医学部CBTにおける「必修問題」の重要性と確実な得点戦略 ㉒【医学部CBTバイブル──リーフェ医学情報の全50講】
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📊 本記事の構成
・6,700字/読了目安17分
・対象:必修問題の対策が不安な方、足切りを避けたい方
・読了後:必修問題を確実に得点する具体的な戦略がわかります
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記事の概要
医学部CBTの合否を分ける「必修問題」の重要性と、確実に得点するための戦略を解説します。
必修問題は全体の正答率が高くても足切りになる最大のリスクです。
後回しにされがちなこの分野を、早期から確実に固めるための具体的な方法をお届けします。
「全体の正答率は足りていたのに、必修問題で落ちた」
医学部CBTで毎年繰り返される、最も「もったいない」不合格パターンがこれです。
必修問題には独立した合格基準が設けられており、全体の正答率がどれだけ高くても、必修問題の正答率が基準を下回れば不合格になります。
この仕組みを知らずに対策を後回しにすると、思わぬ足切りに遭うリスクがあります。
この記事では、必修問題の重要性と、確実に得点するための具体的な戦略を解説します。
👇 その他の記事はこちらから、医学部CBTのマガジン、50講です
この記事で学べること
必修問題が「足切り」に直結する仕組みと、その重要性
必修問題で問われる内容の特徴と、頻出テーマ
必修問題を確実に得点するための、早期からの具体的な対策戦略
著者:原田
所属:株式会社リーフェホールディングス 経営企画室 部長
資格・経歴:
法学部卒|政治学研究科 修士・博士|政治学者、政治学教員、学生指導歴20年以上
医学生に特化した個別指導塾「医学生道場」のファウンダー
自己紹介:
幼少期より病気がちで、こんにち無事に生活できているのは、医療とそれに関わる人たちのお陰です。将来の医療者として、社会に貢献できる医療系学生の方を積極的にサポートしていきます。
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はじめに
医学部CBT対策において、必修問題は「最も軽視されやすく、最も致命的な」分野です。
多くの学生は、全体の正答率を上げることに意識を向け、必修問題を独立した対策対象として捉えていません。
しかし必修問題には独立した合格基準があり、ここを疎かにすると、全体の成績が良くても不合格になります。
第2回の記事「落ちる人の特徴」でも触れたとおり、必修問題の足切りは、毎年繰り返される典型的な不合格パターンです。
👇 こちらの記事を参考に
全体の正答率が65%あっても、必修問題が基準の80%に届かず不合格になる。
こうした「もったいない不合格」は、必修問題の仕組みを理解し、早期から対策していれば確実に避けられます。
必修問題は、決して難しい問題ではありません。
むしろ「医師として当然知っておくべき基礎」が中心であり、対策すれば確実に得点できる分野です。
問題は、その重要性を認識し、計画的に対策できるかどうかです。
この記事では、必修問題の重要性と確実な得点戦略を、具体的にお届けします。
本論
必修問題とは何か:足切りの仕組み
まず、必修問題の基本的な仕組みを理解しましょう。
必修問題には独立した合格基準がある
医学部CBTの合格基準は、2つの壁で構成されています。
全体正答率の基準(多くの大学で60〜65%以上)
必修問題の正答率の基準(多くの大学で80〜85%以上)
この2つを同時に満たさなければ合格できません。
つまり、全体の正答率が基準を超えていても、必修問題の正答率が別途設定された基準を下回れば、不合格になります。
これが「足切り」と呼ばれる仕組みです。
なぜ必修問題に高い基準が設けられるのか
必修問題は、「医師として絶対に知っておくべき基礎的な知識」を問う問題です。
これらは、患者の生命に関わる基本的な対応や、医療従事者としての基本的な倫理など、間違えてはいけない内容が中心です。
そのため、通常の問題より高い正答率が求められます。
全体対策だけでは必修問題に対応できない理由
全体の正答率を上げる学習をしていれば、必修問題もある程度はカバーできます。
しかし必修問題は8割以上という高い基準が求められるため、「なんとなく取れるだろう」では足りません。
必修問題を独立した対策対象として意識し、確実に8割以上を取れる状態にしておく必要があります。
必修問題で問われる内容の特徴
必修問題で問われる内容には、いくつかの特徴があります。これを理解することが、対策の出発点になります。
特徴①:難問ではなく「基礎」が中心
必修問題は、決して難しい問題ではありません。
むしろ「知っていれば解ける」基礎的な内容が中心です。
難解な病態生理や稀な疾患ではなく、医師として当然知っておくべき基本が問われます。
だからこそ、対策すれば確実に得点できる分野です。
特徴②:暗記で対応できる内容が多い
必修問題は、暗記で対応できる内容が多く含まれます。
救急対応の手順、感染症法の分類、医療倫理の原則など、覚えてしまえば確実に得点できる事実情報が中心です。
理解より暗記の比重が大きい分野といえます。
特徴③:全科目から横断的に出題される
必修問題は、特定の科目に限定されるわけではなく、全科目から「絶対に知っておくべき基礎」が横断的に出題されます。
そのため、特定の科目を学習すれば対策できるわけではなく、全科目を学びながら「これは必修レベル」という意識を持つことが重要です。
特徴④:間違えてはいけない内容が問われる
必修問題は、「医師として間違えてはいけない」内容が中心です。
たとえば、緊急時の対応を誤ると患者の生命に関わるような知識です。
こうした内容は、確実に正解できるレベルまで固めておく必要があります。
必修問題の頻出テーマ
必修問題で頻出するテーマを整理します。これらは優先的に対策すべき領域です。
頻出テーマ①:救急対応
救急対応は必修問題の最頻出テーマです。
心肺蘇生(CPR・AED)の手順
ショックへの対応
アナフィラキシーへの対応(アドレナリン筋注)
気道確保の手順
これらは医師として絶対に知っておくべき内容であり、確実に押さえる必要があります。
頻出テーマ②:感染症法と公衆衛生
感染症法上の分類(1〜5類)と届け出義務
予防接種の知識
院内感染対策の基本
感染症法の分類は暗記すれば確実に得点できる、典型的な必修テーマです。
頻出テーマ③:医療倫理と法律
インフォームド・コンセントの原則
守秘義務とその例外
医療倫理の4原則
終末期医療の考え方
医療倫理は必修問題で頻出し、暗記で対応できる得点源です。
頻出テーマ④:基本的な診断・治療
主要疾患の診断基準
第一選択治療
薬剤の禁忌
各科目の「基本中の基本」が、必修問題として問われます。
確実に得点するための戦略①:早期から週次で対策する
必修問題を確実に得点するための第一の戦略は、「早期から週次で対策する」ことです。
直前対策では間に合わない
必修問題対策の最大の失敗は、「直前にまとめて対策しよう」と後回しにすることです。
必修問題は全科目から横断的に出題されるため、直前に一気に固めるのは困難です。
早期から継続的に対策することが、確実な得点への鍵です。
週に1回、必修問題だけを解く時間を作る
具体的な方法として、週に1回「必修問題だけを集中的に解く時間」を設けることを推奨します。
QB Onlineには必修問題のカテゴリがあるため、通常の科目別演習とは別に、必修カテゴリを20〜30問解く時間を週次で組み込みます。
4月・5月から少しずつ始める
必修問題対策は、4月・5月の学習初期から少しずつ始めるのが理想です。
早い段階から必修問題に触れておくことで、「必修レベルの知識」への意識が高まり、通常の学習でも必修につながる知識を意識的に押さえられるようになります。
確実に得点するための戦略②:頻出テーマを優先的に固める
第二の戦略は、「頻出テーマを優先的に固める」ことです。
救急対応を最優先にする
必修問題の中でも、救急対応は最頻出かつ最重要です。
CPR・AED・ショック・アナフィラキシーへの対応は、確実に正解できるレベルまで固めます。これらは暗記で対応できるため、繰り返し確認すれば確実に得点源になります。
暗記で取れるテーマを確実に押さえる
感染症法の分類、医療倫理の原則、予防接種の知識など、暗記で対応できるテーマは確実に押さえます。
これらは「覚えれば取れる」得点源であり、対策の費用対効果が非常に高い領域です。
第15回の付録(救急のフレームワーク)や第18回の付録(予防接種早見表)も、必修対策に活用できます。
👇 こちらの記事もぜひご参考に!
頻出テーマから優先順位をつける
必修問題対策の時間が限られている場合は、救急対応 → 感染症法・公衆衛生 → 医療倫理 → 基本的な診断・治療の順で優先的に固めます。
出題頻度の高いテーマから押さえることで、効率的に正答率を上げられます。
確実に得点するための戦略③:正答率を常時モニタリングする
第三の戦略は、「必修問題の正答率を常時モニタリングする」ことです。
必修問題の正答率を独立して記録する
通常の学習では全体の正答率に意識が向きがちですが、必修問題の正答率を独立して記録することが重要です。
QB Onlineの必修カテゴリの正答率を定期的に確認し、現在の到達度を把握します。
目標は安定して80%以上
必修問題の正答率は、本番までに安定して80%以上を維持することが目標です。
一時的に80%を超えても、安定しなければ本番で足切りのリスクが残ります。
週次で正答率を確認し、80%を下回る時期が続く場合は、優先順位を上げて集中的に対策します。
模試で必修問題の正答率を必ずチェックする
模試を受けたら、全体の正答率だけでなく、必修問題の正答率を必ずチェックします。
第21回で紹介した模試分析テンプレートでは、必修問題を別枠で管理し、80%未満なら「危険・最優先」と自動判定する仕組みを設けています。
模試のたびに必修問題のリスクを確認することで、足切りを未然に防げます。
👇 前回記事をぜひご参考に!
時系列での推移を追う
必修問題の正答率を時系列で記録し、推移を追うことも有効です。
「5月は70%、6月は75%、7月は82%」というように、改善の推移が見えれば、対策が効いているかを判断できます。
本番前に確実に80%以上で安定している状態を作ることが、足切り回避の最終目標です。
結論&むすびに代えて
医学部CBTにおける必修問題の重要性と得点戦略について、要点を振り返ります。
必修問題は、医学部CBTの合否を分ける最も重要な要素の1つです。
全体の正答率がどれだけ高くても、必修問題の正答率が基準を下回れば不合格になる「足切り」の仕組みがあります。
この仕組みを理解し、必修問題を独立した対策対象として意識することが、確実な合格への第一歩です。
必修問題は決して難しくなく、「知っていれば解ける」基礎が中心です。
だからこそ、早期から週次で対策し、救急対応などの頻出テーマを優先的に固め、正答率を常時モニタリングすることで、確実に得点源に変えられます。
最も避けるべきは、「全体対策をしていれば必修も取れるだろう」という油断です。
必修問題は8割以上という高い基準が求められるため、独立した対策が不可欠です。
今日から、週に1回は必修問題だけを解く時間を作り、正答率を80%以上で安定させることを目指してください。
必修問題を確実に固めることは、足切りという最大のリスクを取り除き、合格への土台を固めることと同じです。
この土台があってこそ、全体の得点が合格に結びつきます。
次回の記事では「先輩体験談⑤:『独学で医学部CBT合格』した先輩が使った教材と勉強法」をお届けします。
引き続き、リーフェ医学情報の医学部CBTシリーズをご活用ください。
FAQ
Q1. 必修問題の対策は、いつから始めるべきですか?
4月・5月の学習初期から少しずつ始めることを強くお勧めします。
必修問題は全科目から横断的に出題されるため、直前にまとめて対策するのは困難です。
早期から週に1回、QB Onlineの必修カテゴリを20〜30問解く習慣をつけることで、無理なく確実に固められます。
「必修問題は直前でいい」という考えは、最も危険な落とし穴です。
早期から継続的に取り組むことが、足切り回避の最も確実な方法です。
学習初期は正答率が低くても構いません。
継続することで着実に上がっていきます。
Q2. 必修問題と通常の問題は、対策方法が違うのですか?
基本的な対策(QBを解く・解説を読む)は同じですが、必修問題には「独立した目標設定」と「常時モニタリング」が必要です。
通常の科目別学習に加えて、週に1回は必修カテゴリだけを集中的に解き、正答率を80%以上に維持することを意識します。
また、必修問題は暗記で対応できる内容が多いため、救急対応・感染症法・医療倫理などの頻出テーマは、繰り返し確認して確実に覚えることが重要です。通常問題が「全体の底上げ」なら、必修問題は「足切り回避のための独立した対策」と位置づけてください。
Q3. 必修問題の正答率が、なかなか80%を超えません。どうすればよいですか?
まず、どのテーマで失点しているかを分析してください。
必修問題は頻出テーマ(救急対応・感染症法・医療倫理など)が決まっているため、失点しているテーマを特定し、そこを集中的に固めることが効果的です。
多くの場合、暗記が不十分なテーマ(感染症法の分類、医療倫理の原則など)で失点しているため、これらを繰り返し確認することで正答率が上がります。
また、間違えた必修問題は必ず解説を精読し、1週間後に再演習する習慣をつけてください。
必修問題は基礎が中心なので、正しく対策すれば必ず80%を超えられます。焦らず、頻出テーマから1つずつ確実に固めていきましょう。
参考文献・出典
公益社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構(CATO)公式サイト:医学系CBTの実施概要・出題基準
株式会社メディックメディア「QB Online クエスチョン・バンク・オンライン」公式情報
文部科学省「医学教育モデル・コア・カリキュラム」
リーフェ医学情報・医学生道場 指導現場での観察事例
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