見出し画像

今の「余裕」は、ずっと続かない|CGSを本気で目指すなら、今から準備した方が良い理由

今、この記事のタイトルを見て記事を開いたあなたは、こう思っていないでしょうか?

「CGS受験は、まだ先の話」
「受験資格ができてから、始めればいい」
「今は、仕事を覚えるので精一杯」
「まだ、余裕がある」
「忙しくなったら、その時に本気を出せばいい」

その気持ち、よく分かります。

私も、初級幹部の頃、まったく同じことを思っていました。

だから、今のあなたを責めるつもりは、まったくありません。

でも、今回の記事の中で、ひとつだけ、お伝えしたいことがあります。

この記事を読み終えた時、あなたの中で、今の時間の見え方が、少し変わっているかもしれません

今の自由時間は、ただの余暇ではない。
数年後の自分を、助けるための準備期間でもある
そして、今あるその余裕は、これからもずっと続かない

そういう視点が、生まれます。

先に、いちばん伝えたいことを書いておきます。

今の余裕は、未来のあなたに残されている、最後の余裕かもしれません。

この一文の意味が、読み終わる頃には、自分のこととして分かるはずです。

では、まず、私自身の話から始めさせてください。


1. 初級幹部の頃、私はかなり時間を浪費していた


若手幹部だった頃。

私には、わりと時間がありました。

もちろん、演習や訓練の時期は忙しい。

でも、それを除けば、ずいぶん自由でした。

役職は、小隊長と後方系の係幹部。

平日の夜は、結構時間がありました。
19時ごろまで仕事をして、その後、職場の先輩と飲みに行く。
必ず2次会まで行き、帰りは夜の23時、0時ごろ。
これを週3、4でやっていました。

駐屯地の近くのお店の売上にかなり貢献したと思います。

かなりの時間とお金を浪費していたのです。

土日も、比較的自由に使えていました。
でも、金曜日の夜遅くまで飲むので、土曜日の午前中は二日酔いで潰れていました。

そんな感じで、将来につながる勉強は、全くしていませんでした

CGS受験を見据えた準備など、頭の片隅にもありませんでした。

「将来のことは、もっと先に考えれば良い」
「周りはまだやっていないだろうし、まだ早い」

本気で、そう思っていました。

「当時の生活は楽しかったか?」と聞かれれば、

めちゃくちゃ楽しかったです!

毎日が最高でした。

でも、今振り返ると –––––
あの時間の使い方は、本当にもったいなかったと思います。

あの自由時間の、ほんの一部でいい。

未来の自分のために使っておけば、後がどれだけ楽だったか。

そう思うと、少し悔しい。

だから、はっきりさせておきます。

私は、できていた人間として、この記事を書いているのではありません。
むしろ、初級幹部時代の時間を浪費し、遊び呆けていた人間として書いています。

立派な準備をしていた先輩として、語っているのではない。

同じ後悔を、あなたにしてほしくないから、書いています。

2. 今、余裕がある初級幹部は多いかもしれない


もちろん、すべての初級幹部が暇だ、と言いたいわけではありません。

部隊によって、職種によって、配置によって、忙しさはまるで違います。

「うちは全然余裕なんてない」という人も、当然いるでしょう。

それでも、です。

受験直前の中級幹部と比べれば、まだ自由に使える時間がある人は、多いはずです。

平日の夜に、飲みに行ける。
土日に、しっかり休める。
家庭の責任が、まだ今ほど大きくない人もいる。
仕事の責任も、これから背負うものに比べれば、まだ軽い。

これは、恵まれた状態です。

でも、その恵まれた状態にいると、不思議なことが起きます。

将来、自分がどれだけ忙しくなるか、うまく想像できない

今が普通だと思ってしまう。

この余裕が、これからも続くと、なんとなく信じてしまう

ここが、いちばん危ない。

余裕がある時ほど、その余裕の価値には気づきにくいものです。

失ってから、ようやく分かる。
気づいた時には、もう取り返しのつかないところまで来ている。

時間というのは、たいてい、そういうものです。

3. その余裕は、階級が上がるほど消えていく


では、その余裕は、これからどうなっていくのか。

結論から言えば、確実に減っていきます

階級が上がれば、任される仕事が増えます。
経験を積めば、求められる役割も増える。
部下が増える。
その一人ひとりに、責任を持つことになる。
上司からの期待も、年々高くなっていきます。
演習、訓練、調整業務。

気づけば、自分のための時間は、どんどん削られていく

今は、平日の夜に好きなことができるかもしれません。
今は、土日に予定を入れられるかもしれません。

でも、数年後も同じように使える保証は、どこにもありません。

むしろ、使えなくなっている可能性のほうが高い

これは、脅しではありません。

私自身が通ってきた道であり、先輩たちも、みんな通ってきた道です。

だから、これだけは言わせてください。

今の余裕が、数年後も残っていると思ってはいけません。

「CGS試験の1年前くらいから、勉強を始める」

その考え方の落とし穴は、ここにあります。

本気を出したいその時には、もう、時間が残っていないかもしれないのです。

4. CGS受験の頃には、仕事だけでなく家庭も忙しくなる


そして、忙しくなるのは、仕事だけではありません。

CGS受験を意識する頃というのは、ちょうど、人生の節目が重なりやすい時期でもあります。

結婚。
出産。
子育て。
親のこと。
家庭の責任。

こうしたものが、受験の時期と、ぴたりと重なってくることがあります。

これは、決して悪いことではありません。

人生の、かけがえのない出来事です。

でも、現実として、時間とエネルギーは、そちらにも必要になります

私自身も、そうでした。

CGS1次試験に合格したあと、2次試験の準備と、結婚式の準備が、見事に重なりました。

式場を選びに行ったり、披露宴の配席を決めたり、衣装を選んだり、出し物を考えたり…

正直に言って、かなり大変でした

片方に集中したくても、もう片方が待ってくれない。

どちらも、おろそかにはできない。

あの時、しみじみ思いました。

受験勉強だけをしていればよい時期など来ない。

いつだって、何かと並行しながら、進むしかない。

だからこそ、
まだ並行するものが少ない今のうちに、少しでも土台を作っておく意味があります。

5. だから、早く始めた人は圧倒的に有利になる


ここからは、少し前向きな話をします。

早く始めた人には、大きな武器があります。

それは、焦らずに積み上げられる、ということです。

教範に、少しずつ慣れていける。
論文という形式に、早くから触れられる。
防衛法制を、いっぺんに詰め込まず、ゆっくり身につけられる。
英語を、無理のないペースで継続できる。
戦史を、義務ではなく、読み物として楽しみながら読める。

そして何より、自分の弱点に、早い段階で気づける

直前期に慌てて気づくのと、何年も前に気づくのとでは、対処にかけられる時間がまるで違います。

実際、幹部初級課程(BOC)修了の前後から、もう動き出している人もいます

私のところに数名います。

驚くべきスピードで成長を加速させています。
同期が余裕のある時間を過ごしているうちに。

自分のだらけた初級幹部時代と比べて、将来に対する意識が全く違う。

そういう人と、受験を意識した時に初めて教範を開く人。

数か月、数年という時間の差は、想像以上に大きく開きます

気づいた時には、かなりの差が開いてしまっていて、もう追いつけなくなってしまっている。

早く始めた人は、努力量だけでなく、時間の味方をつけることができます。

時間を味方につけた人は、強い。

なぜなら、焦りという、いちばん厄介な敵から、自由でいられるからです。

6. いきなり本格的な受験勉強をしなくてもいい


ここまで読んで、こう感じた人もいるかもしれません。

「結局、今から猛勉強しろってことか」
「飲みに行くな、遊ぶな、ってことか」

違います。

そういう話ではありません。

今から、直前期のような勉強をしろ、と言いたいのではない。

毎日何時間も机に向かえ、なんて言うつもりも、ありません。

そんなことをしたら、続きませんし、息も詰まります。

まずは、小さくていいのです。

  • 1日10分、教範に触れてみる。

  • 週に1回、陸戦研究の本を少し読んでみる。

  • 英語を、細々とでも続けてみる。

  • 戦史を、面白そうな本から読んでみる。

  • 自分の職種の基本を、もう一段深めてみる。

  • CGSを受けた上司や先輩に、話を聞いてみる。

  • 受験の全体像をなんとなくつかんでおく。

どれも、今日からでもできることばかりです。

大事なのは、量ではありません。

今から全部やれ、という話ではありません。
ゼロを1にしておくことが大事なのです。

ゼロのまま放置した人と、1だけでも積み上げてきた人。

その差は、時間が経つほど、静かに広がっていきます。

7. 初級幹部時代の時間は、未来の自分への投資である


私は、飲み会や遊びを否定する気は、まったくありません。

飲み会も、大事です。
遊びも、大事です。
同期と過ごす時間は、何ものにも代えがたい。

私も、飲み会の中で、仕事のことを学んだり、反省会をしたり、悩みを解決したり、団結を高めたりできたのは事実。

全くの無駄だったかと言われるとそうではないと思っています。

若い時にしかできない経験は、確かにあります。

それは、これからも大切にしてください。

ただ、ひとつだけ。

自由時間の「すべて」を、消費だけで終わらせてしまうのは、もったいない

そう思います。

全部を投資に回せ、とは言いません。

一部でいい。

ほんの一部を、未来の自分のために回しておく。

1日に、10分。
1週間に、1時間。
1か月に、1冊。
半年に1回、先輩に話を聞く。

その程度でいいです。

その小さな積み上げが、数年後、思いがけない形で効いてきます

忙しさに追われた未来のあなたが、過去のあなたに、こっそり感謝する日が来ます。

初級幹部時代の自由時間は、未来の自分を助けるための資産です。

消費するだけでなく、少しだけ、投資にも回す。

その意識ひとつで、数年後の景色は変わります。

8. 最後に:今の余裕を、未来の後悔に変えないでほしい


私は、受験の1年前から勉強を始めて、幸いにも、CGSに一発で合格できました。

でも、それを自慢したくて、この記事を書いているのではありません。

正直に言えば、合格までの道のりは、かなりきつかった。

仕事と、家庭の準備と、受験勉強。

それが、いっぺんに押し寄せてきた時期がありました。

あの時、何度も挫折しそうになり、思ったのです。

「もっと早く、少しずつでも準備しておけば。」
「初級幹部時代もっと準備をしておけば。」

こんなに追い込まれずに済んだのに、と。

初級幹部時代の、あの自由な時間。

週に何度も飲みに行っていた、あの夜。

あれを、全部とは言わない。

ほんの少しでも、未来のために使っておけばよかった

その後悔が、今もどこかに残っています。

だから、今、時間に余裕がある初級幹部のあなたに、伝えたいのです。

今の余裕は、ずっとは続きません。

将来、必ず、時間が欲しくてたまらなくなる日が来ます

その時、過去の自分に感謝できるように。

今から、少しずつでいいので、準備を始めてみてください。

今日、10分だけでいい。

教範を開くでも、先輩に連絡してみるでも、なんでもいい。

未来の自分のために、その10分を使ってみてください。

今の余裕を、未来の後悔に変えないでください。

9. あなたへの質問


最後に、質問をさせてください。

  • あなたは今の自由時間を、未来の自分のために、少しでも使えていますか。

  • 数年後の自分に感謝される時間の使い方を、今日から1つ始めるなら、何をしますか。

  • 今、CGS受験に向けて、ゼロを1にするなら、何から始めますか。

もしよければ、コメントで聞かせてください。

あなたが今日から始める小さな一歩が、同じように迷っている誰かの、背中を押すかもしれません。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

Mr.K


関連記事:

▶︎ 早めにCGS受験を意識したい方へ

▶︎ 勉強を続ける仕組みを作りたい方へ


CGS受験について、さらに学びたい方へ:

この記事では、CGS受験に関する考え方の一部をお伝えしました。

ただ、CGS受験は、1つの記事だけで全体像をつかむのが難しい試験です。

1次試験、2次試験対策、そして学習を最後まで継続する力など、考えるべきことは多くあります。

そのため、CGS受験についてさらに整理したい方は、以下の記事・教材も参考にしてください。

–––––––––––––––––

◆ 初めてこのnoteに来られた方へ

まずは、こちらの固定記事で、このnote全体の活用方法を整理しています。

▼ Mr.Kのnote活用ガイドはこちら

–––––––––––––––––

◆ 本気でCGS合格を目指す方へ

自己流で遠回りしたくない方、CGS1次試験・2次試験の全体像を体系的に整理したい方には、CGS試験対策の完全教材を用意しています。

無料記事では、CGS受験に向けた考え方や悩みの整理を中心にお伝えしています。

一方で、有料教材では、CGS1次試験・2次試験に向けて、どのように、何を学ぶのかを体系的に整理しています。
また、効率的に学習を進めるための高品質な教材も提供しています。

本気でCGS合格を目指す方は、こちらも参考にしてください。

▼ CGS1次・2次試験対策の完全教材はこちら

–––––––––––––––––

◆ CGS受験を最後まで継続したい方へ

CGS受験では、知識だけでなく、最後まで継続する力も問われます。

「分かっているのに続かない」
「仕事や家庭の都合で計画が崩れてしまう」
「不安になるたびに勉強法を変えてしまう」
「やる気はあるのに、学習習慣が安定しない」

そのような方には、CGS受験を最後まで継続するための思考改革プログラムも用意しています。

これは、知識を増やすための教材ではありません。
継続、思考、行動設計を整えるためのプログラムです。

▼CGS受験を最後まで継続するための思考改革プログラムはこちら

–––––––––––––––––

◆ 努力の方向性を一度確認したい方へ

「今の勉強法で合っているのか不安」
「学習計画を一度見てほしい」
「努力の方向性がズレていないか確認したい」
「自分の場合、何から始めればよいか相談したい」

そのような方には、個別相談も受け付けています。

単発相談だけでも問題ありません。
無理に継続支援をおすすめすることはありませんので、必要な方が、必要なタイミングでご相談ください。

個別相談・お仕事依頼についてはこちら
https://note.com/marine1515jp/n/nfe63ec0d3bc5

すぐに相談内容を送る方はこちら



いいなと思ったら応援しよう!

🇯🇵元3等陸佐Mr.K | 初級/中級幹部のキャリアサポーター 貴重な時間を割いて私の記事をお読みいただき、心から感謝しております。 私の記事が少しでも皆様のお役に立てたら嬉しく思います。 もし、今後の創作活動をサポートしていただけると、さらに質の高いコンテンツを提供する糧となります。皆様のご支援が、私の次の一歩となります。