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【シリーズ目次】ミシュナ『Kiddushin』法理研究

【学術的免責事項】本稿は、古代ユダヤ法(ハラハー)および歴史的文献である口伝律法ミシュナに関する純粋な聖書学的・法理学的研究である。記述されている「奴隷制度」に関する規定は、当時の古代中東社会における社会経済的文脈および歴史的背景に基づくものであり、現代におけるあらゆる人権侵害、強制労働、差別、または奴隷制度を肯定・擁護・助長する意図は一切ありません。

 また、記述に含まれる性に関わる表現も、すべて一次資料の法定義を正確に論じるための学術的用語であり、性的好奇心を喚起する意図は一切含まれない。

 本シリーズは、ユダヤ教の口伝律法の基礎をなすミシュナ第3部『Nashim』の『Kiddushin』について、法理的・構造的解説を試みる連続論考である。

 『Kiddushin』の法理的射程は、婚姻制度の議論に留まらない。婚姻契約の前提となる「聖別(kiddush)」及びその成立要件から、「ユダヤ人および異邦人奴隷の獲得と解放」、「動産・不動産の獲得と交換」、「男女が遵守する義務を負う掟と、その責任範囲の非対称性」へと横断的に展開される。本稿ではこれらの論題を網羅する。


■ 【導入・参考論考】

マリアの妊娠とヨセフの離縁――ミシュナ(口伝律法)から読み解く石打ちの刑と離縁の法的要件


 マタイ福音書1章に記された「ヨセフの離縁」の決断。律法の規定に従うなら、彼には妊娠したマリアを告発することは可能であった。トーラ及びミシュナ「Sanhedrin」、「Gittin」を参照しながら、マリアの年齢区分である「naarah」の特殊な地位、当時の石打ちの刑の厳格な証人要件、そして正当な離縁の理由まで解説する。

https://note.com/mishnah/n/n80c9cd275eb5



■ ミシュナ『Kiddushin』法理研究(本編)


ミシュナ『Kiddushin』の法理研究 第1回:ユダヤ法における「女性の聖別」と獲得の諸態様――第1章1節–2章3節による三つの獲得手段・代理人・錯誤による合意の無効


 翻訳聖書で「婚約」と訳されるマリアとヨセフの事例を、法制度としてのerusin(エルーシン)」から再定義し、動産・不動産取得と並行する「三つの獲得手段(金銭、文書、性行為)」の聖書的根拠(申命記24:1、創世記23:13等)を詳解する。

https://note.com/mishnah/n/n32ed69a29932


ミシュナ『Kiddushin』の法理研究 第2回:祭司の純潔性とzonahの再定義


 ユダヤ法における婚姻資格と血統の厳格な階層構造について、特に大祭司・祭司に課せられる血統調査、トーラで禁止された性行為によって「遊女」と訳され、祭司の家族としてterumahへの権利を喪失する女性「zonah(ゾナー)」、大祭司・祭司との禁止された関係で生まれた子「chalalim(ハラリーム)」など詳解する。

https://note.com/mishnah/n/naaa933bd97c4


ミシュナ『Kiddushin』法理研究 第3回:妻の獲得の法理から奴隷獲得の法理への移行、ユダヤ人奴隷の4類型及びその獲得方法(1章2節)


 ユダヤ人奴隷の4つの法的区分について、カナンの女奴隷との婚姻強制に従うユダヤ人男奴隷について、更に「硬貨」や「文書(証書)」による奴隷の獲得手段について、出エジプト記や申命記における伝統的解釈に基づき法理学的に解説する。

https://note.com/mishnah/n/n9d32f0db1718



ミシュナ『Kiddushin』法理研究 第4回:奴隷における6年奉仕・ヨベルの年・残任期間の金銭差し引きによる自由獲得のメカニズム



ミシュナ『Kiddushin』法理研究 第5回:女奴隷の肉体的成熟(naarah)と、カナン人奴隷の獲得法理



ミシュナ『Kiddushin』法理研究 第6回:カナン人奴隷の解放法理――ラビ・メイルとchachamimの対立、およびゲマラー23aにおける「3つの意見」へのテキスト解体論



ミシュナ『Kiddushin』法理研究 第7回:動産(家畜)の獲得法理――hagbahah(持ち上げること)、meshichah(引き寄せること)、mesirah(掴むこと)をめぐるラビたちの空間・性質論争



ミシュナ『Kiddushin』法理研究 第8回:不動産獲得の3大法理――金銭・証書・chazakah



ミシュナ『Kiddushin』法理研究 第9回:担保にならない財産(動産)の獲得法理――meshichahの義務化と不動産に付随する取得



ミシュナ『Kiddushin』法理研究 第10回:chalifin(交換)の2大範疇と等価交換における所有権移転の法理構造(1章6節)




ミシュナ『Kiddushin』法理研究 第11回:神殿財産の例外法理と、父親が息子に負う「6つの義務」(1章6節後半〜7節)



ミシュナ『Kiddushin』法理研究 第12回:「父親に関する掟」の法理、時間に関わる掟における女性の免責、および仮庵祭(Succot)におけるトーラの朗読(1章7節後半)



ミシュナ『Kiddushin』法理研究 第13回:男女の義務と免責の境界線――時間に関わらない掟・禁止命令・もみあげとひげ・死者の汚れから読み解くタルムード法理



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 これらの記事は、旧約聖書の最高権威モーセ五書[トーラ]と口伝律法[ミシュナ]及びその膨大な参考書の研究に基づいています。

 全記事の時系列目次は以下からご覧になれます。

◉【時系列総目次】ミシュナと旧約聖書・新約聖書:全研究記事インデックス

https://note.com/mishnah/n/nd780d32f266c

(ミシュナの構造による目次は以下からご覧になれます)

◉ミシュナの部(seder)に基づく全記事の目次

 ミシュナは生活と信仰の全領域を「種子」「祭日」「女性」「損害」「聖物」「清浄」の6つの部(セデル)で網羅している。各記事を法典本来の分類に配置し直すことで、2,000年前の「律法の現場」における聖書の背景をより明確に提示する。

https://note.com/mishnah/n/n4ccb130fe6ef

(本シリーズが属しているsederの目次は以下の通りです)

◉第3部:Nashim(ナシーム:女性)

https://note.com/mishnah/n/nf823ecde4626

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