AIに私を国にしてもらったら、だいたい休む国になった
深夜1時。
私はパソコンの前で、自分の国を
案内されていました。
原因は、AIです。
前回、私はAIに
「私を花束にして」と頼みました。
もともとは、紬さんの記事が
きっかけでした。
紬さんの花束には、
きれいなだけではない
毒のある美しさがありました。
赤猫さんの花束には、くるくる
降りていく螺旋階段がありました。
やはり、あった。
そして、勝った。
私は、赤猫さんの花束には
螺旋階段があるはずだと
確信していたのです。
しかも、その予想をコメント欄で
うっかり書いたせいで、赤猫さんとの
謎の勝負が始まってしまいました。
ただ、普段からAIを使い倒している
赤猫さんです。
AIを誘導した疑惑もちょっと残ります。
負けて勝ちを取りに来る戦法です。
ただ、あとで赤猫さんは言いました。
AIは誘導していない。
チャットGPTが空気を読んだだけだ、と。
それはそれで、さらに悔しい。
誘導なしで、あの螺旋階段。
負けた赤猫さんが、作品の完成度で
勝ちを取りに来ました。
そして、どちらも、美しくて、
少し不思議で、ちゃんとアートでした。
一方、私はどうでしょう。
花束にはしてもらいました。
でも、どうも美しいアートというより、
生態調査に近い仕上がりでした。
そして、現実の私は、もっとこう、
少し転がっていて、たまに
布団の端からはみ出していて、
それでもなぜかちゃんと
生きている感じです。
そこで今度は、もっと実態に
近い表現を求めることにしました。
「私を国で表現して、
観光パンフレットを描いて」
するとAIは、少しもためらわず、
ぐーたら王国の観光案内を
出してきました。
そこにはしっかり、
未桜(みおう)の国
と書かれていました。
私の名前は、「みお」です。
これまでにも、NotebookLMには、
「みざくら」「みさお」
と呼ばれてきました。
そして今回は、「みおう」です。
そして、もう一つ意外だったのが、
国の見た目です。
私の中のぐーたら王国は、
もっと昔の西洋でした。
石造りの建物が並び、
のんびりした人々が、
裾だけきゅっと絞った、
ちょっと昔の西洋のパンツ
みたいなものをはいて、
そのへんをうろうろしている。
ところが、AIが出してきた
ぐーたら王国は、思ったよりも
和風でした。
ぐーたらにも、ずいぶん落ち着いた
情緒があるようです。

布団側の政府。
考えすぎ回廊。
AI相談所。
夜ふかし茶屋。
無敵神社。
名前だけ見ると、ずいぶん
気の抜けた国ですが、
これぞ、私です。
布団側の政府。
これはかなり信用できる政府です。
重要法案として
「今日はもう少し寝るべきか」が
審議されます。
考えすぎ回廊もあります。
ぐるぐる歩いても、結局同じ場所に
戻ってくる道です。
人生で何度か通った覚えがあります。
AI相談所もあります。
答えをくれるようで、実は
問いを増やしてくる場所です。
そして、無敵神社。
「今日はもうだめだ」と思った人が、
なぜか最後に少しだけ
強くなって帰る神社です。
ご利益は、
「まあ、今日も生きているし」
という、雑な回復です。
ここまで見て、私は思いました。
これは観光案内というより、
私の脳内地図ではないか。
でも私は、ここで欲が出ました。
ぐーたらではない自分も、
見てみたくなったのです。
そこで、今度は、別のAIにも
頼んでみることにしました。
普段あまり使わないGeminiです。
いつものAIなら、ぐーたら王国が
出てきても、まあ納得です。
こちらは長い付き合いです。
でもGeminiは、そこまで私の
ぐーたら事情を知らないはずです。
だから私は、
ぐーたら寄りではない、
もっとよそゆきの国を
期待しました。
ところが出てきたのは、
悠々自適国でした。

名前だけ見ると、老後の理想郷です。
中には、まったり海岸、憩いの湯、
のんびり過ごすための心得。
どう見ても、ちゃんと休んでいます。
ちなみに、左側には謎の縦書きも
ありました。
「あんだりは、あなたのだちを、
疲れないひとここと」
たぶん「あなたらしく、
疲れないひとときを」みたいな
ことを言いたかったのでしょう。
Geminiなりの優しさは感じます。
ただ、優しさが途中で観光地の
方言になっています。
悠々自適国には、どうやら独自の
言語があります。
しかし、私が一番驚いたのは、
そこではありません。
普段あまり使わないAIにまで、
私の、のんびり成分が
見抜かれていたことです。
違う自分を見てみたいという
私の願望は、あっさり
打ち砕かれたのです。
どうやら私は、AIを変えても、
だいたい休みたい気配を漂わせる
人間のようです。
ぐーたら王国。
悠々自適国。
どちらも最終的には、
ちゃんと休んでいます。
これはもう、偶然では
ありません。
私を国にすると、休みすぎる。
もし試してみたい方は、
AIにこう頼むと、それっぽい国が
出てくるかもしれません。
「今までのあなたとの会話を元に、
私を国で表現して、
観光パンフレット風の画像を描いて」
でも、その瞬間。
私はまた一つ、
精神的無敵の人になりました。
ぐーたら王国も、
老後っぽい悠々自適国も、
たぶん全部、私の領土です。
無敵だ。
最強だ。
これから誰かに
「あなたってどんな人?」と
聞かれたら、私はこう
答えようと思います。
「国土の大部分が、休憩スペースです」
