『ヒグマカルマ』は長期戦になる――映画を完成させるための「補給線」
これは、『ヒグマカルマ』を最後まで完成させるための、僕自身への宣言文である。
『ヒグマカルマ』の撮影を始めて、来月で一年が経つ。
北海道を起点に、秋田、山形、岩手、山梨、和歌山。
各地で人間とヒグマの関係を追い、トレイルカメラを配置しながら、僕自身も現場に立ち続けてきた。
一年目を終えて、ひとつ見えてきたことがある。
この映画は、どうやら長期戦になる。
薄々は分かっていた。
しかし一年やってみて、どうやら本当にそうらしい。
これまで制作費は、すべて自分自身で負担してきた。
監督として、何を撮るのか。
何を撮らないのか。
どんな構造の映画にするのか。
そこを研ぎ澄ませ続けるのは当然として、長期戦にはもうひとつ必要なものがある。
補給だ。
交通費、宿泊費、機材、記録メディア、編集環境。そして制作を続けるための時間。
映画はカメラを持って現場に行けば完成するわけではない。
どうやら、ガソリン代も必要らしい。
この一年で、その当たり前のことを痛感した。
だからこれからは、監督として映画を作るだけでなく、プロデューサーとして、この映画を最後まで走らせるための補給線を作ることにも本気で取り組んでいく。
制作費をどう作るのか。
誰に協力してもらうのか。
どんな形で応援してもらうのか。
そして、自分自身がどんな仕事をして、その収入をどう映画に戻していくのか。
そして、この映画に時間を預け、現場で言葉を交わし、撮影を受け入れてくれた出演者のみなさんにも、改めて感謝を伝えたい。
これからは、そうした制作の裏側も含めて、できるだけオープンにしていこうと思う。
『ヒグマカルマ』は、始まったばかりだ。
長期戦になるなら、長期戦を戦う。
監督として映画の構造を研ぎ澄ます。
プロデューサーとして補給線を作る。
その両方を、自分自身の仕事として引き受ける。
『ヒグマカルマ』は、ここからだ。
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