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100年後の脚注01

『まだ生きていたタイムカプセル』

A Time Capsule That Was Still Alive

1926年の小さな箱。

帝国劇場の倉庫から出てきた。

ただのタイムカプセル。
こう書かれていた。

開封予定日 2026年。

ちょうど100年後。


箱は金属製だった。

古いが、傷は少ない。

まるで誰かが
つい最近まで手入れをしていたようだった。


中には紙が入っていた。

舞台のパンフレット。
舞台図面。
俳優の写真。

そして一枚の封筒。
封筒にはこう書かれていた。

「次に開ける人へ」


中には何も書かれていなかった。
ただの白紙。

しかし机の上に置いた瞬間、
紙の表面にうっすらと文字が浮かび上がった。


それは

今この部屋で交わされている会話だった。


100年前の人たちは
未来を予言していたわけではない。

ただ、

未来の誰かが
ここに来ることを知っていた。


タイムカプセルとは過去の記録ではない。
未来への通信装置だったのかもしれない。


100年前の人がこの紙を書いた。
100年後の人がそれを読んだ。
そしてその瞬間、通信は成立した。


タイムカプセルは100年間、眠っていたわけではない。
ずっと待っていただけだった。


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100年後の脚注 もくじ


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