里見八犬伝聖地巡礼【相模六】矢取の入江・金田海岸・戸津浜海岸
2026年7月26日
とうとう梅雨も明け、夏到来☀️
夏の三浦に行くなら……
海にも入りたいし、お魚も見たいし、
もちろん里見八犬伝の聖地巡礼もしたい!
そんな欲張りプランで向かったのが、
今回の「矢取の入江」候補地。
上陸地に一番近い「金田湾」で朝市を楽しんで、
新鮮なお魚さんを眺めたら、
「戸津浜海岸」まで歩いて、今度はお魚さんといっしょに泳ぐ計画🐠
▼これまでの「矢取の入江」まとめはこちら
三浦の南東端で“青い壁”を探せ
物語に登場する「矢取の入江」は、対岸に鋸山がドーンとそびえる場所。
その鋸山は「鑿や刀で削ったかのような青い壁」と描かれる、
めっちゃ特徴的な山容。
この“青い壁”を探すべく、候補地を10か所設定して、
これまで7か所歩いてきました。

①〜⑧説は、手持ちの本
『謎解き散歩 南総里見八犬伝を歩く』(安田多苗 著)を参考に。
今回めぐる⑨⑩は、いつもお世話になってる
里見八犬伝ファンサイト「白龍亭」さんの地図で
「矢取の入江?」と記されてた場所。
地図上場所が特定できないので「?」印をつけている。
なお第一回の記述では「三浦なる、矢取の入江」だが
第百十七回に「相模国御浦郡、箭採の浦」の文字あり。
当時の三浦郡は現在より広い範囲(現在の横須賀周辺など)を指していたため、②〜⑩説はしっかり範囲内に入りそう!
ただ、あたしが読んだ『現代語訳 南総里見八犬伝』(白井喬二 訳)は
後半が抄訳になっているようで、「相模国御浦郡、箭採の浦」の記述は見つからず。
そして何より、今回の候補地は
里見義実が上陸した安房・野島崎にいちばん近い。
そんな“矢取の入江”候補地を、三浦の夏を満喫しながら、
“青い壁”を探しに行ってきま〜す🌊✨
早朝5時!金田湾朝市と幻の朝食
愛車「うさぎ号」で早朝5時の金田漁港へ!
駐車代も無料、ありがたい。
お目当ては新鮮なお魚と野菜が並ぶ金田湾朝市。
毎週日曜日開催だけど、6時過ぎには終わっちゃうらしい。

スイカが1個300円という衝撃の安さにテンション爆上がり!
そして本当のお目当ては、「朝市2階の朝食」。
朝6時から営業という情報を信じて待っていたんだけど……
やってない!!!(ガーン)
現場で同じくたたずんでいた地元の方も困惑ぎみ。
ネットを見たら「営業中」。 ネットの情報は…ま〜ぼ〜ろ〜しぃ〜
腹ペコなので、一旦車を走らせてファミレスでモーニングを補給(やっててよかった)。
再び金田漁港にうさぎ号をお休みさせて、お散歩開始!
鋸山は“尻尾”から見ると、ただの山!?
歩き出してまず確認したかったのが、対岸に見えるはずの鋸山。
八犬伝の作中では「鑿や刀で削ったかのような青い壁」と表現される名スポット。
さっそく対岸をウォッチングしてみると……
……あれ? 青い壁どこいった?
久里浜から見る鋸山は、ゴジラを横から見たような姿。
背びれ(ギザギザ)が聳え立つ“青い壁”に見える。

でも、ここ金田湾から見る鋸山は、
いわばゴジラを「尻尾(後ろ)側」から見ている角度!

ギザギザの迫力はなく、どこにでもある普通の山容で、「青い壁感」はゼロでした(笑)。
角度って大事!
鳴き声の主は……?金田海岸で癒やしの入江発見
ちょっと拍子抜けしつつ、おとなりの「金田海岸」へ。
漁港のすぐそばなのに、人影もなく驚くほど静か。
波も穏やかで、対岸には(ただの山に見える)鋸山もバッチリ。
雰囲気としてはかなり“矢取の入江”っぽい。

義実がひっそりと落ち延びてきた……
そんな物語のイメージとは、ちょっと違うかも。
浜辺を歩いていると、どこからか「にゃ〜、にゃ〜」と可愛らしい声が。
「えっ、こんな海辺に猫ちゃん!?」と思って声のする方を覗き込んでみたら……
岩礁にウミネコの群れがぎっしり!!
猫じゃなくてウミネコさんたちがお出迎え。
ウミネコのウジャウジャ感を眺めて癒やされたあとは、
いよいよ三浦の台地へと登り、雨崎海岸を目指しますにゃ〜ん🐾
畑が広がる三浦の台地へ
金田海岸をあとにして、今度は三浦の台地へ。
三浦半島は“海岸段丘”と呼ばれる地形。
海のすぐそばなのに、いきなり高台になるのが特徴です。
この「急に景色が変わる感じ」が歩くとめちゃ楽しい。

海岸から坂を登ると、景色がガラッと変わる。
三浦半島らしい海岸段丘の上は、広々とした畑の世界。
畑には、朝市で見かけたような大きなスイカがゴロゴロ。
一面に緑が広がり、見かけるのは畑仕事の人だけ。
目の前には広大な海と鋸山が広がる。

眼下に海を見ながらの農道歩きは、まさに絶景!
海風も気持ちよくて、農道を歩くだけでも楽しい。
農道の横に、間引きされたのか?小さめのスイカが置いてある。
鳥さんなのか人間なのか? ちょっと割れてるスイカも。
朝市では丸ごとでしか売ってなかったから食べられなかったスイカ…。
あたしも食べてみたぁぁ〜い🍉(でもがまん)
畑を抜けると、今度は切り通しの坂道。
一気に海へ向かって下っていく。

岩礁の海、雨崎海岸へ
三浦市東部浄化センターの横にある、歩道なのかケモノ道なのか分からない小道を抜けると、パッと雨崎海岸が広がる。
海はとってもきれい。人もいなくて、秘境感たっぷり。
でも入江ではなく、岩礁がいっぱいで、舟を出せそうな感じではない。

近くに浅間神社もあるらしいけど、草ボーボーで、
藪に入ったら一瞬で蚊に襲われそうな雰囲気。
──でも実はこの浅間神社は、雨崎の丘の円墳の上に鎮座する「雨崎神社」。
"雨崎様(浅間様)"と呼ばれる海の大蛇が、三浦と房州(千葉)を行き来したという伝説が残るそう。
現在は参道も草木に覆われ、「三浦半島の秘境」とも呼ばれているらしい。
八犬伝の冒頭では、矢取の入江から白龍が現れ、義実は吉兆を感じて舟を出す。
もちろん関係があるわけではないけれど、
義実が見た"白龍"も、雨崎様の"大蛇"も、どちらも海を渡る存在。
物語と土地の伝承が、ふと重なる気がして、八犬伝好きとしては胸きゅん。
草ボーボーじゃない季節に、いつかリベンジしたいかも。
今回は神社はあきらめて、次の「南雨崎海岸」へ。
でもここ「雨崎海岸」の出入口は1ヶ所だけ。
また台地に登って、ぐるっと回らないといけない。
この辺りの海岸は、海沿いに歩けない場所が多くて、
いったん台地へ登って、また海へ下るというアップダウンの連続。
移動するだけでもけっこう大変。。
干潮限定ルート!高ん場をよじ登れ!
台地を下り直して「南雨崎海岸」へ。
ここは静かな入江で、正面に鋸山も。
義実が身を潜めていても不思議じゃないような雰囲気。

この先の戸津浜まで含めて、この一帯が今回の「矢取の入江(説⑨)」の本命エリア!
でも南雨崎海岸の真ん中には「高ん場」と呼ばれる険しい岩場が立ちはだかる。
この先へ行くには、普通ならまた台地を登って遠回りしなきゃいけないんだけど……
今の時間はちょうど干潮で波も穏やか!
この「高ん場」をよじ登って超えれば、海沿いをショートカットできる。
きょうも濡れた岩でも滑りにくい「水陸両用アウトドアサンダル」を装備して準備万全!
侵食されて、でっぱった岩を掴んで、
ロッククライミング気分で、よじよじ。
ヤッタァ〜〜❣️ 「高ん場」超えたぁぁ〜
スイカ柄テントで、夏のアジト
「高ん場」を越えた先は、綺麗な砂浜と浅瀬の岩礁。
ここを本日のアジトに決定!
じゃ〜ん! 秘密兵器・スイカ柄のテント!!🍉

シュノーケリングを装備して、海でお魚さんと遊ぶじょ〜〜!

岩の穴を覗くと、かわいいギンポさんを発見。
ベラやフグなど、いろんなお魚と一緒に泳ぐ至福のひととき。
カニさんやヤドカリもかわいいし、小さいイソギンチャクもいっぱい。
鋸山を見ながらお魚さんと遊ぶ、2026年夏の特別な思い出ができました✨
のんびり遊んでいたら、だんだん雲行きが怪しくなり、
ゴロゴロと雷の音が⚡️
2〜3日前も、ピーカンから急に土砂降りになったばかりだったので、
ビビって急いで撤収❣️
いざ本命!妄想膨らむ「戸津浜」へ
南雨崎海岸から本命の「戸津浜」へは、台地に登り直す必要はなし!
草むらの平坦なケモノ道を歩けば、すぐとなり。
南雨崎海岸の高ん場手前も良い雰囲気だったけど、
「矢取(やとり)」の“と”の音を考えると、
すぐ隣の戸津浜のほうが候補としてしっくりくる! というわけで、
今回はここを「戸津浜説」としてまとめます。
戸津浜は人も少なく、本当に静かな入江。
少し霞んできたけれど、正面には相変わらず(尻尾側から見る)三角の鋸山。
青い壁感はないけれど、対岸に見えるというロケーションだけで胸アツに。

戸津浜の静かな入江を眺めていると、
義実が舟を漕ぎ出したシーンがふっと浮かぶ。
波の音だけが響くこの雰囲気、物語の“あの瞬間”に一番近い気がする!
追手から逃れ、
この静かな浜から安房を目指して舟を漕ぎ出す義実……。
あたしにとっては、今回一番"矢取の入江"を感じた場所でした。
「にゃ〜、にゃ〜」
戸津浜の岩礁にも、ウミネコの群れ。
ウミネコさんの声で我に帰る。

そうそう、雷雨が来る前に、戻らなくては!
ウミネコさん、今日の三浦の海も楽しかったよ〜❣️
お見送り、ありがと〜〜。
激坂の先に! 三浦義村ゆかりの地と愛され伝説
静かな戸津浜をあとにし、再び三浦の台地へ戻って
今度は三浦のゆかりの地を通って帰路へ。
ゴロゴロ…雷の音も小さいけど聞こえる。
うさぎ号の待つ金田漁港の駐車場まで、天気がもってくれると
うれしいんだけど…。
細い道の傍には道祖神。古くからある歴史の道の雰囲気。
金田湾を見下ろす台地には、どなたかのお墓、
そして優しく佇む観音様。

海を眼下に眺めながら激(ゲキ)くだり。
やっと平地になったと思えば、次は「福寿寺」への登り階段が。

海遊びで足はクタクタ。
でもここまで来たら寄らないわけにはいかない!
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも大活躍した三浦義村のお寺。
裏切りを厭わない策士だけど、ちょっぴりチャーミングに描かれていた義村。
三浦氏は源頼朝を支えた名門一族。その最盛期を築いたのが三浦義村。
里見八犬伝の安房渡海伝説、そのベースとなった一族の地でもある。
義村は八犬伝の時代より、ずっと前の人物。
その後、三浦氏最後の当主となるのが「三浦道寸義同」。
八犬伝の物語のクライマックスでは、この人物がほぼそのままの名前で登場する。
時代は違えど、クロスオーバーする。
三浦氏の史跡も、八犬伝の歴史を感じる聖地のひとつ。
階段を下り戻ると、近くに三浦義村の墓が。
また階段〜😱
でも大河ドラマで、山本耕史さんキャラが染み付いている。
親近感のある義村さんに、ちゃんとご挨拶したぁ〜い!

今度は人気(ひとけ)のない絶壁を前に、ひっそりただずむ供養塔。
三浦の台地に抱かれて、荘厳な雰囲気。
疲れた体でボ〜っと供養塔の前に立つと、
台地を御神体とした神様のように見えてくるから不思議。

傍に、ひっそりと積んである古い石。
元のお墓は、関東大震災で一度海に落ちた墓石を、
地元の方が拾い上げて戻したものだそう。
三浦義村、地元民に愛されている。
あたしも大好きです。ご挨拶できてよかった。
そして三浦半島南東部を一周して、金田漁港についた。

その瞬間…ポツポツと雨粒が降りてきた。
海で遊んだあとは、体中なんだか潮っぽい。
最後は雨がシャワー代わりになって、
潮を洗い流してくれましたぁ(水流弱め)。
矢取の入江、あと1つ
朝市から始まり、
台地を歩いて、
岩場をよじ登って、
最後は静かな戸津浜へ。
地図だけでは分からなかった景色を、自分の足で確かめられた一日でした。
そして「矢取の入江」探しも、残すはあと1候補!
残りの浦賀は涼しくなってから、聖地巡礼しようかなぁ〜
👇 聖地巡礼で移動したルートの、3Dアニメーション動画です。🎥
📖 里見八犬伝聖地巡礼【あらすじ】時系列まとめ👇はこちら
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