英語は音から|声の上がり下がりで伝える|エレピギとペッパピッグ|#06
「英語らしい音」の仕上げは、声の上がり下がり(イントネーション)です。
イントネーションには、意味や気持ちを伝え、会話の流れを作るという大事なはたらきがあります。
超シンプル英語習慣『Sounds to Stories メソッド』のMinnieです。
これまで、英語らしい音の特徴として、
リズム(#04)とリダクション(#05)
を見てきました。
今回はその仕上げとして、英語のイントネーションの基本を取り上げます。
Elephant & Piggie(エレピギ)のおはなし
Who took the cookies のチャンツ
Peppa Pig(ペッパピッグ)のビデオクリップ
を使って、基本パターンを見ていきます。
今回の本|Can I Play Too? (Elephant and Piggie) by Mo Willems
今回使うのは、Elephant & Piggie(エレピギ)シリーズ(全25冊)の12冊目、『Can I Play Too?』という絵本です。
このおはなしの一部を使って、アメリカ英語のイントネーションを見ていきましょう。
Can I Play Too? by Mo Willems (2010)
レクサイル指数:180L | リーディングレベル:Level H
作者の Mo Willems(モー・ウィレムズ)は、Sesame Street の脚本家 / アニメーターとしても活躍した方です。
ぞうさんの名前はジェラルド(Gerald)、ぶたさんの名前はピギー(Piggie)です。
セサミストリートのスキットさながらの、シンプルなやり取りの中に、自然な声の上がり下がりがよく現れています。
↓ 音読の例として、こちらの動画をご紹介します。
動画をみながら、どこで声が上がり、どこで下がるかに注目してみてください。
この絵本のほかに、
たずねる文(5W1H)の例として、
・『Who took the cookies from the cookie jar?』のチャンツ
イギリス英語のイントネーションの例として、
・Peppa Pig(ペッパピッグ)のビデオクリップ
にも触れます。
しくみ|イントネーションの基本パターン
イントネーションは声の上がり下がり
英語では、強い音と弱い音のリズムだけでなく、声の高さの上がり下がりも大切です。
この声の動きを、イントネーションといいます。
イントネーションは、単なる飾りではなく、意味や気持ちを伝え、会話の流れを作る大事な要素です。
たとえば、同じフレーズでも、声の上がり下がりが変わると、相手に伝わる意図や印象が変わります。
イントネーション
文末が 下がる ⤵︎ 話のまとまり・終わりを表す
(フォール / fall)
文末が 上がる ⤴︎ 相手にボールをわたす・返事を求める
(ライズ / rise)
英語は、日本語に比べると、声の上がり下がりがはっきりしています。
話し言葉では、会話のキャッチボールを作るのに欠かせません。
それではこれを、Elephant and Piggie(エレピギ)の会話で見てみましょう。
文末が下がるとき(フォール)
ここで、文末で声が下がることを、フォール(fall)と呼ぶことにします。
フォールは、言い切る感じ、伝える感じを出します。
たとえば、何かを伝える文、答える文、相手を誘う文などでは、文末が下がるのが基本です。
フォール
言い切る、伝える、相手を誘う
(Geraldのことば)
Piggie! ⤵︎
Let's play catch. ⤵︎
(Piggieのことば)
Yes! ⤵︎
I love playing catch with friends. ⤵︎
Storytime Read Alouds | Can I Play Too? by Mo Willems
(該当箇所 0:17~に飛びます)
文末が上がるとき(ライズ)
文末で声が上がることを、ライズ(rise)と呼ぶことにします。
ライズは、たずねる、確認する、まだ続きがありそうな感じを出します。
特に、Yes / No(はい / いいえ)で答える質問では、文末が上がるのが基本です。
声が上がると、相手にボールをわたす、返事を待っているという状況になります。
ライズ
たずねる、確認する
相手にボールをわたす、続きがある感じを出す
(Snakeくんのことば)
Can I play too? ⤴︎
…
You do not want to play with me? ⤴︎
Storytime Read Alouds | Can I Play Too? by Mo Willems
(該当箇所 0:31~に飛びます)
フォールとライズを場面ごとに①
ここからは場面ごとに見ていきます。
場面1
(Geraldのことば)
Piggie ! (⤵︎)
Let's play catch (⤵︎). 【誘う文】
(Piggieのことば)
Yes (⤵︎) ! 【答える文】
I love playing catch with friends (⤵︎). 【伝える文】
・ 太字 = アクセント(強い音)
・ ⤵︎ = フォール(声が下がる)
Storytime Read Alouds | Can I Play Too? by Mo Willems
(該当箇所 0:17~に飛びます)
誘う文 ⤵︎ 「〜しよう」
Let's play catch. ⤵︎
キャッチボールしよう。
相手を誘う文は、「いっしょにしよう」と伝える文なので、「catch」でしっかり声を下げて、言い切ります。
答える文 ⤵︎ 「うん(はい)・ううん(いいえ)」
Yes! ⤵︎
うん!
答える文も、基本は下げます。
声の高さによって、表情がつきます。
例えば、同じフォールでも、より高い声から始めると、うれしさや興奮が伝わります。
伝える文1 ⤵︎ 「〜だよ」「〜なんだ」
I love playing catch with friends.⤵︎
友だちとキャッチボールするの大好き。
伝える文は下がりますが、ここでも、さまざまな表情がつけられます。
たとえば、上記の動画では、「with friends」の「friends」をフォールライズ(↘↗)にして、声を弾ませる感じが出ています。
このように、イントネーションで表情をつけて、気持ちを伝えることができます。
一つひとつの言葉が分からなくても、ボール遊びが好き!というPiggieの気持ちが伝わってきます。
フォールとライズを場面ごとに②
場面2
(Geraldのことば)
I will throw. ⤵︎ (または⤴︎) 【伝える文】
(Piggieのことば)
I will catch. ⤵︎ 【伝える文】
(Snakeくんのことば)
Excuse me.
Can I play too? ⤴︎ 【Yes/Noをたずねる文】
…
You do not want to play with me? ⤴︎ 【Yes/Noをたずねる文】
・ 太字 = アクセント(強い音)
・ ⤵︎ = フォール(声が下がる)
・ ⤴︎ = ライズ(声が上がる)
Storytime Read Alouds | Can I Play Too? by Mo Willems
(該当箇所 0:26~に飛びます)
伝える文2 ⤵︎ 「するよ」 「しようっと」
I will throw.⤵︎
投げるよ。
I will catch.⤵︎
とるよ。
声は下がります。
ただし、「ぼくが投げるから… きみはキャッチしてね」のように、
相手に会話の流れをわたすときは、
I will throw.⤴︎
ぼくが投げるから…
のように、語尾を上げることもできます。
このように、イントネーションで会話の流れを作ります。
たずねる文(Yes/No)⤴︎ 「〜していい?」
Can I play too? ⤴︎
いっしょに遊んでいい?
Can I …?
Do you…?
のように、Yes / No どちらかで答える質問を、閉じた質問(closed question)と言います。
閉じた質問では、語尾をはっきり上げて、相手の返事を待つ感じを出します。
You do not want to play with me? ⤴︎
ぼくと遊ぶのイヤなの?
もしこれを、フォールで言うと、言い切る感じに変わります。
(「ぼくと遊ぶのがイヤなんだね」)
でも、ライズで言うと、たずねる感じ、確認する感じになります。
このように、イントネーションが変わると、意味も変わるということがあります。
(イギリス英語では別パターンも使われるので、最後に補足します)
フォールとライズを場面ごとに③
たずねる文(5W1H) ⤵︎ 「どうやって(How)?」
たずねる文でも、声を下げる場合があります。
場面3
3人でのキャッチボールがうまくいかず、Snakeくんが諦めそうになっているところ…
(Piggieのことば)
You are our friend! ⤵︎
We will ALL play catch! ⤵︎
(Snakeくんのことば)
How? ⤵︎ 【5W1Hでたずねる文】
Storytime Read Alouds | Can I Play Too? by Mo Willems
(該当箇所 2:29~に飛びます)
How? ⤵︎
どうやって?
Yes/No(はい・いいえ)のどちらかではなく、くわしく答える質問のことを開いた質問(open question)と言います。
開いた質問では、How のほか、What / Who / When / Where / Which が使われます。(この6つのことばを 5W1H と呼んだりします。)
開いた質問(5W1Hでたずねる文)では、5W1Hのことばを強く発して、文末に声を下げます。
この感覚をつかみやすい、手遊びうたがあります。
【5W1Hでたずねる文】手遊び歌で
Who took the cookies from the cookie jar? ⤵︎
だれがクッキーをとったの?⤴︎ ※日本語と違うので注意!
Kevin took the cookies from the cookie jar. ⤵︎ 【答える文】
ケビンがクッキーをとったよ。⤵︎
Whoから始まるたずねる文と、Kevinから始まる答える文は、
イントネーションが同じです。WhoがKevinに置き換わるだけです。
このようにたずねるとき、日本語では文末が上がることが多いので、
日本語と異なることに注意してください。
また、このとき、5W1Hのことばを強く発することが大切です。
ここが弱いと、「たずねる文」に聞こえなくなってしまいます。
以上が、イントネーションの基本パターンでした。
最後に、イギリス英語で多く使われるイントネーションを確認します。
イギリス英語の特徴(フォールライズ)|Peppa Pig
イギリス英語では、少し下がってから少し上がる、フォールライズ(fall-rise)( ↘↗)がよく使われます。
この形は、ただ言い切るのではなく、
・ やわらかく聞こえたり
・ 丁寧さなどの含みが出たり
・ まだ続きがありそうに聞こえたり
する効果があります。
Peppa Pig(ペッパピッグ、イギリスの子ども向けアニメ)でも、このイントネーションが非常によく聞かれます。
Peppa Pig Episodes - Daddy Pig flies a kite (clip) May 14, 2016
【伝える文】
(Daddy Pig (ダディピッグ) のことば)
Don’t worry! ↘↗
I know what I'm doing. ↘↗
・ 太字のところにアクセント(強い音)
・ ↘↗ 声が下がって上がる(フォールライズ)
フォールライズの例
↑ Peppa Pig Episodes - Daddy Pig flies a kite (clip)
(該当箇所 0:07~に飛びます)
【Yes/Noをたずねる文】
(Peppa Pig (ペッパピッグ) のことば)
Can we jump in the puddle? ↘↗
Please?? ↘↗
・ 太字のところにアクセント(強い音)
・ ↘↗ 声が下がって上がる(フォールライズ)
フォールライズの例
Peppa Pig Episodes - Daddy Pig flies a kite (clip)
(動画の該当箇所 0:43~に飛びます)
このように「please」のような1シラブルの単語でも、下がって上がることがあります。
イギリス英語のイントネーションが、アメリカ英語に比べて、少し複雑に聞こえるのは、こうしたフォールライズがたくさん使われているところが大きいと思います。
まとめ
英語らしい音を身につけるには、「リズム」や「弱くなる音」に続いて、イントネーション(声の上がり下がり)にも意識を向けることが大切です。
今回のポイント
イントネーションとは、声の上がり下がりのことです。
イントネーションは、文の意味や気持ちを伝え、会話の流れを作ります。
伝える文、誘う文、答える文 → フォール(⤵︎)
Yes / Noをたずねる文 → ライズ(⤴︎)
5W1Hでたずねる文 → フォール(⤵︎)
イギリス英語では、下がって上がるフォールライズ(↘↗)も多く使われます。
小学生のおうち英語として、無理のない英語習慣を築くうえでも、英語は「音から入る」ことが大切です。
英語は音から入る、という考え方は、乳幼児だけの話ではありません。
小学生・中学生も、音から始めることで、その後の英語力の伸びを大きく変えることができます。
英語を聞くときは、特に小学生以降は、意味だけでなく、どこで声が上がり、どこで下がるかにも注目してみてください。
その意識が、英語をラクに聞き取り、英語らしく話すための土台になります。
次回は、音のつながり(リンキング)を取り上げます。
お読みくださりありがとうございました。
少しでも参考になりましたら「スキ」をお願いします。
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