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過去の自分を追いかけていたことに、気づいた日(47歳、エレクトーンに人生を振り回される)

「昔、途中でやめたことを、もう一度やってみたい」

そう思ったことはないだろうか。

でも同時に、

「今さら遅いんじゃないか」

そんな気持ちも、どこかにある。

47歳でエレクトーンを再開した私は、

まさにその狭間にいる。


今、弾いているのは『Back to the Future』。

なぜこの曲を選んだのか、

正直、自分でもはっきりとは分からない。

でも、弾いていると、

ときどき引っかかる。

高校生の頃、

この曲を触っていた記憶がよみがえる。


あのとき、もし続けていたら。

今、自分はどうなっていたんだろう。

そんな想像が、

ふと頭に浮かぶ。


気づけば、

昔の自分と、今の自分を、

どこかで並べていた。


「あのとき続けていれば」

「もっとできたんじゃないか」


そんな考えが、

何かの拍子に顔を出す。


これ、

心当たりありませんか?


楽器に限らず、

仕事でも、人間関係でも、

似たようなことを繰り返している気がする。


頑張っているのに評価されないとき。

うまくやっているはずなのに、

手応えがないとき。


そんなとき、

過去の自分や理想の自分と、

今の自分を比べてしまう。


少し前まで、

そのことにすら気づいていなかった。

でも最近、

ひとつの感覚に気づいた。


気づかないうちに、

自分で、自分を測る線を引いていた。


その線は、

最初からあったわけじゃない。


いつの間にか、

自分で作っていたものだった。


そして、

その線に届かない自分を見て、

勝手に苦しくなっていた。


最近は、

その線が少しだけ薄くなってきた気がする。


消えたわけではない。

でも、

前ほど気にならなくなってきた。


演奏も、

少し変わってきた。


前は、

「うまく弾くこと」に意識が向いていた。


間違えないように。

止まらないように。


でも今は、

その意識が少し弱くなっている。


その代わりに、

音そのものに意識が向く瞬間が増えてきた。


うまく言えないけれど、

“背伸びしていない感じ”になってきた。


先生に、こう言われた。


「前より、ちょっと余裕が出てきたね」


正直、

自分ではよく分からない。


でも、

自分では気づけない変化も、

確かにあるのだと思う。


そしてもうひとつ、

最近、強く感じることがある。


「ちゃんとやっているはずなのに、どこか違う」


そんな感覚になったことはないだろうか。


形にはなっている。

音も出ている。


でも、

それだけでは届いていない気がする。


だから今は、

少し考え方が変わってきている。


この再挑戦は、

ただ上達するためのものではないのかもしれない。


少し大げさに聞こえるかもしれないけれど、

「神様に向けて、音を返したい」

——そんな感覚が、どこかにある。


うまく言葉にできないけれど、

ここまで来れたことに、

何か返したい。


弾ける環境があること。

もう一度向き合えていること。

続けてこられたこと。


その全部に対して、

音で返したい。


だから、

コンクールに出てみようと思う。


それは、

上達の証明のため——

という側面も、たぶんある。


でも、それ以上に。


人の前で弾くことで、

自分の音がどう届くのかを、

ちゃんと確かめてみたい。


そしてできるなら、

ここまで来れたことへの感謝を、

音として返したい。


——最近、先生に言われた一言がある。


「前より、音楽になってきたね」


その言葉の意味が、

今もずっと引っかかっている。


なぜなら、

自分ではまだ、

“そこ”に届いている感覚がないからだ。


でも——

ある日、

“あぁ、これかもしれない”

と思う瞬間があった。


たぶん、

あの日が、

今までで一番「音楽」だった。


——その話は、次でちゃんと書こうと思う。


47歳。

遅いのか、

ちょうどいいのかは、まだ分からない。


ただひとつ言えるのは、


今はもう、

昔の自分と比べるのをやめた。


——今の自分で、やっていく。


👉次回 (「音楽になった」と言われた日)
→ 
「音楽になった」と、初めて思えた日


※この話は『47歳、エレクトーンに人生を振り回される』シリーズ#17です

👉すべてはここから始まりました。
29年ぶりに人生が動いた日|椿大神社で決まった“再挑戦”

👉ここまでの流れを、ひとつにまとめました。
47歳からやり直して、やっと気づいたこと。


#47歳からのエレクトーン再挑戦
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#大人の趣味
#音楽

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