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IVRyのエンタープライズ領域において営業企画が考えていること



はじめに

記事を閲覧いただきありがとうございます。
IVRyでSalesStrategyの責任者をやっている伊藤です。
昨年のエントリーではIVRyのSales組織全体が急成長する中で感じたことを書きましたが、記事を書いて以降の2025年1月から現在までは主にエンタープライズ領域の戦略を担当してきました。
企画だけでなく実際にPreSalesとしてお客様への提案も行いながら、非常にチャレンジングで楽しい時間を過ごしてきましたが、今回はIVRyがエンタープライズ領域に挑戦する中で感じたことを書いていきます。

  • 前回エントリーした記事はこちら

  • 筆者の入社エントリーはこちら

✒️この記事はこんな方におすすめです
1)AI×SaaSのスタートアップがエンタープライズ領域に挑戦していく中で経験したことに興味がある方
2)立ち上げ時期の領域における戦略や戦術の考え方に興味がある方
3)これからエンタープライズ領域に挑戦をしたいと考えている方


IVRyのエンタープライズへの挑戦の現在地

これから書くことの前提となる、IVRyにおけるエンタープライズへのチャレンジの現状について整理をさせてください。

  1. IVRyはSMBから事業をスタートした会社。

    • このため、組織としても段階的にニーズが増えていくエンタープライズのお客様へのフィットを進めてきた。

    • この影響もあり、エンタープライズに完全に特化した組織や戦略の検討は24年にはできていなかった。

  2. 強力なメンバーのジョインもあり、IVRyのエンタープライズ営業への解像度も急速に高まってきた。

    • CSOの田井をはじめ頼りになるメンバーのジョインが続く中で、一般的な知識としてのエンタープライズ戦略から「IVRyにおけるエンタープライズ戦略とは何か」の答えが見えてきた。

というのが現状です。まだまだ未完成ということもあり、IVRyのエンタープライズ領域はとても楽しい時期です。ほぼ毎日という頻度で様々な発見があり、学びながら成長を続けているところです。ですので、これから書くことは全て道半ばな事という前提で読んでいただけると幸いです。

なお、今全体としてどんな挑戦をしているのかの全体像は田井がNoteに書いてくれていますので そちらもぜひ一読ください。

IVRyが最近注力しているコールセンター領域でも岩間がジョインをしてくれており、事業としての解像度が高まりつつあります。


Solution Led Growth(SLG)の遂行のために営業企画が考えるべきこと

ご紹介した田井の記事でIVRyのエンタープライズ領域の全体像が紹介されていますので、この記事では主に顧客提案のクオリティを高めていくための営業企画の試みについて書いていきたいと思います。なお、この後SLGという単語が多く登場しますので意味合いだけ簡単に補足します。

✒️SLG(Solution Led Growth)とは?
一般的にSLGというとSales Led Growthですが、IVRyでは特に「Solution」提案が顧客に価値提供していくために必要という観点からエンタープライズ領域をSolution Led Growthをする領域としてSLGと名づけています。

さて、このSLGですが実際に挑戦をしていくと、当然ではありますが一筋縄では行かない難しさがあることを実案しています。「何が難しいのか?」を改めて言葉にすると

  • プロセスとしては再現性を持ちながら、ソリューションとしては個別性を持つことの両立

  • 人で解くべき課題と、ルールや仕組みで解くべき課題の切り分け

ということになりそうです。具体的にどういうことかを書いていきます。

再現性と個別性の両立とは?

無形商材を営業した経験がある方はイメージがつきやすいと思いますが、ソリューション営業とは名称のとおり「課題解決営業」ですので、最終的には「目の前の顧客課題にフィットする提案」に提案がチューニングされていくものかと思います。IVRyにおいてもそれは同様です。

一方で、個別提案に至る前の提案設計のプロセスや、提案を進めていくプロセスにおいては必ず再現性があるということも感じています。おそらく多くのエンタープライズの営業企画の方が抱える悩みである

  1. 個別性によりすぎると、組織として市場に安定した価値を提供することができなくなる

  2. 再現性によりすぎると、顧客への提供価値を上げきれなくなる

という二つのバランスをとりながら両立させる難しさが、IVRyにも存在しているということになります。さて、この両立のさせ方を自分なりに言語化すると以下のような問いを立てることが大事になりそうです。

✒️再現性と個別性のバランスを取るための問い
・再現性は以下の二つの問いで考える

1)提供価値の再現性は何によって生まれるのか?
2)提供プロセスの再現性は何によって生まれるのか?
・個別性は以下の二つの問いで考える
1)提供価値の個別性が生まれる業務上の要点とは何か?
2)その要点に対してIVRyのテクノロジーで価値提供が可能かどうか?

それぞれについて、簡単ですが説明していきます。

再現性を考える二つの問いについて

まずは再現性をもつために考えるべきことについて触れていきます。

①提供価値の再現性は何によって生まれるのか?

  • IVRyは対話型音声AIサービスですので提供しているツールのインターフェースは「電話」ですが、このツールが解決している顧客の課題は簡単に言えば「今、人がやっている業務におけるペイン」となります

  • このため、価値の再現性を探るときにはIVRyのプロダクトから考えるのではなく 「顧客の業務課題におけるペインの類似性は何によって産まれるのか?」を考えるのが適切ということになります。

  • 市場における類似性を見出そうとすると、業界カットが分かりやすいので業界に類似性を求めたくなるのですが、 最新の見解としては「ビジネスモデルの違い」の方が類似性により影響がありそうだと考えています。

ここで言うビジネスモデルの意味合いは下図を参照ください。

図解総研さんの記事から引用させていただきました。とってもわかりやすいです。

このビジネスモデルに基づき業務が行われているため、ビジネスモデルが近いと業務課題も似てくるものだと理解しています。

この観点で考えると、ホテル・飲食店・貸し会議室などの業界は「部屋や空間(席)とカスタマーをマッチングするモデル」になるのですが、このモデルで初期に行われる業務は「カスタマーの部屋や空間の利用期間と、そこで体験したいコンテンツを確認して、空間(部屋や席)の空き在庫を押さえること」になります。

IVRyが解決できるのは、「この業務のなかで発生するコミュニケーションにおけるペイン」ですので、IVRyが価値提供の再現性を産むためには、「ビジネスモデルごとに固有の業務コミュニケーションのペイン」を特定することが重要ということになります。IVRyが提供している飲食店向けのAI電話予約サービスの動画をご紹介しますが、ここで行われていることを「ホテル予約」とか「会議室予約」に置き換えてもソリューションが成立しそうですよね、ということを書いてるとご理解いただけると幸いです。


②提供プロセスの再現性について

今度はIVRyの内側に目を向けてみます。

業務コミニケーションのペインがわかったから営業が成功するか?で言うと残念ながらNoです。そのペインを再現性高く解消できる営業プロセスも磨き込まないと成功はできません。この話だけで長い記事が書けてしまいそうなので要約をすると、IVRyにおいては以下を漏れなく行うことができれば再現性が生まれると考えています。

✒️提供プロセスの再現性を生むための要点
1)業務実態と課題の把握
・コミュニケーションプロセスの把握
・コミュニケーションの裏にあるシステムやデータの把握
2)IVRyがプロセスに入ることで実現できるToBeの具体化
・導入による投資対効果の可視化と根拠の明確化
・実現のために発生する顧客体験とそのエンドユーザー体験の変化の特定
3)導入のためのステップの具体化
・上記の変化を実現する際の論点と検証ポイントの明確化
・検証を行い、本番導入を実現するまでのステップの具体化
・上記に伴う顧客の意思決定プロセスの具体化

なんとなくお察しかと思いますが、顧客のビジネスモデルが分かれば業務の概要も想定をすることができます。 業務が分かれば提案を進めていく際に確認するべき要点とそのチェックポイントも明確になるはずですので、それらを具体化してシステムやルールに反映することで「人によってぶれない価値提供プロセス」を実現することを現在チャレンジ中です。

個別性を考える二つの問い

次は個別性について解説します。

①提供価値の個別性が生まれる業務上の要点について
前段で触れた通りで、エンタープライズ領域においては最終的に顧客個別の提案をしていくことになります。
提案が個別になっていく理由は「顧客が高度な業務を構築して運用していること」が要因だと考えています。

スタートアップの我々よりもはるかに長い歴史をお持ちのエンタープライズのお客様が研鑽されてきた業務フローやルール、システムが存在しているため、当然ですが「IVRyを使うためにそれらを変えてください!」と言う一方通行な提案は成立し得ません。それを前提にした際に個別性については以下の順番で考えていくのが良さそうだと考えています。

✒️個別性を考える順番
1)ビジネスモデルと業務プロセスを改めて確認する
2)その中でも人がコミュニケーションをしている業務を特定する
3)その業務においてコミュニケーションを誰がどの様に行っているかを具体的に理解する
4)そのコミュニケーションが産んでいる価値を理解する

これらのことを考えることで、顧客特有のコミュニケーションの解像度を高めることができます。そして、3)・4)こそが顧客におけるコミュニケーションの要点ですので、提案の個別性を産むポイントも自ずから理解ができるようになります。

②IVRyのテクノロジーでの価値提供について
さて、提案の個別性を産むポイントがわかった後には「IVRyは価値提供することが可能か?」を問うことになります。この際には以下の観点を考える必要があります。

✒️IVRyにおける価値提供を考える順番
1)IVRyのテクノロジーが得意としていることで価値提供ができるのか?

a)できない場合はお客様のためにも提案するべきではない
b)できるがIVRyのプロダクトやテクノロジーの方向性として優位性がなければ介在価値が低い
2)SaaSとしてのIVRyの観点でどこまで個別化するべきか?
a)特に開発部分でスクラッチになればなるほど、SaaSの良さである広く顧客に価値提供をする観点と競合する
b)そのため、どこまで提供することがビジネスモデルのペインを広く解決できる選択肢なのかを考える必要がある

実際に提案に携わっている中でも非常に難しい問いなのですが、お客様の課題解消のためにIVRyができることはご提供していきたいのを大前提としながら、「IVRyが提供することで、お客様観点・IVRy観点双方に価値があるソリューションとは何か」を考え抜く必要があります。

プロダクトやテクノロジーの観点が多分に影響しますので、ビジネスサイドだけで解決できる話ではなくなります。このため、最近のIVRyではAIエンジニアやPdMと定期的に情報交換をしながら、IVRyが長くお客様に最も効果的に価値提供をできるための提案の方向性を考える動きが活発化しています。これも、スタートアップかつ組織の壁を作らない会社を運営しているIVRyならではの醍醐味かもしれません。

営業企画の観点でのチャレンジポイント

さて、直前に「営業企画としての醍醐味」と記載しましたが、この後は営業企画としてのチャレンジポイントや楽しみ方について触れていきます。

ここまで書いた通りSLGでは再現性と個別性の二つが問われるため、営業企画も抽象(戦略・戦術の企画)と具体(顧客への価値提供の企画)の双方を行き来をマストでする必要性があります。この観点で考えると、IVRyの営業企画においては以下の二つのロールが今後も併存していくことになりそうです。

✒️IVRyの営業企画におけるロール
PreSales(具体の顧客提案の企画)

SalesやCSと協業しながら、実際に顧客提案のプランニングをすることでビジネスモデルごとの特性や顧客における個別性のポイントを実体験として理解しながら働くロール
SalesPlanning(抽象のプロセスやルールの企画)
プロダクトやテクノロジーの方向性を理解しながら、具体で理解した価値提供のポイントに再現性を持たせるためにプロセスやルールを設計するロール

未熟ではありますが私自身も10年程営業企画をしてきましたが、その経験からしてもIVRyのSLGにおける営業企画の仕事はかなり難しく、それ以上に楽しいです。前職では「脳に汗をかく」という表現で企画も脳が熱くなるくらい考えるんだ!という熱い言い回しがあったのですが、IVRyだと「体も脳も汗をかく」のが企画だなと感じており、両方を高いレベルで行うことは結構チャレンジングだなと感じています。

まだまだ未完成な中でスピード感を持ちながら組織として完成度を高めていくためには、具体かつ個別性が高いお客様の提案のことを理解しながら、価値提供の再現性を俯瞰して考えるというサイクルが必要なのですが、両方を体験できるし、体験してほしいと考えているというのがIVRyの営業企画の面白さだと感じています。

さて、長々と書いてしまいましたがそろそろこの投稿を終わりにしたいと思います。おそらくここまでに書いたことは、エンタープライズ組織の立ち上げ時期の考え方として、IVRy以外のビジネスにおいても通用する部分があるのでは?と想像しています。少しでも読んでいただいた皆さんの参考になりますと幸いです。

そして、最後に少しだけ宣伝させてください。

  1. IVRyのSLGは仲間を絶賛募集中です!

    • 営業企画のロールはもちろんですが、エンタープライズのお客様からのニーズも増えてきているためPreSalesやSalesも絶賛募集中です!興味を持っていただいた方はぜひ、カジュアル面談からお気軽にお声がけください。

  2. SalesStaregyやSalesOpsのイベントを積極開催していきます!

    • IVRyの戦略や戦術設計でどんなことをしているのかをご紹介したり、そのロールをされている方々の懇親会や交流会を今年度から積極的に開催していきたいと勘がています。第一陣として今回記事でご紹介しているエンタープライズ領域だけでなく、SMB領域にチャレンジについてもご紹介するイベントを企画しています!

    • 記事に書いたことのより具体的な事もお話できますのでご興味をお持ちいただけた方はぜひご参加ください!

・カジュアル面談のリンクはこちらです!

・イベントの募集ページはこちらです!


ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
今後は頻度高くIVRyの戦略・戦術観点について投稿をしていこうと考えていますので、引き続きよろしくお願いいたします。


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