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タンチョウヅルが横切った日、『ヒグマカルマ』は降りていた

2025年9月14日。
新千歳空港から釧路へ向かう道中、池田町付近で思いがけない光景に出会った。
道路を悠然と横切り、そのまま畑へと消えていくタンチョウヅルの群れ。

あまりに唐突な出現に、一瞬、別世界へ迷い込んだような錯覚を覚えた。

だが、ハンドルを握る甥は平然としていた。
「これはよく見る光景だね……数年に一度、鹿の大群が移動することがあるけど、あれは圧巻だよ」

甥は、見違えるほど逞しくなっていた。
プロレスごっこをして遊んだ小学生の頃の面影が、まだ微かに残っている。
だからこそ、目の前にいる“ハンター”としての彼との落差に、時の流れを感じる。

驚いたのは、彼が相当な映画通であったことだ。
そして何より胸を打たれたのは、拙作 虚空門GATE を深く理解し、高く評価してくれていたことだった。
作り手として、これほど報われる瞬間はそう多くない。
甥曰く、虚空門GATE には、桶狭間の戦い で勝利した 織田信長 の戦法のような革新性があるのだという。

甥はハンターであると同時に、複数のハンターを抱えるジビエ食肉加工会社の経営者でもある。
繁忙期の渦中にありながら、鹿撃ちへの同行撮影までさせてくれた。

この日の記録を読み返すと、僕は初めて 「#ヒグマカルマ」 というハッシュタグを記している。
どうやらこの時点で、新作のタイトルはすでに僕の心に根を下ろしていたらしい。

なぜ 『ヒグマカルマ』 なのか。
僕の場合、意味が先にあってタイトルが浮かぶのではない。
まず先に、語呂と響き――ヒグマカルマ という音がやって来る。
意味は、そのあとから追いついてくる。
なぜこの名なのか、と自分自身に問いながら。

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#ヒグマカルマ
#ドキュメンタリー映画制作日記


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「虚空門GATE」監督 小路谷秀樹 Hideki Koujitani 『ヒグマカルマ』は現在も北海道・東北で取材と撮影を続けています。 もし活動を応援していただける方がいましたら、サポートいただけると制作継続の力になります。 いただいた支援は、移動費・撮影費として大切に使わせていただきます。