2019年、住宅ローン完済、負債ゼロへ。1,100万円の「手放し」が投資加速の合図となった
2018年末に整えた「準備」の答え
前回の記事で、現金比率を66.5%まで高め、1,100万円を超えるキャッシュを手元に残した「準備」について触れました。
その目的はただ一つ、家計の負債である住宅ローンの全額一括返済です。
2019年、私はこの「負債」というブレーキを外すことで、投資人生の次なるステージへと進む決断をしました。
数値で見る2019年:前年比マイナス111万円の「中身」
2019年末の金融資産は 1,555万円。
前年末の1,666万円から 111万円の減少 となりました。
一見すると、資産形成期において前年割れは不本意に見えるかもしれません。
しかし、この内訳は「運用に失敗した」のではなく、「数千万円の負債を完済するために現金を放出した」 結果です。
2018年末: 1,666万円(住宅ローン返済中)
2019年末: 1,555万円(住宅ローン完済・負債ゼロ)
ローン残債を払い終えたあとの手元資金が1,500万円以上残ったことは、その後の積立スピードを飛躍的に高める「滑走路」となりました。
グラフで見る「負債ゼロ」のインパクト

長期グラフを見ると、2019年の年初に青い「預貯金」の層がガクンと減っているのがわかります。
しかし、注目していただきたいのはその後の推移です。
完済によって浮いた月々の住居費分が、そのまま投資信託の積立に充てられるようになりました。

短期グラフ(直近3年)では、緑の「投資信託コア」の厚みが驚くべきスピードで増していくのが見て取れます。
負債がないからこそ、相場の変動を恐れず、より「攻め」の姿勢で積立を継続できるようになったのです。
シンプルかつ強力なポートフォリオの完成

保有ファンドは前年と変わりません。
ニッセイ外国株式インデックスファンド:約50%
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型):約50%
当時1ドル110円前後で推移していた為替環境(グラフの折れ線参照)を味方に、このシンプルな布陣で淡々と種銭を投じ続けました。
理論を超えた「心の平穏」というリターン
資産形成のセオリーから言えば、低金利の住宅ローンをあえて早期返済することは、必ずしも正解ではないかもしれません。
ローンをそのままに、返済に充てた資金をすべて投資信託に回していれば、複利の効果で理論上の期待リターンはより高まっていたはずです。
資産運用の数字を長年追いかけてきた身として、その「正解」はもちろん十分に理解しています。
それでもなお、私が完済を選んだのは、自身の性格と「リスク」への向き合い方に理由がありました。
「負債」という心理的重圧 どれほど運用が順調でも、心のどこかに「借金が残っている」という事実が常に引っかかっていました。この微かな、しかし消えないノイズを完全に取り除きたかったのです。
突発的なリスクへの備え もし、自分の健康に何か不測の事態が起きて、住宅ローンが返せなくなったら……。そんな万が一の不安から解放されることは、私にとって投資の利回りを数パーセント高めることよりも、はるかに価値のあることでした。
「効率」を追い求めるのが投資の本質ですが、同時に「心地よく眠れること」もまた、長期投資を支える重要な基盤です。
住宅ローンという重荷を下ろし、完全に自分自身の資本だけで歩み出した2019年。
この時手に入れた「不安からの解放」こそが、その後の資産運用を支える、目に見えない最大のリターンだったと感じています。
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