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ツイン・ピークスの気配が漂う宿

昨年の北海道撮影第2回目初日の撮影日記…これはそのまま全文を掲載しよう。

無事、新千歳から400キロ――北海道の某所の宿に到着! ついたと思いきや、部屋は3階。
エレベーターはなし。

 部屋を案内してくれるお婆さんに荷物を運ばせるわけにもいかず、3階まで気合で自力で運ぶ…。
合計で28キロほど。けっこう重い。

部屋に荷物を置くも、鍵が見当たらない。
お婆さんに聞くと、 「うちは、鍵はしないんだよ。大丈夫。私を信じて」と胸を張る。

デビッド・リンチの『ツイン・ピークス』に出てきそうなキャラだなと一瞬不気味さがよぎる。

 すぐさま、ここは北海道だ、アメリカンな心持ちの方なのだと、自分に言い聞かせて不安を打ち消すも…

外に出てみれば、18時半だというのに町は真夜中のようにひっそり。 

どこか飲み屋はないのかと聞くと、 「最近また熊が出るようになってね。店はすぐ閉めるさ。あずましくないのさ」とお婆さん。

いろいろ聞きたかったが、今日はもう…缶ビールで一人乾杯としよう🍺

【2025年10月15日制作日記より】 

この日の体験だが、熊はまだ現れていない。
それでも、町の静けさや人の営みの変化の中に、すでに“気配”は滲み出していた。
人の時間がわずかにずれはじめている――
この映画は始まっていた。

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「虚空門GATE」監督 小路谷秀樹 Hideki Koujitani 『ヒグマカルマ』は現在も北海道・東北で取材と撮影を続けています。 もし活動を応援していただける方がいましたら、サポートいただけると制作継続の力になります。 いただいた支援は、移動費・撮影費として大切に使わせていただきます。