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アマプラ『マイティ・ナイン』をTRPG側から解説してみた Season1 #2(第4~5話)

本記事は「アマプラ『マイティ・ナイン』をTRPG側から解説してみた Season1 #1」の続きです。#1では『マイティ・ナイン』の原作となるTRPGセッション配信『Critical Role』や、主要キャラクター、前提知識などについても紹介しているため、まだ読んでいない方は#1から順を追って読むことをお勧めします。

2025/12/10 レベル進行:原作との対応を修正、追記、ブレンのフルネームを追記
2025/12/07 ウォール・オヴ・ファイアーの項に呪文の早期登場に関する見解を追記、誤字訂正


主要設定

ルクソン・ビーコンの解説に関して

魂を取り込むアーティファクト、ルクソン・ビーコン。これは公式のルールなどに登場したものではなく、この世界観特有のアイテムです。物語にも大きく関わるものであり、作中で詳細に説明されていく様子が第4話時点でも確認できていますので、ここでの解説は不要と判断しています。

ゼムニフィールド

第5話でケイレブの故郷として取り上げられたゼムニフィールド/Zemni Fieldはドウェンダリア南部に広がる平原で、ケイレブの話す「ゼムニア語」もこの地域で話されている言語です。
なお、ここで言う「フィールド」とは「平原」のことです。

前提知識:D&D用語

属性アライメント

世界観の説明に必要になるのでこちらで説明します。
D&Dでは、キャラクターの性質を表す要素として「善」と「悪」、「秩序」と「混沌」の2つの軸で表す属性アライメントがあります。キャラクターの行動指針
現行の第5版ではルール上はほぼ形骸化していますが、世界観上は「次元界」とも関わるなど、D&Dを象徴する要素として、強い存在感を放ち続けています。

Fateや女神転生などで似たようなものを見たことあるかもしれませんが、これもD&Dが発祥です。

レベル進行

前回の第3話でようやく原作第1回に相当し、レベル2からのスタートでしたが、
第4話は原作第2回から第4回、第5話は原作第5~7回に相当(野生のモンスターと戦っていた回を大幅カットし暗部ヴォルストラッカー戦に置き換え)し、原作では第5回(村からの出発)からレベル3に上がっています。

キャラクター紹介

ケイレブ(追加)

本名:ブレン・アルドリック・アーメンドルド/Bren Aldric Ermendrud

エセク

NPC - EN Voice: Matthew Mercer / JP Voice: 羽鳥佑
本名:エセク・テリス/Essek Thelyss
第1話から度々クリン王朝側に登場するエセクはNPCにあたりますが、主要なキャラクターとして他言語のクレジットでも扱われているためここで紹介します。原作のNPCかつ主要キャラクターであるため、英語版のボイスは原作のダンジョン・マスターのマシュー・マーサー氏です。

種族:ドラウ(ダーク・エルフ)
エセクの種族はクリン王朝の人口の大部分を占めるドラウ、すなわちダーク・エルフです。ファンタジーにある程度馴染みのある方であればなんとなくわかる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、D&Dのダーク・エルフというのは、ただメラニンの多い人間の褐色ではなく、よりファンタジー色の強い黒や灰色、薄い紫色の肌をしています。
一般的にD&Dの世界観では邪神・「蜘蛛の女王/the Spider Queen」ロルス/Lolthのしもべとして地底で暮らしているといった設定がありますが、エクサンドリアでは「大戦争」の時代の後に大部分がロルスの支配から解放され、ルクソン・ビーコンの力を頼りに地上で暮らしているようです。

クラス:ウィザード相当
NPCなので関係ないといえばないのですが、設定上は一応ケイレブと同じウィザードにあたります。

第4話

能力:剣の契約/契約武器(フォード)

牢獄に閉じ込められ、所持品すべてを没収されたかのように思われたセクシー・セブン(仮)の一行。脱獄計画を企てる中、フォードはその手に魔剣を召喚します。
多様な選択肢が特徴的なウォーロック。その中でも「剣の契約」には、好きな近接武器を生み出すか、指定した魔法の武器1つを手元に呼び寄せる能力が含まれます。

治癒呪文?(エセク)

ルクソン・ビーコンを使用しようとしてダメージを受けた手を治療するエセク。
エセクは一応原作ではウィザード扱いですが、改めて本作はD&Dに忠実であることは目指していないので(以下略)。
一応D&DのウィザードにもHPの回復手段はないわけではありませんが、一時的HP(バリアのような一時的なHP上限へのバフ)や他の生物から吸収するといった方法になります。

ルール:クリーチャーを気絶させる(ボー)

脱獄の際、看守の首を叩いて気絶させるボーリガード。
これに相当する行動もルールとして存在しています。近接攻撃であれば、HPを0にする際、敵を殺さずに気絶させたことにできます。

ルール:壁を破壊する(フォード&ジェスター)

道案内に失敗し、壁にぶち当たってしまうフォード。エルドリッチ・ブラストで壁を破壊しようとしますが、レンガが2個抜けるだけに終わりました。それを見て続くジェスターはスピリチュアル・ウェポンで派手に壁を破壊します。
ルールにも物体の破壊に関する記述がありますが、このような判定に成功して破壊に成功したとしても、石であり大きく頑丈な壁であるため、ルールではHPは5d10(10面ダイス×5)、平均HPは27。レベル2時点でのエルドリッチ・ブラストのダメージでも、使用可能な最低レベルのスピリチュアル・ウェポンのダメージでも、多少時間がかかるでしょう。
なお、数値的な要素以上の事はルールにはないため、このような軽いダメージを「レンガが1、2個が抜けて向こうが見えた」としてもいいでしょう。それで活路が見いだせるという事もあるかもしれませんからね。

呪文:メンディング(ケイレブ)

ジェスターが破壊した壁をケイレブがその場で修復します。
これは「メンディング修理」の呪文のように見えます。
一辺1.5メートル以内の壊れた物体を修復する呪文ですが、壁の穴の大きさは人一人が通れる大きさと考えるとそれより若干大きい程度でした。
ただし、D&Dのルールでは発動に1分かかり、1回あたりまでしか修復できません。その分回数は無制限の「初級呪文キャントリップ」なので、時間さえかければ修復はできます。

能力:浮身(ボー)

柱の上、高所から軽々と飛び降りるボー。コバルト・ソウルで鍛え上げられた身体能力と技術の賜物でしょう。
これもモンクの能力のひとつ「浮身」と言えます。効果は単純、落下の衝撃で受けるダメージを軽減するというもの。モンクの機動性をサポートする能力の一つで、他のクラスであればダメージを負うリスクを背負わなければならない行動も行いやすくなります。
ただし、レベル4から使用可能になる能力です。

能力:惨劇の記憶(モリー)

被害現場に残った血を舐め取り、悪魔ガエルの残した次の血痕から行き先を発見するモリー。
これはブラッド・ハンターの「惨劇の記憶/Grim Psychometry」の能力の表現です。
物体に触れたり、現在の居場所に関する邪悪や悲劇に関する過去を読み取り、判定を強化するというもので、探索を有利に進めるためのものです。
元のルールではレベル9とやや高めの設定でしたが、モリーの見せ場となるわかりやすい能力としてここで抜擢されたのでしょう。

※ブラッド・ハンターやその他オリジナルサブクラスの能力名に関しては本記事独自の訳となるため、元の英名も併記されます。

重力に関する魔法(トレント/ルクソン・ビーコン)

ルクソン・ビーコンの扱い方をエセクから学ぶ魔術師トレント。その全開の力によって周囲の人物や物体が浮き上がってしまいます。
本世界観独自の「デュナマンシー」によるものとはエセクから説明されてはいますが、重力に関連した呪文はD&Dのルールの範疇にも存在しますし、このシーンに近い効果を持ったものも存在するので、ついでに紹介しましょう。それが「リヴァース・グラヴィティ重力反転」です。
リヴァース・グラヴィティは文字通り(そもそもD&Dの呪文は内容の説明でしかないのですが)周囲30mの重力を反転させ、何かにぶつかったりなどしなければ、あらゆる物を高さ15mまで浮かせてしまいます。
しかし、リヴァース・グラヴィティはレベル15のウィザードなどがようやく使えるようになる、極めて高レベルな呪文で、低レベルの冒険者はなかなかお目にかかることはできません。
しかし、もっと低レベルな呪文レヴィテート浮揚であればプレイヤーが使う機会もあるかもしれません。こちらは自分から6m以内まで浮かせることができ、自分自身にかければ垂直方向にどこまでも移動できます。

飛ぶ斬撃?(エルドリッチ・ブラスト?)(フォード)

剣の力を解放し、剣の軌跡型のエネルギーを飛ばして悪魔ガエルの舌を切り落とすフォード。
比較的ありがちな表現ですが、D&Dには剣を直接使って遠隔攻撃するような呪文はありません。しかし、エネルギーの色としては同じなので、これもまたエルドリッチ・ブラストの表現なのでしょうか?

飛ぶ幻影?(ジェスター)

迫る悪魔ガエルに向かって角の生えたネズミのような魔力を飛ばすジェスター。
単純な魔力を複数飛ばして攻撃するといえばマジック・ミサイル魔力の矢ですが、これはウィザードなどの呪文で、クレリックのそれではありません。
ジェスターはキャラ付けの関係上、攻撃の表現がどれもクレリックらしからぬものになっていますね。

能力:深紅の秘蹟(モリー)

続いてモリーが剣を抜き、己の血を浴びた剣は氷を纏います。
ブラッド・ハンターの「深紅の秘蹟/Crimson Rite」の能力で、己のHPを多少失いながら、武器の攻撃で追加のダメージを与えることができるようになります。

呪文:ファイアー・ボルトorバーニング・ハンズorスコーチング・レイ(ケイレブ)

仲間たちが作ってくれた隙に火炎弾を撃ち込むケイレブ。
前回は火の呪文としてファイアーボールを紹介しましたが、この規模感の火炎だとファイアー・ボルト炎の矢バーニング・ハンズ火炎双手スコーチング・レイ灼熱光線かもしれません。
ファイアー・ボルトは初級呪文キャントリップに分類される呪文で、初級呪文としては火力は高め(総合的にはエルドリッチ・ブラストが最強)。
バーニング・ハンズは制限のあるレベルつき呪文ですが、その手から前方に放射状に火炎放射を行う範囲攻撃。
スコーチング・レイはさらに高レベルの呪文ですが1回で3発連射します。

呪文:サジェスチョン(暗部ヴォルストラッカー

暗部ヴォルストラッカーの密偵が兵士の意志を操り、扉を開けさせます。
前回紹介した、フォードも使用したサジェスチョン示唆にあたるものでしょう。
前作『ヴォクス・マキナの伝説』でもそうでしたが、同じ効果の呪文でもキャラクターによって表現が変わるのがCritical Roleアニメシリーズの面白い所です。

呪文:インセクト・プレイグ?(暗部ヴォルストラッカー

暗部ヴォルストラッカーの密偵は情報を聞き出すため、無数の虫を召喚して脅します。
無数の虫を召喚する呪文というとインセクト・プレイグ蝗群でしょうか。『旧約聖書』でモーセがイナゴの群れを呼び出したように、辺りをイナゴで埋め尽くし、噛みつかせてしまうダメージゾーンに変えてしまいます。

設定:「次元界」

モリーが洞窟の奥に見つけたのは、次元の裂け目。
モリーからは現実と「別の存在次元」を繋いでいる(吹き替え)と説明されていましたが、原文では「plane of existence」と呼ばれており、D&Dの「存在の次元界/plane of existence」の設定と関連していることがわかります。

Part1で紹介した「多元宇宙マルチバース」における様々な「世界」をD&Dでは「次元界」と呼びます。
原作での悪魔ガエル(ネルガリード)は秩序の悪魔「デヴィル」に属する存在であり、「秩序にして悪」を司る「九層地獄/The Nine Hells」と呼ばれる次元界が出身地です。ここでは本筋に関わってきていないので、詳しい説明は『ヴォクス・マキナの伝説』に登場した際の解説に譲りましょう。

呪文:プレスティディジテイション(ケイレブ)

野営に使う火を魔法で起こすケイレブ。
火を起こすだけなら様々な呪文がありますが、ちょっとした火を起こす、ウィザードが使用できるものでいえばプレスティディジテイション奇術です。
他にもちょっとした音やエフェクト、小さな物体を綺麗にしたりするなど、一つの呪文に多数の効果が含まれるもので、こういった初級呪文はクラス別などで他にもいくつか存在しています。

なお、原作ではケイレブは使用していないようで、使用していて近いものではコントロール・フレイムズ火炎操作がありますが、これは既存の火を操作するもので起こすものではありません。ちなみにこれもプレスティディジテイションと同系統の、ちょっとした効果を複数選べる初級呪文です。

ドイツ語:「マイティ・ナイン」の「ナイン」(ケイレブ/ジェスター)

ケイレブは衛兵に「名前はないのか」と聞かれて「ナイン」と答えました。
ここでの「ナイン」はドイツ語の「nein」で、英語の「no」にあたります。英語のロゴにもこの綴りで出ていますね。
第4話冒頭でもあった通り、ケイレブの母語であるゼムニア語を話している事の表現です。

第5話

呪文:メンディング(ケイレブ/ブレン)

魔法で壊れた柵を修復するブレン少年。
これも第4話と同じメンディングの例と言えます。こちらの方がD&Dのルールでの規模感に近いですね。

世界観:「共通語」(村人)

ドイツ語(ゼムニア語)を話していた村人が、帝国の者の前ではアマゾンプライムビデオで設定した言語通りの言語になりました。
ここまで当たり前に見てきたものですが、これはD&Dで言う「共通語」にあたるものです。D&Dの世界観として、何らかの広く使われている言語があるというのが基本前提にあり、プレイヤーキャラクターも基本的に読み書きできます。

呪文:ウィザードの治療?(イキソン)

猫のつけた傷を軽々と治療する魔術師イキソン。
トレントもウィザード相当ですが治癒の呪文を使っているようです。第4話でも紹介したので割愛。

呪文:アシッド・スプラッシュ or メルフス・アシッド・アロー(密偵)

落ちてきた瓦礫を酸で溶かす暗部ヴォルストラッカーの密偵。さらにフォードに酸を飛ばしてダメージを与えます。
D&Dに酸で攻撃する呪文はいくつかありますが、この規模や飛び方ならアシッド・スプラッシュ酸の飛沫メルフス・アシッド・アローメルフの酸の矢に見えます。
D&Dのルールではレベルの違いはありますが、どちらも隣にいる敵にも飛散させて追加攻撃できるのが特徴的です。

呪文:チル・タッチ or 状態:毒状態(密偵→フォード)

ただ、ジェスターはこの攻撃を「魔法が効かない毒」と言っていましたが、この場合考えられるケースは2つ。
一つは回復を阻害するチル・タッチ負力の接触(遠隔攻撃である点は原作でプレイされていたルールと合致)であったこと。こちらは酸ではなく「死霊」ダメージ―直接生命力を奪うような攻撃です。
もう一つは「毒状態」。毒の中にはただHPにダメージを与えるだけでなく、「毒状態」にすることで、毒がまわって動きが鈍くなってしまう→判定が不利になってしまうものもあります。こういった状態は通常のHP回復では回復できず、呪文の場合は専用の呪文が必要になります。

影の戦士を召喚?(密偵)

さらに影でできた戦士を召喚する密偵。
D&Dで複数体のユニットを一度に召喚する能力は、プレイヤー側としては数が増えてしまって処理が煩雑になるため避けられる傾向にあります。DM側のNPCでも数の増やしすぎにはご注意を。

呪文:バーニング・ハンズ→ファイアー・ボルト(ケイレブ)

ケイレブの影の戦士を焼く範囲攻撃と、密偵に放った火の玉。
これこそ第4話で紹介したバーニング・ハンズ、そしてファイアー・ボルトに相当するものでしょう。

呪文を反射?(密偵)

ケイレブのそのファイアー・ボルトを魔法陣で反射して他へ飛ばす密偵。
これに関してはそれらしい能力は見当たりませんでした。
遠隔攻撃をそらして他に飛ばすというのは、モンクの「矢止め」の能力にも似ていますが、この密偵は明らかにモンクではありません。

能力:真紅の秘蹟?(モリー)

自身の血から氷の槍を作り出して攻撃するモリー。
第4話で紹介した「真紅の秘蹟」の表現に見えますが、武器に付与するのではなく武器を生み出しているようです。
今手元にある元のデータでは武器を生み出すような能力に関する記述はなく、オリジナルデータであってもアニメ化にあたってアレンジの対象になるようです。

呪文:インセクト・プレイグ?(密偵)

口から虫の群れを吐き出してケイレブの火の玉とぶつけ合う密偵。
これも前回使用した「インセクト・プレイグ」に相当するものなのでしょうか。

ルール:精神集中(密偵)

ボーの攻撃を受けて密偵が倒れると、影の戦士たちの姿が消えました。
D&Dのルールでは、一部の呪文は「精神集中」を必要とします。原則として精神集中が必要な呪文は一度に一人1つしか継続させられず、ダメージを受けるなどの理由で途切れてしまう可能性があります。ここでもボーの攻撃で密偵の集中が途切れたと考えることができます。

呪文:エンハンス・アビリティ(密偵)

ケイレブのアミュレットを力ずくで破壊してしまう密偵。腕のタトゥーが光ったので、筋力を強化したのでしょう。
D&Dにはキャラクターの能力を表す「筋力」「敏捷力」「耐久力」「知力」「判断力」「魅力」の6つの能力値がありますが、それらを使った判定を強化するのがエンハンス・アビリティ能力強化です。

呪文:グリフ・オヴ・ウォーディングほか多数(中庭に仕掛けられた罠)

ケイレブ(ブレン)の回想シーン。学園の中庭には、トレントが用意したと思われるトラップが張り巡らされていました。
校庭に仕掛けられたものなので、プレイヤーが使用できる呪文の範疇からは離れた別の物かもしれませんが、何度か紹介した「グリフ・オヴ・ウォーディング」を使えばプレイヤーでもこういった罠を仕掛けることができます。
生徒たちが引っかかった罠の多くもD&Dに類似の呪文を求めることができます。

  • ツタ:エンタングルからみつき。生い茂る植物で相手を拘束し、移動を阻害する。

  • 氷:フロストバイト凍傷?飛び道具ではなく直接凍り付かせるものといえばこれか。

  • 空中で固定:レヴィテート浮揚。相手をその場で浮かせてしまう。自分自身に使うと無限に垂直方向に移動することができる。

  • 石化:フレッシュ・トゥ・ストーン肉を石に。D&Dのルールではターン経過で段階的に進行するため、抵抗の余地がある。

  • 爆発:グリフ・オヴ・ウォーディングの「爆破のルーン」モード。第1話で紹介済み。

  • 身体が固まる:ホールド・パースン対人金縛り。人型生物以外にも効く高レベル版の「ホールド・モンスター怪物金縛り」も存在する。この後ケイレブが使用した身体を固定する呪文も同様とみられる。

ルール:大休憩(フォード)

心配するジェスターにフォードは「一晩眠れば回復するよ」の一言。
心配させないための言葉なのでしょうが、D&Dのルールでは本当に一晩眠れば回復してしまいます。最低6時間の睡眠を含めた8時間の「大休憩」を終えると、キャラクターのHPや呪文の使用回数は完全回復します。ただ、手当をしただけで、一晩寝て本当に傷が癒えている訳ではないのかもしれません。そのあたりは実際にプレイする際の描写次第ですね。

呪文:ヒート・メタル(ケイレブ)

拷問として鉄の鎖を熱するケイレブ。
これはヒート・メタル金属加熱の呪文の挙動です。鉄を熱することで、鉄の武器を落とさせたり、鉄の鎧を着ている相手を苦しめることもできます。
しかし、D&Dでは本来ウィザードではなく、ドルイド(自然の僧侶)やバード(吟遊詩人)が扱う呪文です。ケイレブの得意技として描かれている熱系の魔法の延長線上という事なのでしょうか。

TRPGメタ話:仲間内でのギスギス(ケイレブ&ボー)

感情に振り回されるケイレブと真面目なボーで、捕虜の密偵を前に意見が割れます。
実際のプレイでこのような展開に持っていくのはお互い話が進む方向での同意があってこそです。お互いの信頼と理解の上に成り立つハイレベルなロールプレイになるでしょう。

呪文:シャター(エドウルフ)

回想シーン、魔法で扉を爆破するケイレブの同僚。
爆音と物体の爆破、これこそ第3話で紹介したシャター粉砕の呪文に見えます。

呪文:メイジ・ハンド?(アストリッド)

続いて盗んだ鍵を飛ばして、遠隔で回して開ける別の同僚。
狙いを定めて指す部分はわかりませんが、遠隔で鍵を開ける部分は第2話で紹介したメイジ・ハンド魔道士の手に見えます。通常であれば手を召喚する呪文ですが、一部の能力では透明化にすることもできます。

呪文:マジック・ミサイル(アストリッド)

さらに目の前をふさぐコバルト・ソウルを魔力の矢を飛ばして倒していくアストリッド。
電撃やナイフの形をしていますが、挙動上はマジック・ミサイル魔力の矢の呪文に見えます。D&Dのルールでは一回で数発を発射し、成否の判定も不要で確実に敵に命中するという貴重な呪文です。

ケイレブ(ブレン)の火の魔法

アストリッドの後に続いてケイレブの火の魔法がいくつか出てきますが、これはここまで見たブレンの呪文の延長線上とみていいでしょう。

呪文:ロケート・オブジェクト(ケイレブ/ブレン)

目当ての部屋に忍び込んだブレンは、魔法で地図の在り処を探知します。
特定の物体を探したい時は「ロケート・オブジェクト物体探知」。ブレンは近くで探していましたが、D&Dのルールではある程度遠距離でも方向がわかります。

呪文/ルール:サジェスチョン等の制約(ケイレブ/ブレン)

コバルト・ソウルの上層部に気づかれたブレンは、彼を魔法で自らの腹を切り開かせて殺します。
D&Dのルール上では、第2話で紹介したサジェスチョンの呪文では自らに危害が及ぶような命令は自動的に効果が切れてしまう点に注意してください。

呪文:テレキネシス(ケイレブ)

ケイレブを制止するボーをケイレブは魔法で吹き飛ばしてしまいます。
第2話で軽く触れたテレキネシス念動力は他の生物や大きな物体でも持ち上げて移動させられる強力な呪文です。なお、D&Dではファイアーボール以上の高レベル呪文です。

呪文:ダンシング・ライツ(ケイレブ)

密偵を一人追うケイレブ。明かりを魔法の球体で確保しています。
これはダンシング・ライツ踊る灯の呪文です。ルールではぼんやりと光る球体を4つ生み出すというものですが、ただ明かりを確保するだけでなく、面白いのはこの光を合わせて人型のような形にもできるということ。相手によっては何か騙せるかもしれませんね。

呪文:ビグビーズ・ハンド(ケイレブ)

続いて、ケイレブは密偵に石でできた猫の手を襲い掛からせます。
土でできた手というと第3話で紹介した「マクシミリアンズ・アースン・グラスプ」ですが、これに関しては原作セッションの情報から「ビグビーズ・ハンドビグビーの手」である事が確定しています。開発者「ビグビー」の名前入りの呪文です。

D&Dではいわば「メイジ・ハンド」の高レベル版(歴史的にはこちらの方が古いのですが)で、人間大よりも大きな手を召喚し、物を運んだりするだけでなく、掴む、殴る、道をふさぐなどといったことも可能な優れものです。
なお、猫の手の形になっているのも原作のセッション通りの描写だそうです。
これもD&Dではテレキネシスと同レベル(クラスのレベル9以上のウィザードが使用可能)なので、かなり早めの登場となります。

呪文:アシッド・スプラッシュ?(密偵)

岩の手に捕まった密偵は口から酸を吐き出します。
引き続きアシッド・スプラッシュでしょうか。

呪文:シールド?(ケイレブ)

その酸を魔法の盾で防ぐケイレブ。
ウィザードといえば「シールド」の呪文です。攻撃に反応して発動し、一時的に身を守るための呪文なのですが、D&Dのルールでは矢や打撃など、主に単体攻撃を防ぐための呪文です。しかし、D&D関連のメディアだとこのように範囲攻撃なども防ぐような大きめの魔力の盾が出てくることが妙にあります。
なんでこんなにイメージとして出てくるのにゲームのルールにはリアクションで発動できて何でも防げる盾が出てこないんだと思っているので、海外で同じような事を考えてる人がいないか調べたり自分でオリジナルのデータでも考えたりしたいと思います。

呪文orアイテム:魔法のかんぬき???(ケイレブ/ブレン)

再び回想に戻り、ブレンが家の窓に木の板を貼り付けると、鉄の枠が自動的に窓に張り付きます。
これは本当に何が由来なのかまるでわかりませんでした。ヒート・メタルとは描写も違いますし、アーケイン・ロックというには用途が違うように見えますし、何かのアイテムかと思えばそうでもなさそうですし…。

呪文:ウォール・オヴ・ファイアー(ケイレブ/ブレン)

国のため自らの生家を燃やすブレン。自分を追ってきた暗部ヴォルストラッカーの密偵を燃やすケイレブ。その構えは同じでした。
炎の噴射や爆発とは違うので、別種の呪文のようです。原作での使用呪文を見る限り「ウォール・オヴ・ファイアー火の壁」でしょうか。
文字通り(というかやはりD&Dの呪文は内容の説明でしかないのですが)火の壁を出現させるというもので、直線や円形で出現させることができます。ケイレブ側では密偵を取り囲むように出現しているという点と一致していますね。
これも「精神集中」を要する呪文なので、ケイレブが気絶した後に消えたのもそういう事なのでしょうか。
ウィザードはクラスのレベルが7以上で使用可能になる呪文なので、やはり原作より早期の登場です。今作はスローペースで長期的な展開を目指しているようなので、ビグビーズ・ハンドも含め、原作での該当レベルまで待っていられないという側面もありそうです。


あとがき

今回はケイレブの過去が明らかになったところでここまで。
次は、シーズン1の残る3話がすべて公開された頃にお会いしましょう。
それまでの間に、あなたはD&Dの冒険の多元宇宙マルチバースへと踏み出し、ここで学んだことを活かしているのでしょうか?もし本当にそのような事になったなら、是非コメントでお教えください。


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