給食後に一人だけ立ち上がる子。お父さんと交わした「切ないほど純粋な約束」
元公立学校教員のBERGAMOTです。
今日も来てくださり、ありがとうございます。
「言うことを聞かない子」の背後に、想像もつかないような事情が隠れていたことはありませんか?
今回は、給食の時間に頑なに座ろうとしなかった児童から学んだ指導の在り方についてお話します。
その子は、給食を食べ終わると一人だけスっと立ち上がり、そのままみんなで「ごちそうさま」をするまでずっと立ったままでした。背筋をピンと伸ばし、直立不動で立っていました。周りが座って楽しく話している中で、その子の孤立した立ち姿が不思議でした。
担任の先生に「座りましょう」と言われてその時は座りますが、翌日もまた同じように、食べ終わると立ち上がります。
私はその子に
「給食を食べ終わっても、ごちそうさまをするまでは座っています。」
と、伝えました。
でも、その子は
「お父さんが、食べた後は立ってないとだめって言った。」
と、こたえました。
担任の先生も困っていました。
そこで、お父さんに直接聞いてみることにしました。
「食後に立つことは、何か宗教的なことですか?それとも国の文化ですか?」
お父さんは、びっくりした顔で笑いながら話してくれました。
「いいえ、ダイエットです(笑)。」
最近、その子の体形が気になってきているので、痩せる助けになると思い、食後に立つことにしている、と。家庭内では、夕食後に家族みんなで立つようにしていると。
意外な答えに、私も驚きました。
でも、お父さんの言葉を聞いて約束を守ろうとしているその子が、とてもかわいらしく感じました。
私はその子に
「お父さんとの約束を大切にしたい気持ち、素敵だね。でも、学校では給食の時間は「ごちそうさま」をするまでは座るというルールがあるよ。」
「お家に帰ってからお父さんと一緒に頑張るというのはどうかな?」
と、伝えると、その子は少し安心したような顔を見せてくれました
外国にルーツを持つ子どもだけでなく、その保護者も学校のルールは知らないことが多くあります。それぞれの家庭にも「ルール」があり、子どもはそれを一生懸命守ろうとします。そんな子どもたちの背景にどう気づき、学校生活と折り合いをつけていくか。
「問題行動」に見えることの裏には、必ずその子なりの「正義」や「背景」があります。それを決めつけずに、まず「なぜ?」と問いかける余裕を、私たちは持ち続けたいものです。
日本語がまだ通じない時期に、こうした「子どもの背景」を読み解くための具体的な観察ポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。
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