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日銀「利上げ見送り」真の狙い、すでにスタートした【静かなる富の収奪】

給料が少し増えたけど、むしろ生活に余裕がなくなっているような気がする。。。。

こんな印象を持っている方が増えているようです。

だけど、株価は上がっているし、インバウンドも増えているので、景気は良いはず。どういうことだろ???

と思う方もいらっしゃるかもしれません。

だけど、なぜ、そのような状況になっているかについては、いろいろな意見があって、よくわからないんだよなぁ、、、

と思っているうちに次の用事がやってきて、考えが中途半端で終わってしまうのもありがちです。

考えているうちに何を考えていたのか忘れちゃう

皆さん、こんにちは。村田雅志です。

9月19日の日銀金融政策決定会合では、「利上げ見送り」が決まりました。声明文をみると、2名の委員が0.25%の利上げを主張しましたが、他委員の反対により利上げは見送られました。

なぜ、植田総裁など会合委員の大多数は、利上げを見送ることを良しとしたのでしょうか。

今回のコラムでは、日銀が利上げを見送り続ける裏で、私たちの富・資産が静かに奪われていくことを「選択」していることをご紹介したいと思います。

少し厳しい話になるかもしれませんが、自分の資産を守るために、ぜひ最後までお付き合いください。

植田総裁が恐れるもう一つの「リスク」

植田総裁は、今回の決定会合後の記者会見で、米国の関税政策といった外部リスクを挙げ、景気や物価が下振れする可能性に言及しました。

そして、拙速な利上げは、回復しかけた日本経済の腰を折りかねないため、「追加のデータを見極めたい」という慎重な姿勢を強調しました。

熱心に「慎重」姿勢をアピール

これは何を意味するのでしょうか。

一言で言えば、

インフレリスクの抑制 よりも

利上げによる景気下振れリスクの回避
を優先した、ということです。

確かに、利上げは企業の設備投資や個人消費にブレーキをかける可能性があります。景気回復の芽を摘んでしまうことを恐れる気持ちは理解できます。

しかし、その「配慮」の裏で、今まさに巨大なリスクが日本経済に襲いかかっていることを忘れてはいけません。

今後も「円安」は続く

「円安」と聞くと、多くの人がドル円の動きを見て判断しようとします。

しかし、今の円安は全く様相が異なります。

円は、スイスフランに対して史上最安値を更新し、ユーロに対しても最安値が目前に迫っています。
それだけでなく、英ポンド、ブラジルレアル、メキシコペソなど、ドル以外のほぼ全ての通貨に対して下落が止まらない「全面安」の状況です。

なぜこんなことが起きるのでしょうか。

それは日本の実質金利が「とてつもなく低い」状態にあるからです。

実質金利とは、表面金利から物価上昇率(インフレ率)を差し引いた金利のことです。インフレの影響を考慮に入れることで、お金の実質的な価値や資金の本当の負担を把握するのに役立ちます。

実質金利がプラスであればお金の価値が実質的に増え、マイナスであればお金の価値が目減りすることを意味します。

政策金利で見た日本の実質金利は、現在-2.2%と、世界でも突出して低い状況です。日銀が利上げを見送ったことで、日本の実質金利は低いままです。これでは、円が安くなるのも当然です。

しかし、日銀や植田総裁は「円安の悪影響は限定的」との見通しを崩していません。

輸入インフレ=「富の移転装置」

そして、ここからが本題です。

円安が止まらないことで、輸入インフレも続くことになります。ここで注意すべきは、輸入インフレがは、単なる「モノの値段が上がる」現象ではないということです。

輸入インフレは、私たちの富が、外国、企業、そして政府へと、静かに、そして自動的に移転させられる「装置」として機能しているのです。

考えてみましょう。

海外から輸入される原油や食料品の価格が上がれば、私たちはその分、多くのお金を支払わなければなりません。そのお金は、輸入元である海外の産油国や食料生産国に流出します。

輸入コストの上昇分を価格に転嫁できる一部の大企業は、過去最高の利益を更新しています。一方で、私たちの賃金は物価上昇に追いつかず、実質賃金はマイナスが続いています。これは、私たちの購買力が、企業の利益へと吸い上げられていることに他なりません。

さらに、物価が上がれば消費税収も自然と増えます。また(物価ほどではありませんが)賃金も上がっているので所得税も増えています。政府はインフレによって、知らぬ間に私たちからより多くの税金を集めています。

当然ですが、日銀はこうした状況を理解しています。

日銀は日本全体の景気を守るという「大義名分」のもと、円安とそれに伴うインフレを事実上容認しているのです。

厳しい言い方をすると、日銀は、私たち国民一人ひとりの富が、目に見えない形で犠牲にされることを選択した、とも言えます。

私たちが選ぶべき道

植田総裁は、利上げを見送ることで、短期的な景気後退を回避することを選びました。しかしその代償として、円安による輸入インフレが私たちの富を静かに奪い続けるリスクを(少なくとも当面の間は)受け入れたことになります。

これは、どちらが良い・悪いという単純な話ではありません。政策決定とは、常に何かのトレードオフを伴うものです。

しかし、その決定によって、誰かが得をし、誰かが損をしているという現実を、私たちは直視しなければなりません。

今の局面では、資産の多くを「日本円」で保有している人々が、最も不利な立場に置かれています。政府や日銀は、私たちの資産を守ってくれません。

この「静かなる富の収奪」から身を守るためには、私たち自身が金融リテラシーを高め、円安・インフレ時代に適した資産防衛の手段を講じていくしかありません。

この厳しい現実を、あなたはどう受け止めますか?


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

私のnoteでは、今後も、こうした経済の大きな潮流を読み解き、皆さんと共に未来を考えるヒントを提供していきたいと思います。

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また次のコラムでお会いしましょう。

村田雅志(むらた・まさし)


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