触れられなかったものたち|第二篇 欠落した男しか愛せなかった
プロローグ: 自分の価値
欠落した男性しか、愛せなかった。
「この人は私がいないとダメだ」
そう思えた瞬間だけ、
私はやっと、
自分の価値を感じられた。
第一章: 秘密の繋がり
深夜のLINEでもすぐに反応した。
どんな時間でも会いに行った。
彼は確信めいたことは言わない。
どんな言葉もいらなかった。
ただ共通の悪い遊びだけ、
私たちは深くつながっていた。
その秘密が、私には誇らしかった。
第二章: 追いかける快感
手に入らないから、欲しくてたまらない。
寂しい夜、スマホを片手に
彼の連絡を待ちわびた。
それが来るのはいつも気まぐれ。
そしてその時、
全身に熱いものが広がった。
その一瞬だけ、私は私を許せた。
欠落した男を追いかけることが
唯一の慰めだった。
健全じゃないとわかってる。
私の中の何かが、私を引き留め離さない。
第三章:私だけが理解者だった
私だけが、
彼の本当の理解者だった。
そう思うしかなかった。
1番目の彼女には見せない顔を、
私は知っていた。
1番目にはできないことを、
私がしてあげていた。
それが誇らしかった。
「可哀想な人」だと思うほど、
私は強く求められていると
感じてしまった。
いつか1番になれると、
夢見てた。バカみたいに。
エピローグ:
私自身が不完全だからだ。
気づいてしまった。
欠落した男しか愛せないのは、
私自身が不完全だからだ。
笑えてきた。
でもそれは強がりで、
本当は心の中で泣いていた。
私の心の溝は、
まだ誰にも触れられない場所にある。
それでも今日も、
欠落した誰かを探している。
▶︎全話マガジン
▶ 愛されたいのか、欠けていたいのか。
その境界がわからなかった頃の話。
「OSの断片|愛のなかに見えていた」
▶︎欠落した人ばかり、愛してしまっていた。
「女王様に蝕まれた私」
▶ 完璧じゃないまま、隣にいる話。
「あなたの不完全さの隣にいる。」
