週刊やわらか返信室 第4号「今週も結論は出ませんでした」
皆様、こんにちは。
今週も編集部では、
どうでもいいことに、
それなりの時間を使いました。
その一部を、
今週号としてまとめています。
それでは、
今週号をお届けします。
今週の変な発明

自動で二度見してくれる眼鏡。
街で気になるものを見つけた時、
「あ、今の何だった?」
を代わりにやってくれます。
需要はある気がします。
勝手に名前をつける部
近所の公園にあるベンチです。
誰も座っていません。
それなのに、
なぜか少し偉そうです。
背もたれの角度でしょうか。
置かれている場所でしょうか。
理由は分かりません。
編集部では協議の結果、
このベンチを
「会長」
と呼ぶことにしました。
座る時、
少し緊張します。
妙に覚えている一言

黒歴史保管庫
中学時代、
謎のポエムを書いていました。
タイトルは、
「風になれない風」
です。
意味は分かりません。
書いた本人にも分かりません。
読み返しました。
途中で閉じました。
当時は本気だったことだけが救いです。
供養のために報告します。
未来予想図

2043年。
人類は、
「そのうちやります」
に法的効力を持たせることに成功します。
通称、
そのうち法です。
市役所でも使えます。
銀行でも使えます。
学校でも使えます。
ただし、
期限はありません。
確認すると、
「そのうち確認します」
と返ってきます。
その返事に対する問い合わせも、
「そのうち対応します」
でした。
社会は少し混乱しました。
でも、
もともとそんなに変わりませんでした。
編集部架空辞典

今週のインタビュー No.1 寝村 まくら

寝村 まくら(ねむら まくら)
1957年生まれ。
高校時代より放課後の居眠りを開始。
大学卒業後は昼寝の実践と研究を両立し、1987年に日本初の「仮眠観察日記」全24巻を完成させる。
2001年、日本昼寝協会を設立。
現在は会長として活動する傍ら、昼寝に適したベンチの選定や、午後の眠気に関する現地調査を続けている。
主な著書
『眠い時はだいたい眠い』
『ベンチと私』
『春は特に仕方がない』
『五分だけのつもりでした』
編集部
本日はよろしくお願いします。
まず、昼寝協会とは何をする団体なのでしょうか。
寝村
眠くなったら寝ます。
それ以外は特にありません。
編集部
会員数は?
寝村
起きている会員だけで4名です。
編集部
最近の課題はありますか。
寝村
昼寝という言葉が軽く見られていることですね。
編集部
昼寝で一番大切なことは何でしょうか。
寝村
起きない覚悟です。
編集部
……覚悟ですか。
寝村
五分だけ寝ようとする人ほど、
四十分になります。
編集部
では最初から四十分寝ればいいと。
寝村
それは昼寝ではありません。
編集部
違うんですか。
寝村
昼寝は、
結果であって予定ではありません。
編集部
協会として伝えたいことはありますか。
寝村
目覚まし時計を信用しすぎないことです。
目覚まし時計は、
時間しか見ていません。
人間を見ていないんです。
(取材後、寝村氏は「少しだけ横になります」と言い、編集部が帰るまで起きなかった)
私は知っていた
まだ小学生だった頃の話です。
祖父がテレビを見ようとしていました。
リモコンの電源ボタンを押します。
でも、その頃のテレビは、今ほどすぐには反応しませんでした。
画面はしばらく黒いままです。
祖父は故障したと思ったのか、もう一度、電源ボタンを押しました。
当然、テレビはONからOFFへ切り替わります。
すると祖父は、
「なんやこれ!」
と言いながら、また電源を押します。
祖父はさらに押します。
テレビも律儀に消えます。
今思えば、祖父とテレビが全力で行き違っていました。
私はその様子を横で見ていました。
「今、付いてる途中やで」
と言えば終わる話だったと思います。
でも眠かったので、ぼんやり見ていました。
そしてついに祖父は怒って、リモコンを放り投げました。
普段は優しい祖父が、テレビに本気で腹を立てていました。
テレビは最後まで悪くありませんでした。
何十年も前の話なのに、たまに思い出します。
あの時の祖父より、横で見ていた自分の方が少し悪かった気がしています。
一生使わない豆知識

キリンは、ほとんど眠らない。
一日数十分程度らしい。
それなのに、
あんなに落ち着いている。
人は少し見習った方がいいのかもしれない。
本日の天使台帳
雨の日でした。
横断歩道で信号を待っていたら、
前の人が、
少しだけ傘を傾けてくれました。
ほんの一瞬のことです。
たぶん本人は覚えていません。
そういう一瞬に助けられる日があります。
今週の一曲
Radiohead NoSurprises

No Surprises
今週はこの曲でした。
やわらか返信室では、
現在は主に4つの企画を書いています。
もし気が向いたら
他の企画や自己紹介ものぞいてみてください。
どこかで、自分だけだと思っていたことに出会えるかもしれません。
📖人間関係の小さい温度差を観察する話
🌙生活の途中で思い出す、景色や気持ちの話
📮少し昔の相談員が現代の悩みに答える話
📰編集部がどうでもいいことを真面目に考える雑誌
編集部より
今週は、閉まりかけたエレベーターに走る人を見ました。
だいたい毎回間に合っています。

編集後記
今週、電子レンジの残り時間を見つめていました。
あと三秒でした。
待ちました。
結論は出ませんでした。
今週号はこの辺で。
また来週、
どうでもいいことを観察してきます。
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