば、副業で結果を出している人を見たとき。
「自分はまだできていない」
だけで終わるのではなく、
「どんな方法を使っているんだろう」
「自分にも参考になる部分はあるだろうか」
と、比較を情報収集へ切り替えることもできます。
転職や昇進でも同じです。
相手との差で自分を評価するだけではなく、
「この比較から、自分は何を知りたいのか」
へ視点を移してみます。
その整理をもう少し進めたいときは、こちらの記事で、
「何のために比べるのか」
を2つの質問から整理しています。
▼次に読む
周りに遅れている気がする日に|比較をやめるのではなく「何のために比べるか」を決める
この記事の3つのメモで焦りの中身を整理する。
そのあと必要なら、次の記事で比較から何を持ち帰るのかを考える。
そんな順番で使ってみてください。
まとめ|3つに分けたら、今日はそこで終わっていい
周りに遅れている気がするとき、頭の中ではいろいろなものが混ざっています。
そんな日は、無理に前向きな答えを出そうとしなくても大丈夫です。
まずスマホのメモに、
相手:誰を見て焦った?
数字:何の数字が気になった?
本音:その奥で何が不安?
この3つだけを書いてみます。
大切なのは、
「また人と比べてしまった」
「自分は何もできていない」
と、比較したことから自己否定を増やしすぎないことです。
相手との差を、今日すべて埋める必要はありません。
本音が見えたからといって、すぐに解決策を出す必要もありません。
相手・数字・本音。
3つの列が書けたら、そのメモを保存します。
そして、今日はそこで終了で大丈夫です。
また周りが気になった日に、同じ3列を使ってみる。
「自分だけ遅れている」という大きな焦りを、そのまま自分自身の評価に広げず、まず頭の外へ出す。
今日やることは、それだけです。
もう少し時間を取って、自分の経験やこれからの選択肢まで整理したくなったときだけ、必要に応じて**「比較不安を整理する7つのワーク」**へ進んでみてください。
