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50年の窓 第18章

第18章 Ω研究会全体会議2日目

2037年9月11日
最初に、議長代行ケントは、昨日のカレンとの状況説明など、全員が疑問無く理解していることを確認し、全体会議専用掲示板に書き込まれた内容を報告した。
「80人ほどの方から追加質問があり、回答書を、1問ずつ全体会議専用掲示板に追記したので全参加者が疑問の内容とそれらが全て解決されたと考えられる。
また、WGについて考慮すべき事項について15件ほど提案があり、今後できる検討チームに、対応をお願いすることにし、その内13名の方に昨日定義されるチームにご説明いただくようお願いした。

他に2件、昨日の説明には無かった想定外の課題があり、この場でご報告・議論し、異論がなければWG14とWG15としたいと考えます。
その第1は、6歳以降で感染した遺伝子変異の無い男女による膣外の人工授精により、更に膣外で育てる出産の場合その子は亜種になるのか」という問いがあり、多分亜種にはならないと考えますが、この問題は将来の亜種化の前提条件のあり方と大きくかかわる非常に重要な要素と考えられるため正確には専門のWG14を設置して議論・研究することとします。この分野に見識のある方々の分科会参加を期待します。

第2は、これも全く想定外でしたが、皆さんもご存知のようにスペースX社はイーロン・マスク氏の指導の元、人類の火星移住計画を進めておられます。万一地上の人類が全て亜種になるような事態が起こった時のために、スペースXと「人という種の保存」という意味で意見交換してはどうかという提案がありました、この件もWG15としてリストして、そのリーダーには科学という視点ではなく政治的な配慮が必要なりますので、Ω研究会の上部組織ΩであるプロジェクトHQ部門長のサムにWGの牽引をお願いしようと考えています。」

議長代行ケントの話は更に、昨日の会議、昨晩21時までにいただいた意見を元に、
「以下の13のWGが、現時点で提案されているWGについての事務局による整理です。
参加WGへのご希望を既にいただいておられる方もいますが、改めて以下のWGの案をご覧いただき、30分ほど時間を取りますので、ここで更に意見交換をいただき、参加希望、議長希望などあればこの後すぐに全体会議専用掲示板にご記入ください。
参加者の皆さんには、この13のWGの最低1つにはご参加いただきたいと考えております。」

「事務局の方で、各WGの仮の議長を指名させていただいとりますので、1時間後にはWG事の個別会議を仮の議長の下で開始していただきます。」

WG01:亜種胎児の遺伝子の修正手法の開発/生後数ヶ月以内の亜種の子に対する処置で、例えば「人工的に作ったGウイルスに感染させ、脳の発育が始まる前に、全身の細胞の遺伝子の修正を行うGウイルス」というような幼児遺伝子修正手法の開発。Dウイルスの行為と同様な方法で元に戻す。(議長カレン)
WG02:より精度の高い感染者確認手法開発/ 完全でミスの無い感染者識別手法の確立。
WG03:Dウイルス感染予防薬の開発/
WG04:感染者の非感染源化技術の開発/感染した亜種ではない人の骨髄に潜伏したDウイルスが感染元になることを防ぎ、また、その子への感染を防ぐように、潜伏を固定し閉じ込める手法の開発。
WG05:亜種となる時期の確定/
WG06:亜種世界確認WG/亜種の性格、認知における人との差異の確認し、亜種のみの世界の正しい予測
WG07:人類の叡智WG/完全亜種化を想定した人類叡智の保存方法
WG08:未定
WG09:未定
WG10:途上国支援WG/
WG11:現実的で実行可能な非感染者の隔離手法開発/未感染者の完全隔離
WG12:非感染者適切対応WG/隔離に伴う家族分離など適切な事後対応、心のケア
WG13:広報宣伝WG/
WG14:人工授精と膣外生育WG/
WG15:スペースXとのリエゾンWG/(議長サム)
WG01~03は、全世界レベルの緊急議題であり速やかに答えを探求する課題
WG10~13は、各国の現場で実施すべき課題の解決方法を提案し、各国に指導する課題
WG14は亜種化はしていない感染者の子を亜種化させない当面の手法の具体化

1時間ほどでWGの課題などへの質疑は終え、予定通り500名全参加者の共通理解を得た。
参加者全員に、各WGへの支援の意思表示をしてもらい、各WGとも20名~50名の参加者が記録され、ネット会議をWG毎に分離し正副2名の議長の決定をお願いし、2時間ほどの議論で、各WGは答えを出すに至った。

1時間ほどの休憩の後、Ω研究会議ボード議長のサムは、全議長を集めてΩ研究会議ボードにおいて、WGの課題設定、その定義、また13のWGの正副議長を承認した。またその上で全議長の互選でΩ研究会全体会議の議長も決定した。

ケントはΩ研究会全体会議議長代行を降りて、新議長に今後の議事を任せた。新議長は直ちに、Ω研究会全体会議を再開し、各WGの新議長の自己紹介、課題内容への理解、方針など説明を求め、質疑応答の後、第1回Ω研究会全体会議の2日目を閉会した。

<次記事等へのリンク>
第19章 スペースX
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