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「THE MODEL」に学ぶBtoB営業の極意

こんにちは。合同会社マルセロ 代表の駒瀬です。経営者、事業責任者に対する事業及びマーケティングの伴走コンサルティング、壁打ち、月額制顧問等のサービスを提供しています。

「THE MODEL」に学ぶBtoB営業の極意という内容で同書を紹介します。

<著者略歴>

福田康隆氏は、1972年生まれで、早稲田大学を卒業後、日本オラクルに入社。2001年には米オラクル本社に出向し、営業職に従事。2004年には米セールスフォース・ドットコムに転職し、同社の日本法人で専務執行役員兼シニアバイスプレジデントに就任。

その後、2014年にマルケトに入社し、代表取締役社長に就任。2019年にはアドビシステムズの専務執行役員としてマルケト事業を統括し、2020年1月からはジャパン・クラウド・コンサルティング株式会社の代表取締役社長を務める。

アラン・マイナー氏(サンブリッジ代表)による序文も読みごたえがあるのですが、その紹介は別の機会に譲ります。同氏は、オラクル社時代に、トム・シーベル氏(シーベルシステムズ創業者)、マーク・ベニオフ氏(セールスフォース・ドットコム創業者)と直接働いた経験を有し、本書の著者である福田康隆氏とも古くから親交あり。

The Modelについては大枠は理解しているので、一応、読んでおくかというくらいの意識で読み始めたのですが、一気に引き込まれました。

前述のアラン・マイナー氏の序文から刺激的で、福田氏が語る本文でも、実に深い考察が展開されます。各テーマの掘り下げが半端なく深い。まさに、責任者として業務をやり切った人にしか書けない内容で、迫力が伝わって来ます。

以下、営業に関する考察を紹介します。

福田氏は、営業活動の中で最も重要なのが、顧客の「ビジネス課題の認識」フェーズであると断言します。

従来は、商談化の条件としてBANTが使われて来ましたが、これはコモディティ型商材では通用しても、ソリューション型商材では通用しない。

ちなみに、BANTとは、以下を指します。

  • Budget:予算

  • Authority:決裁者

  • Needs:必要性

  • Timeframe:導入時期

ソリューション型商材では、予算化されていること自体が少なく、プロジェクト化する過程ではじめて決裁者が明確になることが多い。導入時期も不明確であり、そもそも顧客が課題を解決しなければならないという認識を持っていないケースもあるからです。

こうした状況下、ビジネス課題の認識を怠ると、顧客が社内で稟議決裁に臨んだ際に却下されるというリスクに遭遇します。

 最後のクロージングが弱いという営業は、営業プロセス後半の交渉や詰めが弱いと思われがちだが、実際はこの初期段階の進め方に課題があることのほうが多い。

ビジネスイシューを明確にし、そこに対応した課題と解決は何かと構造化していくことが求められます。

その際、営業スキルだけでなく、顧客の正しい相手と面談することが重要と説きます。

現場の担当者は自分が困っていることに意識が行きがちで、多くの場合、経営レベルで考えられている課題とは一致しない。商談の後半に行う最終提案や交渉のフェーズに注力する営業は多いが、実際は前半のほうがはるかに重要度が高い。なぜなら、意思決定者である経営層は検討段階では登場しないことが多いからだ。

ビジネス課題を認識して目標を設定し、検討チームを作る段階までは経営層の8割が参画していると言われるが、具体的な検討フェーズに入ってからの関与度合いは3割を切り、最終決定フェーズで再度関与する。

顧客の中でも経営層と担当者の間には認識のギャップが生まれることが多い。担当者がビジネスイシューではなく、プロブレムにばかり意識が行っている場合、それに合わせた機能説明をして「相手の要望に合った提案ができた」と安心していると、最終フェーズの決裁段階で経営層から却下されてしまう。

こうした事態を避けるために、著者は最終交渉ではなく、早い段階で経営層に会うことを推奨しています。

また、担当者、部門長、経営層で、それぞれ視点や関心事が異なるので、それらを正確に把握し、正しくアプローチすることが求められます。

経営層は全社の経営課題に取り組むが、部門長は自部門の範疇で優先順位を考えがちだ。担当者になると、いかに予算内で管理するか、自分の業務が楽になるかという狭いものの見方になりやすい。また、経営層は経営課題に取り組むため、必要なリソースや予算を確保するために動くが、部門長は与えられた予算の中でやりくりを考え、担当者は割り当てられた予算を消化することを考える。

更に、複雑なのが、役職と実際にパワーを持っている人が異なるケースがある点です。

役職が上位でも影響力がない人はいる。逆に、担当者でも大きな影響力を持っている人がいる。これを見分けるのは簡単ではない。周囲の人に聞いても、そのような情報はなかなか教えてもらえないからだ。有効な方法としては、ミーティングの時に参加者の反応を見る方法がある。

決裁者であるはずの役職者が話しているのに、部下が「この人わかってないなあ」と言わんばかりに反対の方向を向いたり、同意する時も曖昧な返事だったりと、ボディランゲージが情報を与えてくれることがある。この時は、実際に決裁者と思われた人の意見はあまり重視されず、その上の役員が現場と直接コミュニケーションをして意思決定を行った。

逆に。現場の担当者でも的確な発言をし、役職者の前でも積極的に発言を行う人、これまでその会社で重要なプロジェクトを担当してきたというタイプは、役職に関係なく影響力を持っている可能性が高い。

営業活動を進めるうえで注視すべきは役職ではなく、影響力を持つ人だ。逆に、最も危険なのは、影響力のない担当者。アポイントが取りやすく、話もしてくれるので、営業はついこの人にコミュニケーションを集中してしまうが、それでは前に進まない。

■【書籍解説】THE MODEL 福田康隆著

■「THE MODEL」福田康隆著は、単なるモデルの解説書ではなく、ワークする組織を作るCROの教科書である


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駒瀬元洋 | ひとりで決めている人の、思考の伴走者 いつもお読み頂きありがとうございます。サポート励みになります。皆さまとの交流をどんどん広げていければと思います。

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