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比べるなら、他人じゃなくて「過去の自分」

こんにちは。ピアノ講師・メンタルコーチの One Heart です。


今日は、わたしの体験から何度も感じた
「他人と比べること」について書いてみたいと思います。


人の投稿を見て、急に焦ったことありませんか?
何か悪いことが起きたわけじゃないのに、胸がそわそわして、今いる場所が急に小さく見える。


「すごいな」「いいな」と思った直後に、なぜか自分の足元だけが暗くなる。
そんなふうに、比較ってだいたい静かに始まります。


SNSを開いた瞬間。
同業の人の活躍を見たとき。
あるいは、友人の近況を聞いたとき。


たった数分前まで普通の気分だったのに、気づけば頭の中で勝手に“採点”が始まっている。
「わたしは遅れてる?」
「このままで大丈夫?」
そんな問いが、いつのまにか湧いてくるんです。


ここでひとつだけ、はっきり言っておきたいのは、
比べてしまうこと自体が悪いわけじゃないということ。


人は、周りを見て自分の位置を確かめる生き物です。
だから「比べてしまうわたし」を責めるところから始めなくていい。
ただ、ちょっとだけ“比べ方”を見直してみたいんです。


✧✧✧


他人と比べると、心が削られていく理由

他人と自分を比べると、なぜこんなに疲れるんでしょうか?


それは、比べているようで、実は比べられていないから。
スタート地点も違うし、環境も違う。
得意なことも、得てきた経験も違う。
なのに、見えているのは「結果」や「ハイライト」だけだったりします。


たとえば、誰かの“軽やかに見える成功”の裏側に、どれだけの試行錯誤があったのか。


その人がどんな生活リズムで、どんな支えがあって、どんな苦手を抱えているのか。
そこは見えないまま、目に入った部分だけで比べてしまう。


しかも他人比較は、気づくと「改善」ではなく「自己否定」になりやすいんです。
「もっと頑張らなきゃ」ならまだしも、
「わたしには無理かも」「才能がないのかも」と、存在そのものに判定が向いてしまうことがあるからです。


ここで起きているのは、能力の差というより、
自分の心が“安心できる場所”を探しているという現象なのかもしれません。


焦りや不安が出るのは、真面目に生きている証拠でもあります。
でも、その真面目さが自分を削る方向に働くとしたら・・・ちょっともったいないですよね。


そしてこれは、メンタルの話だけじゃなく、わたし自身が長くいた“ピアノの世界”でも同じでした。


比較の世界で、わたしが自分を保つために決めていたこと

学生の頃、音大に入りたくて、毎日がピアノ漬けでした。
この世界は、比べられることが当たり前です。


できてる人・できてない人、というラベルが、わりと簡単に貼られてしまう。
あれは、かなり消耗するんです。


もちろん、比較されることで伸ばしてもらった面もあります。
「悔しい」が火になって、指が動く日もあったり。
涙しながら練習したり・・・。
そこは感謝しています。


でも、その火が強すぎると、燃え尽きる人も出てしまう。
音大を卒業しても、別の世界へ進む人が多いのは、たぶんそのせいもあると思っています。


だからわたしは、比較の中で自分を保つために、この価値観だけは手放さないようにしていました。


他人の尺度と、自分の尺度は違う。

これはいまでも変わっていません


しかも、スタート地点も違います。
音高(高校の音楽科)出身で、早い段階から専門の環境にいた子は、やっぱりそれだけ経験値がある。


一方で、一般の高校から来て、限られた条件の中で積み上げてきた人もいる。
どちらが上という話じゃなくて、背景が違うのに同じ土俵で比べられるのが、この世界のしんどさでもあり、難しさでもあるんです。


体格も、手の大きさも、骨格も違う。
それでも同じ曲で比べられるのだから、採点する側も大変です。


技術だけじゃなく、“光るもの”や個性、そして採点者の好みも正直ある。
運やタイミングもある。
だから順位や成績は、握りしめるものじゃなくて、「参考情報」として置いておく。
そうしないと、この世界はきついんです。


この経験があるからこそ、思うんです。
比較そのものが問題じゃない。
比較が「自分の価値の判定」になってしまうことが、しんどさの正体なんだな、と。


だからこそ、比べること自体をやめようとしなくていい。
ただ、比べる相手を変えるだけで、心の消耗はぐっと減るんです。


✧✧✧


「比べるのをやめる」じゃなくて「比べる相手を変える」

だからこそ、提案したいのはこれです。


比べるのをやめよう、としなくていい。
その代わり、“比べる相手を変える”


他人ではなく、比べるなら「過去の自分」。


同じ“比較”でも、過去の自分が相手だと、心の動きがまるで変わります。
それは、スタート地点も背景も、ちゃんと分かっている相手だから。


過去の自分と比べると、
「できていない」だけじゃなくて、
「できるようになった」も、ちゃんと見えるようになります。


そして何より、過去の自分は、あなたを傷つけるために存在していません。
過去の自分は、今のあなたが立っている場所の“土台”です。


比べるなら、他人じゃなくて「過去の自分」。


それは、同じ比較でも、健やかに自分を育てる比較です。


✧˙⁎⋆比較がしんどいとき、わたしたちは「数字」みたいな分かりやすいものさしに縛られがち。
“過去の自分”に戻すヒントを、こちらにまとめました。


✧✧✧


体験談。5年前のわたし → いまのわたし

わたし自身も、この数年はずっと“揺れ”の中にいました。(感情ジェットコースター状態🎢)


ここ5年ほど、働き方に疑問を持つようになって。
長く続けた音楽教室を退職して、移住して、自分に合った働き方を探していく。


言葉にするとシンプルですが、実際はそんなにきれいな一本道じゃありませんでした。
思うようにいかないことがほんと多かったように感じています。



「これでよかったのかな」
「間違ってないかな」
「わたし、ちゃんと進んでる?」
そんな問いが、波みたいに何度もやってくる。


気持ちが揺らぐたびに、他の誰かが眩しく見える日もありました。
心がザワっとして、焦りが出る。
進んでない・・・と思い込んで落ち込んだ日もたくさんあります。


でも今、ふと立ち止まって思うんです。
5年前の自分は、いまのわたしを想像できなかっただろうな、と。


環境も、選び方も、仕事への向き合い方も。
「自分に合う形」を探すことを、こんなに真剣にやっている未来を。
たぶん、5年前のわたしは知らなかった。


だから最近は、ときどき自分にこう言いたくなります。
本当によくここまで来たな。
模索して、揺らいで、それでもやめなかった。
それだけで、十分に前に進んでいる。


この感覚って、他人と比べていたら、たぶん見えなかったと思います。


✧✧✧


今日からできる「過去の自分」比較のやり方

ここからは、読んで終わりじゃなくて、今日ちょっとだけ試せる形で。


比べるなら他人じゃなくて「過去の自分」。
でも、どう比べたらいいの?と思った方へ、軽いワークを置いておきますね。(わたしも定期的にやっています)


時間は3分くらいでできますので。
答えを探しにいかなくて大丈夫。
問いを頭に置いておくだけで、脳が勝手に答えを探してくれるから。


小さなワーク:過去の自分に会いにいく

1つだけ選んで書いてみてください。

  • 1年前の自分が、今のあなたを見たら何て言いそうですか?

  • 5年前の自分が「それ、羨ましい」と思う“いまの要素”は何ですか?

  • 最近できるようになったことを、3つだけあげるとしたら?(小さくてOK)


コツは、「できていないこと探し」に戻らないこと。
できるようになったことは、派手じゃなくていいんです。


たとえば・・・
「嫌なものを嫌だと言えるようになった」
「体調を優先して予定を調整できた」
「無理して笑わなくなった」など、
外側のできごとでなくても、“内側の変化”も、立派な前進です。


過去の自分と比べると、比較はあなたを傷つけるものではなく、
あなたを整える道具になります。


✧✧✧


さいごに。比較は敵じゃない。向ける先を戻せばいい

他人と比べてしまう日があっても、大丈夫です。
人間なので、比べてしまうんです。たぶん、これからも。


でも気づいたら、向ける先をそっと戻せばいい。
他人ではなく「過去の自分」に。


いまのあなたは、過去のあなたが積み上げてきた結果です。
揺れた日も、止まった日も、遠回りした日も含めて全部ひっくるめて。


だから今日、ほんの少しだけでも。
過去の自分に目を向けて、言ってあげてください。


「よくやってるよ」って。


合わせて読みたい

✧˙⁎⋆人と比べてざわつく気持ちに、まずはやさしく寄り添いたい方へ。
「ご自愛=自分に戻る」という視点で書いた記事です。


✧˙⁎⋆ほかにも「心を整える小さな視点」をまとめた地図はこちら


✧˙⁎⋆ご紹介いただきました

VOLLIA by Editor のえみりさんの記事で、今回のnoteを取り上げていただきました。ありがとうございます。
“自己理解”の視点でまとめられていて、とても読みやすい記事です。




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