書くプロが悩んだ「noteの壁」|仲間と挑んで知った「等身大の魅力」とは?
自分には、わざわざ文章にするような特別な経験なんてない。
ライティングから編集、メンター業やキャリア面談まで幅広く活動している滋賀県在住のWebライター田辺さえこさん。そんな彼女から出てきたのは意外な言葉でした。
「私が思っていた『普通』は、たぶん他人の『普通』じゃなかったんだろうなって気がついたんです」
書くプロだからこそ感じたプライド、そして「ちゃんと書かなきゃ」という呪い。それでも「書きたい!」と「noteの壁」に挑んだ彼女を動かしたのは、文章のスキルではなく「仲間」の存在でした。
今回は「書くプロ」である彼女が、あえて「note初心者道場」という「書く環境」に飛び込み、noteで「自分らしいテーマ」を見つけ出した軌跡をたどります。
田辺(たなべ)さえこ
京都出身、滋賀県在住のWebライター。SEOライティングの執筆から編集、ディレクター、メンター業やキャリア面談など幅広く活動中。現在は地域の店舗やイベントに関する記事や、SNSの発信など新しい働き方にもチャレンジしている。
note / X
書けるのに、書けない。プロのライターを襲った「noteの壁」
ーーライティングにとどまらず、編集やメンター業まで幅広く活動されているさえこさんが、なぜ「note初心者道場」に参加しようと思ったのでしょうか。
田辺:ライターとして文章を書くこと自体は慣れていましたが、noteはまったくの初心者でした。仕事のライティングとも違うし、SNSとも違うし、ブログとも違う。でもライターだから「ちゃんと」書かなきゃいけない。
自分でハードルを上げていたのかもしれません。だからこそ「一人では始められないな」と感じていたんです。
今回のワークショップは、すでに顔見知りだった金沢さんが主催されていたこともあって安心感があり、「ここなら挑戦できるかもしれない」と思い切って参加しました。
参加してみたら「初心者ちゃうやん!」というくらい、レベルの高い方もいらっしゃって、課題をクリアするのは大変でした!
でも参加者同士で励まし合う空気感が、心地よかったです。
ーー「ちゃんと」の呪いは、ワークショップで解けましたか?
田辺: はい!「自由に書いていいんだ」と分かってからはすごく楽になりました。もちろんある程度、記事の方向性は考えますが、楽しくnoteを書くことがわかったので、少し肩の力を抜いて更新していけたらと思っています。
「それ面白いじゃん!」仲間のひと言が気づきを生んだ瞬間
ワークショップに参加した田辺さんを動かしたのは、彼女にとっての「普通」を「それ面白いじゃん!」と言ってくれた仲間のひと言でした。
ーーワークショップの中では、感情の浮き沈みをグラフにする「感情曲線」を作りましたが、そこで気づいたことがありますか?
田辺:あります!「私が思っていた『普通』は、たぶん他人の『普通』じゃなかったんだな」という発見がありました。自分のテーマをそこで見つけられたことは大きかったですね。
私は結婚を機に故郷を離れて、夫の住む滋賀県に引っ越し、義理の両親の住む隣の家で暮らし始めました。友だちもいない知らない土地での子育ては、忙しいけど孤独で辛かったんです。
そんなときに夫が「やってみたら?」と勧めてくれたのがライターの仕事でした。実際やってみたらすごく面白くて、子育てだけの人生が大きく変わったんです。
ワークのあと、このエピソードをシェアしたら、参加者さんたちから「それ書いたらいいじゃん」って言ってもらえて。
自分では特別だと思ってなかったことでも、ほかの人に興味を持ってもらえることがあるんだな、と気づきました。
「ちゃんと書かなくていい」noteを書くハードルがぐっと下がったポイントとは
ーー実際にワークショップに参加してみて、印象に残っていることを教えてください。
田辺:ワークショップの中で、印象に残っていることが3つあります。
まず1つ目は「noteへのハードルが下がったこと」ですね。最初は「ちゃんと書かなきゃいけない」と思っていたのですが、700〜800字くらいなら、ススッと書けたんです。まずは1本書いてみたことで、ハードルが下がりましたね。
2つ目は「自分の経験を肯定できるようになったこと」。これは大きな収穫でした。感情をシェアしたりみんなからコメントをもらったりして、自分の経験が誰かの役に立つかもしれない、という気づきに繋がったんです。
3つ目は「コメントができるようになったこと」。今までは「読む専門」でコメントをすることはほとんどなかったんですが、今回のワークショップで自分で書いた記事にコメントをもらったらすごく嬉しかったんです。
自分が嬉しいと思ったら、ほかの人にもしてあげたくなるじゃないですか?だから、自分でも気づいたことや感想を、積極的にコメントするようになりましたね。ワークショップの中でお会いしたりお話ししたりした人たちだから、親近感もあって楽しかったです。
ーーライターの仕事と両立しながらnoteを3本書き切るのは、本当に大変だったと思います。何か工夫されたことはありますか?
田辺:1つの大きな話を3つに区切りました!だから1記事あたりの文字数は700〜800字と短めです。本当は1つのテーマで構成を考えて、長い記事を書きたかったのですが、どうしても時間がなくて。
とにかく「3本書き切る」ことを目標にして、まずはやり切ることを大事にしながら小出しに書きました。
仲間の「書いたよ」通知にヒヤヒヤ!それでも楽しかった理由
ーー課題であった「2週間で3本書くチャレンジ」はいかがでしたか?
田辺:ライターの仕事と並行しての参加だったので、すごく大変でした!(笑)参加者には私と同じく、ライターの人もいるはずなのに、グループチャットには、毎日誰かしら「note書いたよ」の報告が流れてきて。
期間中はいつも「やばい!」ってドキドキしていました。
ーー「大変です!」と言いながら、さえこさんはいつも楽しそうでした!
田辺:大変でしたけど、最初の1本を書いてみたら楽しかったんです。「そんなにハードルって高くなかったな」と思いましたね。そんなに深く考えずに書いてもいいとわかったら、楽に書けるようになりました。
結果、2週間で3本書くという課題もクリアできました!
ーー主催者である金沢の印象はいかがでしたか?
田辺:美和さんは、いつもニコニコしていらっしゃいますよね。その笑顔がすごく伝わってきて。参加している側も「ダメな自分のままでも、みんながニコニコしてくれるから、あ、これでいいんだ」って思えたんです。
一方的に教えるのではなく、参加者が「あー、そうそう!」って相づちを打ちたくなるような、会話ができる場所を作ろうとしているのが伝わってきました。
ーーほかの参加者やサポーターとの交流、全体の雰囲気などはどう感じられましたか?
田辺:グループでの活動に助けられましたね。フィーリングが合っていたんだと思います。グループの中には、かなりの上級者もいらっしゃって、いろいろアドバイスをもらえたこともよかったです。
今回のワークショップで「みんなで一緒に書いている」という空気感がすごくよかったです。不思議な空間でした。すごく大変なんですけど「追い込まれている」みたいな悪い感じはなくて。
みんな仕事あるし、子ども育ててるし、「でも書いてるよ?」みたいに思ったら「私も書かなあかん」って思えたんです。
みんながやってるから私も頑張れました。
「私にも書けた!」課題をクリアして見えた次の目標
ーーこのワークショップを経験して、今後挑戦してみたいことはありますか?
田辺:次のステップとして「有料noteを書いてみたい」と思っています。すぐに売れなくても、次につなげるために書き方は学んでおきたいなと。まだまだな部分も多いですが「私でも伝えられることがある」というスタンスで発信できたらいいですね。
ーー最後にこの記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。どんな人にこのワークショップをおすすめしたいですか?
田辺:「自分一人では書けない」「書く環境に身を置いてでも頑張りたい」と思っている人には本当におすすめだと思います。
私自身、特に「これを書きたい」という明確なテーマはなく、本当に初心者でした。でも道場に参加して、みんなの頑張りを見ていたら「やばい!私も書かなきゃ!」という気持ちになれたんです。
私にもできたんですから、ここに来ればきっと書けるようになりますよ!(笑)
自分の「普通」は、誰かにとって「特別」かもしれない。
田辺さんが気づいたこのシンプルな真実は、多くの人の書くきっかけになるはずです。
完璧を求めて立ち止まっていた「書くプロ」が仲間と出会い「まずは書いてみよう」と心を動かされた。その変化は、noteの魅力そのものではないでしょうか。
田辺さんの言葉は、「書けない」と悩むすべての人に、
「上手く書かなくてもいい。自分の物語には価値がある」
と一歩を踏み出す勇気を感じさせてくれるでしょう。
取材・執筆:金沢美和|読まれるnoteの案内人
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