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自己効力感と自己肯定感の違いを知らないと、ずっと苦しいままになる

頑張れる。

やるべきことは、ちゃんとやれる。
仕事も勉強も、投げ出さずにこなしてきた。
締切を守るし、周りに迷惑をかけないように動けるし、求められたことにはできるだけ応えようとする。

人から見れば、きっと「ちゃんとしている人」に見えると思う。

実際、
「すごいね」
「頑張ってるね」
「ちゃんとできてるじゃん」
そんなふうに言われることもある。

でも、その言葉を聞いた瞬間に、心の奥がふっと軽くなるかというと、そうでもない。

少しだけ安心する。
一瞬だけ、救われたような気もする。

でもすぐに、

「いや、たまたまだし」
「本当はそんなにできてない」
「次も同じようにできなかったらどうしよう」
「期待されたら困る」

そんな声が、自分の中から出てくる。

褒められているのに、受け取れない。
結果が出ているのに、安心できない。
頑張っているのに、自分を認められない。

そして、少しでもうまくいかないことがあると、一気に崩れてしまう。

仕事で小さなミスをしただけなのに、
「やっぱり自分はダメだ」と思う。

返信が遅れただけなのに、
「嫌われたかもしれない」と不安になる。

誰かが自分より成果を出しているのを見ただけで、
「自分は何をしているんだろう」と胸が重くなる。

夜、布団に入ってからも、今日の会話や失敗を思い出して、頭の中で何度も反省会が始まる。

あの言い方、変だったかな。
もっとちゃんとできたはず。
なんであそこで焦ったんだろう。
こんな自分じゃ、まだ足りない。

そうやって、体は休んでいるはずなのに、心だけがずっと働き続けている。

朝になって、またいつものように起きる。
やるべきことをこなす。
人前では普通に振る舞う。
ちゃんと笑う。
ちゃんと返事をする。
ちゃんと頑張る。

でも、自分の中にはずっと消えない感覚がある。

「できるのに、苦しい」

この感覚です。

何もできないわけじゃない。
むしろ、頑張れてしまう。
努力もできる。
責任感もある。
ある程度の結果も出せる。

だからこそ、自分でも分からなくなる。

「こんなに頑張っているのに、どうして満たされないんだろう」
「周りからは認められているはずなのに、どうして自分だけは自分を認められないんだろう」
「何を達成したら、やっと安心できるんだろう」

そんなふうに感じたことがあるなら、
それはあなたの能力が足りないからではないのかもしれません。

意志が弱いからでも、努力が足りないからでも、感謝が足りないからでもない。

もしかすると、
自己効力感自己肯定感を、同じものとして扱ってきたことが、苦しさを深くしていたのかもしれません。

自己効力感は、簡単に言えば、

「自分はできる」

という感覚です。

この仕事なら何とかできそう。
準備すれば乗り越えられそう。
努力すれば結果につなげられそう。
自分には行動する力がある。

そう思える感覚です。

一方で、自己肯定感は、

「できない自分でも、存在ごと否定しなくていい」

という感覚です。

失敗しても、自分全部をダメだと決めつけない。
頑張れない日があっても、自分を敵にしない。
誰かに評価されない日でも、自分の価値が全部なくなったようには扱わない。

この二つは、似ているようで違います。

だから、行動できる人でも苦しくなることがあります。
成果を出せる人でも、自分を好きになれないことがあります。
周りから評価されている人でも、心の中ではずっと不安なことがあります。

できる。
でも、安心できない。

評価される。
でも、自分では信じられない。

頑張れる。
でも、頑張れない日の自分を許せない。

この状態が続くと、人はどんどん「できる自分」にしがみつくようになります。

できている間だけ、少し安心できる。
役に立っている間だけ、自分に価値があるように感じる。
褒められている間だけ、ここにいてもいい気がする。

でもそれは、とても不安定です。

なぜなら、できない日は必ず来るからです。

疲れて動けない日もある。
思ったように成果が出ない日もある。
人と比べて落ち込む日もある。
何も進まないまま一日が終わってしまう日もある。

そんなときに、自分の価値まで一緒に崩れてしまうなら、どれだけ頑張れても、心は休まりません。

本当に苦しいのは、
「できないこと」そのものではなく、
できなかった瞬間に、自分の存在まで否定してしまうことなのだと思います。

だからこの記事では、自己効力感と自己肯定感の違いを、ただ言葉の定義として整理するだけではありません。

仕事で評価されても安心できない感覚。
勉強や努力を続けても、ずっと足りない気がする感覚。
褒められても素直に受け取れない感覚。
失敗した瞬間に、自分の価値までなくなったように感じる感覚。

そうした日常の苦しさに重ねながら、
「できるのに苦しい」の正体を、少しずつ見ていきます。

今すぐ、自分を好きになれなくても大丈夫です。

無理に前向きにならなくてもいいし、
「そのままの自分でいい」と急に思えなくてもいい。

まずは、
なぜ自分は、できているのに安心できなかったのか。
なぜ成果を出しても、自己否定が消えなかったのか。
なぜ頑張れない日の自分を、こんなにも責めてしまうのか。

そこに名前をつけるところからで大丈夫です。

「頑張れるのに苦しい自分」を、これ以上責めないために。

ここから、自己効力感と自己肯定感の違いを、あなたの日常の感覚に重ねながら整理していきます。

「頑張れるのに、自分が嫌い」が消えない

頑張れるのに苦しい人がいます。仕事や勉強はちゃんとできるし、周りから評価されることもある。
それなのに、自分が嫌いという感覚だけは消えない。
ここでは、「できること」と「自分を肯定できること」が必ずしも同じではないという違和感を、少しずつ見ていきます。

仕事や勉強はちゃんとできる

仕事や勉強は、ちゃんとできる。

そういう人は、周りから見ると「自己肯定感が低い人」には見えにくいかもしれません。

締切を守る。
成果を出す。
周りに気を配る。
頼まれたことをこなす。
努力もできる。
勉強も仕事も、それなりに積み上げてきた。

だから、周りからは
「ちゃんとしてる」
「しっかりしてる」
と思われる。

でも本人の中では、ずっと苦しい。

できているのに、安心できない。
結果を出しても、満たされない。
少し褒められても、すぐに「まだ足りない」と思う。

これは、「できる力」がある一方で、
「できない自分でも大丈夫」
という感覚が育っていない状態なのかもしれません。

仕事や勉強ができることは、たしかに大切です。
でも、それだけで心が安心するとは限りません。

むしろ、できる人ほど、
「できる自分でいなければ」
というプレッシャーを抱えやすいことがあります。

できるからこそ、できない日が怖い。
期待されるからこそ、失敗が怖い。
周りから評価されるからこそ、落ちたときが怖い。

その怖さの中で、ずっと走り続けている人もいます。

周りからは「すごいね」と言われる

周りからは「すごいね」と言われる。

でも、自分ではそう思えない。
そんなことがあります。

「仕事できるよね」
「真面目だよね」
「頑張ってるよね」
「しっかりしてるよね」

そう言われても、心の中では
「そんなことない」
が先に出てくる。

たまたま。
周りが優しいだけ。
本当の自分を知らないだけ。
もっとできる人はいくらでもいる。
こんな程度で褒められても、安心できない。

褒められているのに、受け取れない。
むしろ、次に失敗したらがっかりされる気がして怖くなる。

これは、評価を受け取る力が弱いというより、評価に安心を預けすぎている状態なのかもしれません。

「すごいね」と言われた瞬間は、少し楽になる。
でも、その言葉が消えると、また不安になる。

もっと頑張らなきゃ。
もっと結果を出さなきゃ。
次もちゃんとしなきゃ。

評価されても、安心が残らない。

そのとき必要なのは、もっと評価されることではなく、
「評価がない自分を、どう扱っているか」
を見ていくことなのだと思います。

でも、なぜか自己否定だけが消えない

できることはある。
周りから評価されることもある。
努力してきた自覚も、少しはある。

それなのに、自己否定だけが消えない。
ここが苦しいところです。

「自分はダメ」
「まだ足りない」
「もっとできるはず」
「こんな自分じゃ安心できない」

そういう声が、ずっと頭の中にある。

成果が出た日も、消えない。
褒められた日も、消えない。
何かを達成した日でさえ、すぐにまた戻ってくる。

「じゃあ、何をすれば自分を認められるんだろう」
そう思ってしまう。

でも、自己否定は成果だけでは消えないことがあります。

なぜなら、自己否定の根っこにあるのは、能力の問題だけではなく、
「できない自分には価値がない」
という不安だからです。

できる自分は少し認められる。
でも、できない自分は許せない。

この感覚があると、どれだけ頑張っても苦しくなります。

自己効力感と自己肯定感は、似ているようで違う

自己効力感と自己肯定感は、似ているようで違います。
自己効力感は「自分はできる」という感覚で、自己肯定感は「できなくても自分を否定しない」という感覚です。
この違いを知らないと、成果を出せるのに苦しい理由が分からず、ずっと努力不足として自分を責めてしまうことがあります。

自己効力感は、「自分はできる感覚」

自己効力感は、簡単に言えば
「自分はできる」
という感覚です。

この仕事ならできそう。
この課題なら乗り越えられそう。
努力すれば結果につなげられそう。
自分には行動する力がある。

そういう感覚です。

自己効力感があると、人は行動しやすくなります。

挑戦しやすい。
努力しやすい。
計画を立てやすい。
失敗しても、もう一度工夫しようと思いやすい。

これはとても大切な力です。

でも、自己効力感があるからといって、必ずしも心が安心しているとは限りません。

「自分はできる」
と思えることと、
「できない自分でも大丈夫」
と思えることは、少し違うからです。

できる感覚が強い人ほど、できない自分に厳しくなることもあります。

「自分ならできるはず」
「できないのは努力不足」
「もっとやれるはず」

そうやって、自己効力感が自分を支える一方で、自分を追い込む力になることもあるのです。

自己肯定感は、「できなくても自分を否定しない感覚」

自己肯定感は、
「自分はすごい」
と思えることだけではありません。

むしろ、もっと静かな感覚です。

失敗しても、自分全部を否定しない。
できない日があっても、存在ごと責めない。
人に評価されない日でも、自分の価値が全部消えたようには感じない。
頑張れない自分を、すぐに敵にしない。

そういう感覚です。

自己肯定感がある人は、いつも自信満々なわけではありません。

落ち込む日もある。
不安になる日もある。
失敗してへこむこともある。

でも、そのあとに
「自分はもう全部ダメだ」
まで落ちにくい。

ここが大きな違いです。

自己肯定感が低いと、できないことがあるたびに、自分の存在価値まで揺れます。

一つ失敗しただけで、
「自分には価値がない」
まで行ってしまう。

だから苦しいのです。

だから、成果を出せても苦しい人がいる

自己効力感が高く、自己肯定感が低い人は、成果を出せても苦しくなりやすいです。

できる。
努力もできる。
結果も出せる。

でも、安心できない。

なぜなら、自分の価値が
「できること」
に強く結びついているからです。

成果が出ている間は、少し安心できる。
でも成果が出ないと、自分が崩れる。
評価されている間は、少し保てる。
でも評価されないと、不安になる。

これでは、ずっと走り続けなければいけません。

成果を出せる人が苦しいのは、能力がないからではありません。

むしろ、できることで自分を支えてきたからこそ、できない日が怖くなっているのだと思います。

もし今、「自己肯定感そのものをどう回復すればいいか知りたい」と感じるなら、記事18「自己肯定感の高め方。『自分を好きになる』より先に必要なこと」も読んでみてください。
「成果」では埋まらなかった苦しさについて整理しています。

自己効力感が高い人ほど、自分を追い込みやすいこともある

自己効力感が高いことは悪いことではありません。
でも「自分はできる」という感覚が強い人ほど、「もっとできるはず」が止まらなくなることがあります。
結果を出しても安心できず、失敗すると一気に価値が崩れた気がする。
ここでは、できる人ほど苦しくなる理由を見ていきます。

「もっとできるはず」が止まらない

自己効力感が高い人は、努力できる人です。

やればできる。
工夫すればできる。
自分ならもっとできる。

そう思えるからこそ、頑張れる。

でも、その感覚が強くなりすぎると、
「もっとできるはず」
が止まらなくなることがあります。

もっと成果を出せるはず。
もっと早くできるはず。
もっと完璧にできるはず。
もっと評価されるはず。
もっと成長できるはず。

その言葉は、前向きなようで、心を休ませません。

できたことより、次にできていないことを見る。
終わったことより、まだ足りないところを見る。
褒められても、もっと上を見てしまう。

成長意欲があることは素敵です。

でも、ずっと「もっと」だけで自分を動かしていると、心は疲れていきます。

自己効力感が高い人ほど、休むことを下手に感じることがあります。

できるはずなのに休むなんて。
もっとやれるのに止まるなんて。
ここで満足したらダメになる。

そう思って、ずっと自分を追い込み続ける。

結果を出しても安心できない

結果を出しても安心できない。

これも、とても苦しい状態です。
普通なら、頑張って結果が出たら少し安心できそうです。
でも、自己肯定感が低いと、結果が出ても安心が長く続きません。

今回はうまくいった。
でも次はどうだろう。

褒められた。
でも期待されすぎたら怖い。

評価された。
でも失敗したら一気に見放されるかもしれない。

そうやって、成果が安心ではなく、次の不安につながってしまう。
結果を出すほど、次も出さなきゃいけない気がする。

この状態では、頑張っても満たされません。
なぜなら、心が求めているのは結果そのものではなく、安心だからです。

「結果を出したから価値がある」ではなく、
「結果が出ない日も、自分を全否定しなくていい」
という安心。

それがないまま成果だけを積み上げても、心はずっと不安なままです。

失敗すると、一気に価値が崩れた気がする

自己効力感が高くても、自己肯定感が低いと、失敗にとても弱くなることがあります。

普段は頑張れる。
成果も出せる。
周りからも評価される。

でも、一度失敗すると、一気に崩れる。

「やっぱり自分はダメだった」
「今までの評価も全部たまたまだった」
「もう信用されない」
「自分には価値がない」

失敗が、自分の存在価値に直結してしまう。
本当は、一つの失敗で人間の価値が決まるわけではありません。

でも、できる自分でいることで自分を保ってきた人ほど、できない瞬間に大きく揺れます。

「できる自分」しか許せないからです。

だからこそ、必要なのは失敗しないようにさらに頑張ることではなく、失敗したときの自分への扱い方を変えていくことなのだと思います。

自己肯定感が低いと、「できる自分」でしか安心できなくなる

自己肯定感が低いと、「できる自分」でしか安心できなくなることがあります。
成果がないと価値を感じられず、頑張れない日を許せなくなる。「役に立たない自分」が怖くなる。
ここでは、能力や成果に自分の価値を預けすぎてしまう苦しさを整理します。

成果がないと、自分に価値を感じられない

成果があると、少し安心できる。

仕事で認められた。
勉強で結果が出た。
誰かに感謝された。
役に立てた。
褒められた。

そういうときだけ、自分に価値があるような気がする。
でも、成果がない日は不安になる。

今日は何もできなかった。
誰の役にも立てなかった。
何も進まなかった。
褒められることもなかった。

すると、一気に自分の価値がなくなったように感じる。

この状態は、とても不安定です。

自分の価値が、常に外側の結果に左右されるからです。

成果が出たら少し上がる。
成果が出なければ下がる。
評価されれば安心する。
評価されなければ不安になる。

これでは、心が休まりません。
自己肯定感は、本来、成果がある日だけのものではありません。

でも自己肯定感が低いと、成果がない自分を受け止めることが難しくなります。

頑張れない日を許せない

頑張れない日があります。

体が重い。
集中できない。
気力が出ない。
何も進まない。
人と話すのもしんどい。

そんな日がある。

でも、自己肯定感が低い人は、頑張れない自分を許せません。

「怠けてる」
「甘えてる」
「もっとできるはず」
「こんな自分じゃダメ」

疲れている自分に、さらに厳しい言葉を向けてしまう。
でも、人はいつも頑張れるわけではありません。

体調もある。
心の疲れもある。
人間関係の消耗もある。
過去の傷が反応する日もある。

頑張れない日は、価値がない日ではありません。
回復が必要な日かもしれません。

自己肯定感が低いと、この見方が難しくなります。

だからこそ、
「頑張れない日があっても、自分を全部否定しなくていい」
という感覚を少しずつ作っていくことが大切なのだと思います。

「役に立たない自分」が怖くなる

誰かの役に立っているときだけ、安心できる。

そんな人もいます。

頼られると嬉しい。
必要とされると安心する。
感謝されると、自分にも価値がある気がする。

でも、役に立てないと怖くなる。

自分は必要ないのでは。
迷惑なのでは。
いる意味がないのでは。

そう感じてしまう。

これは、優しさや責任感の裏側で、自分の価値を「役に立つこと」に預けすぎている状態かもしれません。

もちろん、人の役に立つことは素敵です。
でも、役に立てない日にもあなたは存在しています。

疲れている日。
何もできない日。
誰かを助ける余裕がない日。

そんな日も、あなたの価値が全部消えるわけではありません。

ただ、その感覚を信じるには、少し時間がかかります。

本当に必要なのは、「能力」より安心感だった

自己効力感が高くても苦しい人に必要なのは、さらに能力を上げることだけではありません。
できない日があっても大丈夫と思えること。
失敗しても自分を全部否定しないこと。
そのままの自分に少しずつ慣れていくこと。
ここでは、能力では埋まらない安心感について整理します。

できない日があっても大丈夫と思えること

本当に必要なのは、
「もっとできるようになること」
だけではないのかもしれません。

できない日があっても大丈夫と思えること。
これが、とても大切です。

もちろん、何かをできるようになることは嬉しいです。

能力が上がると、選択肢も増える。
自信になることもある。

でも、どれだけ能力を上げても、できない日は来ます。

体調が悪い日。
心が疲れている日。
思うように進まない日。
失敗する日。

そのたびに自分を全部否定していたら、どれだけ能力があっても苦しくなります。

だから、能力を上げることと同じくらい、
「できない日の自分をどう扱うか」
が大切です。

できない日があっても、自分を敵にしない。
それが自己肯定感の土台になります。

失敗しても、自分を全部否定しないこと

失敗しない人はいません。

でも、失敗したときに自分をどう扱うかは、人によって違います。
自己肯定感が低い人は、失敗すると自分全部を否定しがちです。

「やっぱりダメ」
「自分には価値がない」
「もう全部終わり」

でも、自己肯定感が少しあると、失敗を失敗として扱いやすくなります。

「これはうまくいかなかった」
「次はどうしよう」
「落ち込んでいるけど、自分全部がダメなわけじゃない」

そうやって、失敗と自分の存在価値を少し分けられる。

これが安心感です。

失敗しても、世界が終わらない。
失敗しても、自分を全否定しなくていい。

この感覚が育つと、人は少しずつ楽になります。

「そのままの自分」に少しずつ慣れていくこと

「そのままの自分でいい」

この言葉は、自己肯定感が低い人には少し遠く感じるかもしれません。

そのままの自分なんて嫌だ。
変わらなきゃいけない。
もっとできる自分にならなきゃ。

そう思うこともあると思います。

だから、急にそのままの自分を好きにならなくていいです。
まずは、そのままの自分を少し観察するところからでいい。

今日は疲れていた。
今日は不安だった。
今日は頑張れなかった。
今日は人と比べて苦しかった。
今日は自分を責めすぎていた。

そうやって、今の自分を責める前に見る。
その積み重ねで、少しずつ自分との距離感が変わっていきます。

「自己肯定感と似た言葉の違いがよく分からない」と感じる人は、記事29「自尊心と自己肯定感の違いを、『なんとなく』で終わらせない」もおすすめです。
“自分をどう扱う感覚なのか”を整理しています。

「頑張れるのに苦しい自分」を責めなくていい

頑張れるのに苦しい自分を、責めなくていいのだと思います。
能力があっても、生きづらさは残ることがあります。
「ちゃんとできる人ほど苦しい」は珍しくありません。
だからまず、ずっと安心できなかった自分を認めていい。
ここでは、努力できる人ほど抱えやすい苦しさを整理します。

能力があっても、生きづらさは残ることがある

能力があれば、楽に生きられる。

そう思ってしまうことがあります。

仕事ができれば。
勉強ができれば。
人から評価されれば。
結果を出せれば。
もっと自信が持てれば。

きっと苦しくなくなるはず。
でも実際には、能力があっても生きづらさが残ることがあります。

できるからこそ期待される。
期待されるから失敗が怖い。
失敗が怖いから休めない。
休めないからずっと緊張する。

そういう苦しさがあります。

能力は大切です。
でも、能力だけでは安心感を作れないことがあります。

「できる自分」だけで支えてきた心には、
「できない自分でも大丈夫」
という感覚が必要なのです。

「ちゃんとできる人ほど苦しい」は珍しくない

ちゃんとできる人ほど苦しい。

これは、珍しいことではありません。

周りからはしっかりして見える。
頼られる。
成果も出す。
弱音をあまり吐かない。

でも内側では、ずっと不安。

失敗したらどうしよう。
期待に応えられなかったらどうしよう。
役に立てなかったらどうしよう。
本当の自分を知られたらどうしよう。

そうやって、心の中ではずっと緊張している。
できる人は、苦しさを見せにくいことがあります。

周りから
「あなたなら大丈夫」
と言われるほど、弱音を吐けなくなる。

でも、できることと苦しくないことは違います。
ちゃんとできる人にも、安心できない苦しさはあります。

だからまず、「ずっと安心できなかった」を認めていい

頑張れるのに苦しい人に必要なのは、
「もっと頑張ること」
ではなく、
「ずっと安心できなかった」
と認めることかもしれません。

成果を出しても安心できなかった。
評価されても信じられなかった。
休んでも罪悪感があった。
できない自分が怖かった。
ずっと次の不安に追われていた。

それは苦しかったと思います。

まず、そこを認めていい。

自己効力感があっても、自己肯定感が低いと、人はずっと緊張します。
その緊張に気づくことが、自己理解の入口になります。

自己理解が深まると、「苦しみ方」が少し変わる

自己効力感と自己肯定感の違いが分かると、苦しみ方が少し変わります。
「努力不足」だけで自分を責めなくなり、苦しさの正体が見えて少し安心できる。理解できると、自分への攻撃は弱まっていきます。
最後に、自己理解がもたらす静かな変化を見ていきます。

「努力不足」だけで責めなくなる

これまで、苦しさを全部
「努力不足」
として責めてきたかもしれません。

もっと頑張れば。
もっと成果を出せば。
もっと自信をつければ。
もっと成長すれば。

そうすれば楽になるはずだと思ってきた。
でも、自己効力感と自己肯定感の違いが分かると、少し見方が変わります。

「できる力がないから苦しい」
だけではなく、
「できない自分を許せないから苦しい」
のかもしれない。

「成果が足りないから不安」
だけではなく、
「成果がないと自分に価値を感じられないから不安」
なのかもしれない。

そう見えると、努力不足だけで自分を責めなくなります。

苦しさの正体が見えると、少し安心できる

苦しさの正体が見えると、人は少し安心します。

今までぼんやりと、
「自分はおかしい」
と思っていたことに、少し名前がつくからです。

できるのに苦しい。
評価されるのに安心できない。
成果を出しても自己否定が消えない。

それは、能力がないからではなく、自己肯定感の土台が不安定だったからかもしれない。

そう分かると、少しだけ自分への見方が柔らかくなります。

「自分が弱いだけじゃなかった」
「頑張り方だけの問題じゃなかった」
「安心感が足りなかったのかもしれない」

その気づきが、回復の始まりになることがあります。

理解できると、自分への攻撃は弱まっていく

自己理解が深まると、自分への攻撃は少しずつ弱まっていきます。

すぐに自分を好きになれるわけではないかもしれません。

でも、
「なんでこんな自分なんだ」
という責め方が、
「こうなる理由があったのかもしれない」
に変わる。

それだけでも、大きな変化です。

自己肯定感は、無理やり高めるものではなく、自分への理解が深まることで少しずつ戻ってくることがあります。

もし今、「自分がどんな状態なのか整理したい」と感じるなら、記事30「自己肯定感診断|『今の自分』を責めずに理解するために」も読んでみてください。
「苦しさの背景」を整理する入口になります。

おわりに

ここまで読んでくれたあなたは、
たぶんずっと、
「ちゃんと頑張っているのに苦しい」
「できるのに、自分に自信が持てない」
そんな違和感を抱えてきた人なんだと思います。

でも実際は、
・成果は出せる
・努力もできる
・周りから評価もされる

それでも、
・安心できない
・自分を好きになれない
・失敗が極端に怖い
・「まだ足りない」が止まらない

そんな人は少なくありません。

それは、
「能力がない」からではなく、
自己効力感と自己肯定感が、
別のものだからかもしれません。

だから必要なのは、
さらに頑張ることではなく、
「自分は、何によって価値を感じているのか」
を理解していくことなのかもしれません。

もし今、
・頑張れるのに苦しい
・成果を出しても満たされない
・自己否定が止まらない
・もっと深く自分を理解したい

そう感じているなら、
自己理解を深めるためのnoteもまとめています。

急に変わらなくて大丈夫です。

まずは、「安心できなかった自分」を否定しないところから始めてみてください。


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