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おとうさんはどこへ?

 言語交換(ランゲージエクスチェンジ)の相方が、勉強のために日本語の乳幼児向け絵本を持ってきた。相方が読み上げながら意味や読み方を確認するなどして学習を進めていったが、内容に何となく違和感を感じる部分があった。

 絵本は、大人が子どもに読み聞かせすることを想定された物で、1歳児向けとされていた。

 気になったのは、「おかあさんといっしょ」などと書かれたページで、優しい母親と一緒に過ごすことについて書かれていたと記憶している。全てを読み切ったわけではないが、その部分に関しては「おとうさん」の存在が一切感じられなかったことが個人的に引っかかった。

 もちろん子どもを実際に産むのは母親だし、場合によっては母親のみの1人親という可能性もあるだろう。そもそも、子どもが成長する上で関わっていく大人を全て描ききることは到底不可能なことも理解している。

 しかし私は、そのページから「子育ては母親がするもの」という意識が透けているように感じた。そして、こうした価値観の断片に子どもが乳幼児の頃から触れていくのかと思った。

 もちろんその絵本が子どもの全てを決めるわけではないが、物事は積み重ねだと思っている。今の日本のジェンダー平等に関する意識の一部は、こうしたことの積み重ねの上に成り立っているのではないだろうか。

 私は主体性を持って育児に取り組んでいる「おとうさん」を知っているし、そもそも母親が身近にいない父子家庭だってある。

 絵本に関して堅苦しいことを言っていると思われる方もいるだろう。それでも、私は絵本に触れる小さな子どもが「おとうさん」も見つけられるような作品が増えていってほしいと願う。


絵本の写真がないためこちらを。ワシントンDCの国立アメリカ歴史博物館のショップに展示されていた女性の歴史や活躍について書かれた子ども向けの本



きょうの1曲

うちのお父さん - かぐや姫
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