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ヨコタ博物館『「はじめまして!」の収蔵品展』1


イントロダクション

 常設展の第一、第二展示室を見て、いよいよ第三展示室。今回の企画展の会場です。

ヨコタ博物館が新城市作手に移転して今年で38周年。
「企画展をするには数が少ない」
「これが何かわからない」など
様々な理由で展示していなかった収蔵品を
今回思い切って集めてみました!

「これは何なのか…」
国・時代・名前のすべてが不明の収蔵品たち。

ヨコタ博物館には多くの収蔵品がありますが、
その大半が謎に包まれています。
収集した国や収集時期、収蔵品の情報は
すべて故館長の頭の中。
博物館スタッフは、数少ないメモと
収蔵品の見た目を手掛かりに文献等を漁り、
展示物の説明文等を作成しています。

展示説明より

 「地方にある、知る人ぞ知る私設博物館。
秘められていた、全てが謎な収蔵品たち。
それが何か知っていたのは、亡くなった館長だけ。
今回、その数々が初めて公開される」

こんなイベント、クトゥルフTRPGか、SCPTaleの導入部としか思えないんですが、いったい何が始まるんでしょうか?


 会場は一見、見出し画像のように、いつもどおり。手前の陶製の椅子、その奥のタイの竹琴(ラナート・トゥム)や各地の太鼓各種、一番奥のインドネシアの竹琴(アンクルン)などは、常設展示されているもの。この日も家族連れの子供が演奏して遊んでました。この「自由に楽しんでください」というスタンスも、この博物館の特徴。

白モン族のプリーツスカート(中央)
各地の装身具いろいろ(下)

 最初の部屋では「モン族は青モン族、白モン族に分かれ、青モン族のみがロウケツ染めの技術を持っている」と、ロウケツ染めの道具や、細かな模様を染め抜いたプリーツスカートが展示されていました。そしてこちらには、白モン族のスカートが。プリーツの細かさや手の込んだ刺繍は同じなんだけど、紺の染は入ってない。青と白の名称の違いはここからなのかな? 

 山岳民族のアクセサリ、金属や硬木のものはともかく、色々な素材を細い鎖にぶら下げたものは、なんだか怪しい。木の実、貴石、コイン、動物の歯……雑多なものが、鎖からぶら下がった金属のキャップにはめてある。いくつか抜けていた。やっぱり呪術的な意味があるのかな? 必要に応じて、引きちぎって使ったりするんだろうか。 

人形劇・影絵芝居の人形

カンボジア・人形劇の人形

 顔が前後にあるのは……神様? 精霊? 怪物? 腕も四本ある。象の鼻も、動かせるようになっている。上手いこと操るのは大変だろうなあ。あんまり激しい動きはしなさそうだけど。

影絵芝居の人形

 薄い牛の皮でできているそうだ。少し透けているから、影にも色が付くのかな? 小さな穴がいっぱいあけてある。透かした光が、キラキラ光るのだろう……動かせるのが片腕くらいしかない。でも影絵なら、光に近づけたりスクリーンに近づけたりして、大きさを変えるとか、色々な演出ができる。光源が揺らめく炎なら、何もしなくても影は踊る……先の人形劇と反対で、可動部分が少なくてもドラマチックな演出ができるんだろう。見たいなあ。

陶の鳥

双頭の鷹の水差し?

 何の解説もない。まんべんなく入った貫入が効果的な、染付でタカの姿が描かれた水差し……? デザインは面白いんんだけど、二つある頭の両方に注ぎ口が開けてある……こぼれちゃうよね? 飾り物なのかな。

黒褐釉鳥型水差し?

 このスタイル、カッコイイなあ! 鳥なのに、あえて翼は目立たせず、むしろ脚の方がたくましい。グッと上を向いた首も尾も、力強い。頭が眼球で占められているような、このギョロッとした目玉、アクが強いけどその分、尾羽のデザインが複雑で、バランスが取れている……クチバシの先に穴があいているようで、水差しかと思うんだけど、どこから水を入れるのか分からない……足の下の丸いのも、形が雑で気になる。もっと大きかったのが、切り取られたみたい? これも、水差しとかじゃなく、何処かの装飾だったのかな?

陶の竜など

ヒョウタンと竜

 白化粧土を掻き落として、下地の黒褐色を出すことで絵柄にしている? どちらも同じ作り方をしていることは確か。ヒョウタン型の器は花器かな? 竜の姿の陶は、下の部分が何かがはまるような形なので、手すりや屋根の端を飾っていたのかもしれない。

陶磁いろいろ。中国の影響があるようだが、年代は不明とのこと。

 竜……というより、タツノオトシゴみたいな変形壺。水鳥や、水鳥にまたがった人物の形をした壺。実用性はなさそう。花生かな? 真ん中の壺は、ちゃんと水差しの形をしているけど、中国というよりもっと西の方のスタイルじゃないかしら? でも絵は燃える宝珠のようで、中国南方や東南アジアっぽい。下の器のモデルになった舟は、木をくりぬいた丸木舟だろうか? 表面がモコモコしているから、葦か何かで編まれているのかもしれない……東南アジアで、そんな舟を使っているところあったっけ?

金属の魚など

すっかり黒くなった金属器

 釣り手は背がトゲトゲの竜、蓋のつまみは蛙や魚、本体は魚だったり、顔がドラゴンみたいで胴体が牛みたいな謎生物だったり。こういうの初めて見た。何か元ネタになってる神話とかあるんだろうか? それとも単なるデザイン? 魚の造形が面白いなあ。背ビレも胸ビレもない、尾ビレもウロコも雑。そのくせ目の周りなんて、本来の魚とはかけ離れたデザインを、やたら丁寧に作り込んでいる。その有様なのに、ちゃんと魚っぽい。このあたりもやっぱり、実用性はなさそうだから、飾りに使われていたのかなあ。

石の香炉

石製香炉

 チャウチャウ? ポメラニアン? 玉を持っているから、獅子狛犬の類なんだろうけど、モフモフすぎる。左右の環を吊るすところが、象の頭になっていたり、造形は工夫があって上手く作っているんだけど、いかんせん、チャウチャウすぎる……

木の仏像など

木製の花瓶と仏像

 花瓶の浮彫、馬の描写がなかなかのもの。手前の、歩いている方はタテガミが首に垂れている。後ろの走っている馬は、タテガミが風になびいて逆立っている。固そうな黒い木で、虫食いは見当たらない。割れもほとんどない。ところどころ白いのは、顔料の名残かな? 仏像の方には、金属のパーツも少し残っている。元々は鮮やかに彩色され、きらびやかな装飾もされていたのかな? 大きさからすると、厨子に納めて個人で礼拝する、念持仏みたい……そういうのって、日本の平安以降の浄土信仰や、平安仏教の習慣というイメージがあったけど、東南アジアにもあるみたいですね。

 長くなったので一旦ここで切ります。謎が多い分、妄想が止まらないのです……

続き書きました。

 念持仏のような塼仏をはじめ、民間信仰の様々な品物。いわばタイの道祖神ともいえる神像や、生殖器をモチーフにしたお守り、そして……嬰児の像? これは本当に正体不明。いよいよ、ゾクゾクする感じのものが出て来ました。ちょっと怖いので、閲覧の際はご注意を……ホント、あの赤ん坊の像はいったい、なんなんだろう?

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