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ロールキャベツを夜7時から作っていた頃

これは20代の頃のお話です。

実家では、ほとんど料理をしなかった。
そんな私が、仕事帰りの夜七時から、
ロールキャベツを作っていた。

今思えば、自分でも不思議だ。

彼の家へ入り浸るようになってから、
私は毎日のように台所へ立つようになった。

部屋はお世辞にもきれいとは言えなかった。

でも、そこには自由に使えるキッチンがあった。

仕事を終えて帰る。
スーパーに寄る。
「今日は何を作ろう。」
そんなことを考える時間が楽しかった。

きんぴらごぼう。
シチュー。
コロッケ。
ロールキャベツ。

仕事帰りなのに、
手の込んだ料理ばかり作っていた。

今思えば、なんであんなに作っていたんだろう。
自分でも分からない。

でも、不思議なくらい苦じゃなかった。

「次はあれも作ってみよう。」
そんな気持ちが、次から次へと湧いてきた。

出来上がると、彼はガツガツと食べた。
「うまい。」
そう言って、また食べる。

ある日、こんなことを言った。
「お前の料理は、安心して食べられる。」

その言葉の意味は、当時は深く考えなかった。
ただ、夢中で食べる姿を見るのが嬉しかった。

もっと作りたい。
次は何を食べてもらおう。

そんなことばかり考えていた。

あの頃の私は、
料理が好きになったんだと思っていた。

あの台所では、
「次は何を作ろう。」
そんな気持ちが、次から次へと湧いてきた。

あの頃の私は、
ただ、作りたくて仕方がなかった。



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