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「いただきます」に込められた10の意味を考える|あなたが食事で大事にしたいことは何ですか

毎日、何気なく手を合わせている「いただきます」

その一言の奥には私たちが思っているより、
ずっとたくさんの物語が流れているのかもしれません。

管理栄養士になって15年。
これまで私は、食べることを通してたくさんのことを学んできました。

「何を、どれだけ食べるか」そういう視点ももちろん大切です。

でも、いろいろな出会いを通して、
食事の時間はそれだけではないのだと、
少しずつ感じるようになりました。

食べることは、
ただ栄養を摂ることではなくて
もっと大きなめぐりの中に
自分が生きていることを思い出すこと。

これから私が発信していく
「食卓にある10の循環」
について、ひとつずつ綴ってみたいと思います。


1.経済の循環

私は、「なにかを買うこと」は
小さな一票を投じることでもあるのかなと思っています。

安いから
便利だから
なんとなく体に良さそうだから

その中に少しだけ、「これを私は応援したいな」
という気持ちが入ると、食卓の景色は少し変わる気がするのです。
どんなものが、これからも残ってほしいのか。

買い物って、思っている以上にやさしくて、
未来につながる行為なのかもしれません。


2.生産者さんとの循環

真夏の強い日差しの下でも、
凍えるような寒さの中でも、
今日も誰かが土にふれて、
食べものを育ててくれています。

「おいしいって思ってもらえたらいいな」
そんな想いが積み重なって、
今日の食卓に届いているのだと思うと、
野菜ひとつ、果物ひとつの見え方も変わってきます。

食べることは、
誰かの手間や時間や願いを受け取ることでもあるんですよね。


3.自然との循環

食べることを通して、私たちは自然とつながっています。

そして食べられたものは、
また別のかたちで土へ、水へ、空気へと還っていく。

そんな大きな循環の中に、
私たちもちゃんと生きているんだなあと思うのです。

食卓は自然と切り離された場所ではなくて、
自然の続きにある場所のようにも思えてきます。


4.未来への循環

私たちの選択は、子どもたちが生きる未来の食にも
きっと少しずつ影響しているのでしょうね。

いま口にするものがどんな未来へ流れていくのか。
どんな未来を残したいのか。

そんなふうに思ってみると、
食べることが少しだけ丁寧なものに変わる気がしています。


5.文化の循環

味噌や醤油、お米、季節の行事食や、地域で受け継がれてきた食べ方。

そこには、自然とともに生きてきた人たちの知恵や祈りがそっと息づいています。

便利なものが増えて、
昔ながらのものにふれる機会は
少しずつ減っているのかもしれません。

それでも、
からだが自然に受け取ってくれる感じがするのは、
私たちの内側にもその文化の記憶が残っているからなのかもしれません。


6.思い出の循環

お母さんの卵焼き。
少し焼きすぎた魚の塩焼き。
誰かに「おいしい」と言ってもらえた日のごはん。

ある味にふれた瞬間、
その頃の空気や気持ちまでふっとよみがえることがありますよね。

そしてその思い出の中には、
たくさんの愛情が流れていたのだなあと今になって気づくこともあります。


7.栄養の循環

「食べたものでからだはつくられる」
今、口にするもので明日の私も10年後の私も少しずつつくられています。

そう思うと、
どんな流れの中から届いたものを
自分のからだに迎え入れているのか
ということでもあるのかもしれません。

あなたは、
どんなもので自分のからだをつくっていきたいですか。


8.命の循環

植物も、動物も、たくさんの命が私の命になっていく。

そのことを本当に感じられたとき、
一口がとても尊く感じられることがあります。

当たり前のように食べていたものが、
急にありがたく見えてくることがあります。

今日も生かされていること
今日も食べられること
今日も受け取れること

そういうことを、
食卓は静かに教えてくれているのかもしれません。


9.つくり手の循環

今日の食事は、誰がつくってくれましたか?

家族かもしれないし、
お店の人かもしれないし、
もしかしたら自分自身かもしれません。

「今日は何をつくろうかな」
「どうしたらほっとしてもらえるかな」
そんなふうに考えながら、
時間をかけて食事を用意してくれる人がいます。

つくることもまた、
とてもやさしい循環のひとつですよね。


10.愛の循環

そして私は、
1から9まで、すべての根っこには
やっぱり「愛」があるのだと思っています。

誰かを思う気持ちや
幸せに生きてほしいという願いが流れている。

食べることは愛を受け取ること。
そしてまた、愛をつないでいくこと。

私たちは知らないうちに、
たくさんの愛の中で生きてきたのだなあとそんなふうに思うのです。


ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

今のあなたにとって、
どの循環がいちばん心に残ったでしょうか。

私は、
「食べることは、愛を受け取ることでもあるんだ」と
気づいてから、食べ方が少し変わりました。

選び方も
つくり方も
受け取り方も
前より少しだけやさしくなった気がしています。

これから食卓に向かうとき、
「いただきます」の一言の奥にあるものを
ふと思い出してもらえたら嬉しいです。

そしてこの「10の循環」は、
これからもひとつずつ
もう少し深く綴っていきたいテーマです。

もし気になる循環があったら、
ほかの記事ものぞいてみてくださいね。


はじめて読んでくださった方へ

もしこのnoteをはじめて読んでくださったなら、
まずはこちらから読んでいただけたら嬉しいです。

この発信のはじまり
管理栄養士の私が、栄養だけでは足りないと気づくまで

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