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『それは成長の段階です』と言われて、少しだけ楽になった


あの夜のことは、ずっと頭から離れなかった。

ファミレスでの、あの泣き方。
息子の荒い呼吸と、「将来が不安だ」という言葉。私のせいだったんじゃないかと、何度も考えた。

一週間後、セッションでその話をした。
返ってきたのは、こんな言葉だった。

「それは、お母さんの影響というより、成長の段階ですね」

その瞬間、
あ、そうか。そうだよな、と思った。
急に親離れしていく姿は、感じていた。
できることも増えてきているし、
考えていることも、少しずつ大人に近づいている。

でも、
その変化に、心がまだついていっていない。
だから怖くなる。

そう言われて、肩の力がすっと抜けた。
呼吸が、楽になった。

「私のせいで、何か大きな悪影響を与えてしまったんじゃないか」

そんなふうに思っていたけれど、
そうじゃないのかもしれないと思えた。

もちろん、私の言葉や関わりが、
何も影響していないとは思っていない。

でも、それだけじゃない。
成長していく中で、
次の段階に進むことそのものが、
不安になる時期なんだと。

そう思えたことで、
自分を責める気持ちは、ふっと軽くなった。

胸の奥にあったつかえが、
少しだけ溶けていくような感覚だった。
セッションで言われたのは、
ただ慰める言葉ではなくて、
少し先の景色を見せてくれるようなものだった。

さなぎが蝶になるみたいに、
変わっていく途中で、怖くなることがある。

そんなときは、
無理に何かを変えようとするんじゃなくて、
一緒に外を見たり、自然の中で過ごしたり、
少し力を抜いていいんですよ、と。

その言葉を聞いて、
ああ、そういう関わり方でいいのかもしれない
と思った。

今、完全に不安が消えたわけではない。

でも、あの涙は、
何かを間違えた結果じゃなくて、
成長の途中で起きていることなのかもしれない。

そう思えただけで、
少しだけ、楽になった。

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この記事は、
「子どもの不安を、私が背負いすぎていた頃」
シリーズの一編です。

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