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【永久保存版】加湿器が置物になる?湿度計の「%」に騙されるな。「絶対湿度」を知らないと加湿器ムダ。

こんにちは。はぐれゴリラです。
以前紹介した湿度計の話の続きです。
前回記事はこちら↓

前回、「とりあえず『みはりん坊』買え」と言いました。
多くの人が「%(相対湿度)」を基準にしていますが、実はそれが冬の乾燥の元凶です。だからこそ「絶対湿度」を大事にしましょう!そんな話をしました。

そしてエアコンを暖房として使う方も多いと思いますが、乾燥をエアコンのせいだと思っていませんか?(それ冤罪でっせ…)
今回はなぜ気温が変わると「%」が信用できなくなるのか、そして乾燥が巻き起こす問題をお話させていただきます。

今回は一回にいろいろコンテンツぶち込んでるのでとても長いです。
理屈はいいから自宅の湿度を知りたい方は↑の前回記事(みはりん坊、湿度計の話)をお読みください!

乾燥に打ち勝って健康に過ごしたい、理屈から握りつぶしたい、そんなゴリラ思考の方は絶対読んでもらった方が良いです!

空気という水の「箱」(飽和水蒸気量)

空気に入る水分の上限は決まっています。
これを「飽和水蒸気量」と言います。(中学校で習うやつですね!懐かしい!)これを水を入れる箱としましょう。

ここ大事なのですが、この箱は「温度変化で大きさが変わります」

「空気は、温度が高いほど水分を多く保持し(箱は大きくなる)」
「温度が低いと、少ししか持てない(箱は小さくなる)」
のです。

なんとなくこの辺は昔理科の授業で習ったりしてイメージあると思います。
今回は具体的な数字で見てみましょう。少し絶望します。

  • 0℃の空気 =約4.8g で満タン(これで湿度100%)

  • 20℃の空気 =約17.3g で満タン(こちらも湿度100%)※空気1㎥あたり

さて、この条件で湿度計(%)をみてみましょう。表示上はどちらも同じ湿度100%です。
この「器の大きさの差」が、通常の湿度計(%)が信用できない理由です。
この気温ではこれ以上は加湿できず、結露として水が現れます。

同じ湿度50%でも20℃だと8.7g、25℃だと11.5gと水分量にかなり差がある。

エアコンは水をカツアゲするのか?(乾燥のメカニズム)

極端な例ですが、冬に外気(0℃)を取り込むとします。この外気の湿度50%だとしましょう。
すると水分はたった「2.4g」しかありません。
これをエアコンで「20℃」に暖めるとどうなるでしょうか?
「箱(飽和水蒸気量)」だけが「17.3g」まで巨大化します。でも中身の水「2.4g」はそのまま。(エアコンは水を作りませんので)
この状態で湿度を計算してみましょう。

2.4g(実際の水分量)÷ 17.3g(箱の大きさ)= 約13.8%

これが「エアコンをつける(室温が上がると)と乾燥する」の正体です。
水分を奪われたのではなく、「箱がデカくなりすぎて、相対的に中身がスカスカになった」という話なのです。(50%→13.8%!)
エアコンは水分を神隠ししているわけではありません。実は水はずっとあなたのとなりにいるのです。

ちなみにこの膨れ上がったスカスカの箱(乾燥した空気)は「まだまだいけるぞぉ」と、どんどん勝手に水を溜め込んでいきます。
その「欲張りになった空気」が、どこから水を奪うか想像つきますか?

  1. 観葉植物

  2. フローリング

  3. …そして「あなた自身」です。

だから肌、喉が乾燥するんです。水が消えたんじゃなくて、「空気が乾き(渇き)を癒やすために、あなたから水分を奪っている」というのが冬の乾燥の正体です。
気付かぬうちに空気に「水分出せや!」とカツアゲされていたわけですね。

【重要】「水分」だけじゃない。「熱」も盗まれている!

このカツアゲですが、さらに恐ろしい側面を教えましょう。
小学校で習った「気化熱(きかねつ)」を覚えていますか?
「注射の前のアルコール消毒がひんやりするアレ」です。液体が気体になる時、周囲から熱を奪う現象です。

乾燥した部屋で、あなたの肌や喉から水分が奪われる時、実は気化熱により「体温」も一緒に奪われています。

つまり湿度が低いといくらエアコンの設定温度を上げても、体感温度はダダ下がりなんです。
「室温24℃あるのになんか寒い…」の原因のひとつです!

逆に言えば、しっかり加湿(11g/m³)さえしていれば、室温20℃でもポカポカに感じます。(でも20は正直寒いかも笑)
加湿は、喉を守るだけでなく最強の「省エネ暖房」でもあるのです。

歯科医師的視点「口呼吸と乾燥」

僕も書いていて思ったのですが、「あれ?極端な話、例えば0℃(飽和水蒸気量4.8g)の空気なら水分奪うキャパ少ないから口呼吸でも喉やられないんじゃね?」って思いますよね。

「0℃=飽和水蒸気量が小さい=水を持てない=乾かない」は、「部屋の壁や床」に対しては正解です。

しかし、「人間の口、喉」には決定的な違いが存在します。
「体温(36〜37℃)」です。

口呼吸で何が起きるのか【いてつくはどう】

何が起きるか、スローモーションで解説します。

  1. 吸気(0℃): 口から0℃の空気が入ってきます。 この空気は「4.8g」しか水を持てない極小の器です。

  2. 加温(37℃): 喉を通る瞬間、体温で一気に「37℃」まで温められます。 すると物理法則により、空気の「器」が「44g(約9倍)」まで爆発的に巨大化します。

  3. カツアゲ(乾燥): 器は巨大化したのに、中身の水は入ってきた時のまま(最大でも4.8g)。 湿度は一瞬で「10%(砂漠)」になります。 この「カラカラ」が、口や喉の粘膜から水分を根こそぎ奪い取ります。(そして伝説湿度100%へ…)

  4. 呼気: 水分を奪って満足した空気は、肺で役目を終えてそのまま外へ吐き出されます。

つまり、低い外気温で口呼吸をするということは、例えるなら 「冷たくて乾いた空気を、体内のヒーターで『超強力ドライヤー』に変換して、喉に当て続けている」 ということになります。
寒い部屋で呼吸するのは健康のためには避けるべきなのです。

〜豆知識〜
肺に空気を入れる時、ヒトの体は湿度を100%にしようとします。
つまり喉を加湿器代わりにするんですね。
その水分は呼気と一緒に排出されます。
これ「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」と言います。(※本来は皮膚からの放出も含まれますが、ここでは呼吸の話です。)
生きるだけで払う義務のある税金みたいな水分です。
全身から1日あたり900ml、呼吸から300mlくらい消費していると言われています。
部屋が乾燥しているとこの消費量が増えるんですね。よく「隠れ脱水」の原因にもなったりします。

歯科医としての警告

口、喉を加湿器にしないためにも湿度の調整は大事なんです。
そしてだからこそ、冬場の「口呼吸」は絶対にNGなんです。

  • 唾液が蒸発する

  • 口の中の自浄作用が消える

  • 虫歯・歯周病菌がパーティーを始める(リスク増)

  • 朝起きたら口が臭い&喉が痛い

だから寝る時は口を閉じる。マスクも有効かもしれません。
テープも有効と思います。が最近は危険性の指摘もあるのでこれは安易に手を出さない方が良いと思います。

ですが一番は「寝室の湿度を12gを維持」することでしょう。

できるならここまで考えて性能の良い家を作りたいですよね。「家の性能」で適度な湿度を維持するのが一番楽だと思います。

そして湿度が維持できると暖かい

ウイルスは「%」を見ない

私たち人間やウイルスにとって重要なのは「器の大きさ」ではありません。「そこに水が何gあるか(絶対湿度)」です。

A&D様技術資料より引用
リンクは下の方にありますのでぜひ読んでみてください。

インフルエンザウイルスの生存率に関する研究(庄司内科小児科医院のデータ等)では、以下の相関が指摘されています。

  • 11g/m³ 以上: 流行しにくい(夏の状態)

  • 7g/m³ 以下: 流行しやすい(ウイルス活性化)

だから口を酸っぱくして、「%」ではなく「11gを目指せ」と言うのです。

↓メーカー様の技術資料です。
インフルエンザの流行と絶対湿度の関係を解説しています。
図もわかりやすいですのでぜひ読んでみてください。

https://www.aandd.co.jp/pdf_storage/tech_doc/sp/t_volumetric_humidity_211206a.pdf

ちなみに普通の室温で暮らす(20℃〜23℃)条件で、絶対湿度「11〜12g」目指すなら相対湿度は「55〜60%」を目指す必要があります。
みなさんのイメージ「40〜50%あればいいんじゃない?」とかけ離れてると思いますが、現実は厳しいのです。

なぜ高気密住宅を目指すのか?

住宅の話に戻ります笑
なんで僕が「気密!気密!」と狂ったゴリラのように叫ぶかというと、
一般住宅(低気密)だと、計画換気も効かず、隙間風が入ってくるのでこの管理は不可能(難しい)だからなんです。(加湿しても逃げるから)。

しかし「高気密高断熱住宅」は、密閉容器のように空気を閉じ込め、換気以外では水分は逃げません。そして換気によるロスは計算できます。
一度「11g」まで加湿してしまえば、それを維持できるポテンシャルがあるということです。(換気装置に打ち勝たねばなりませんが。)

これこそが僕が「デザインよりも性能」を考えた家づくりを強く訴える理由のひとつであります。
「おしゃれは我慢!」て言うくらいですからね!

この「性能」を活かさない手はありません。

理屈を知って、正しく恐れよ

「乾燥したから加湿器をつける」ではなく、「数値(g)を見てコントロールする」。これが現代の正しい住まい方です。
これが前回の「みはりん坊」につながります。持っていない人(特に子供がいたりする方)は、今すぐ購入を検討してほしいレベルです。笑
次回は、この「11g」をキープするために我が家で稼働している「最強の加湿器(42畳用、12畳用じゃないよ)」を紹介します。
いくら「タンク容量」が大きくても加湿には一切関係ありませんよ?重要なのは「加湿能力」です!これを知って選ぶかどうか、運命の分かれ道です。

加湿器の選び方も現在握力全開で製作中です。
震えて待て。

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