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「私の心には、ずっとフランスが流れている」──50代でよみがえる“感性の記憶”と、自然体のエレガンス


あなたの「夢中」は、今も生きていますか?

あなたには、好きなものに夢中になった青春時代の思い出はありますか?

振り返ってみると、人生のどこかで一度強く惹かれた「好き」という気持ちが、今の暮らしの奥深くに息づいていることがあります。

私の場合、それは学生時代に出会った「ベルサイユのばら」でした。世界史の授業でフランス革命の話を聞くたびに胸が高鳴ったのを、今でも鮮明に覚えています。20代になると憧れの地パリへ。

90年代ボディコン女性が大勢いる東京で
媚びを売らない少数派の渋谷系女子ミレーヌ


時に思い出すのが、故スティーブ・ジョブズ氏がスタンフォード大学で語った「点と点(Connecting the Dots)」のスピーチです。

「今はわからなくても、あとで振り返れば、すべての点が線につながる。」

人生を歩いていると、そんなふうに感じる瞬間があります。

あの頃の「フランスに夢中になった日々」が、50代になった今の私にも確かにつながっている。
そんな気づきが、私の軸を少しずつ太くしてくれたのかもしれません。

現代に生きる私たちは、本当に恵まれていると思います。
場所を選ばず、インターネットさえつながっていれば、心を揺さぶるような名スピーチや貴重な知恵に触れることができる。
書店に足を運ばなくても、世界中の素晴らしい言葉が、手元のスマートフォン一つで届く時代です。

そんな環境にいることに、改めて深く感謝したくなります。

このnoteを開いてくださったあなたへ——


人生の節目で何度も私を支えてくれた、故スティーブ・ジョブズ氏のあの有名なスピーチ。心に響く言葉の数々を、日本語訳付きでじっくり味わっていただける動画リンクを、ここにそっと添えておきます。


🪶点と点が繋がる振り返り
私は20代から50代への歩みが今の私の軸になっています。
貴方の軸は何ですか?

しかし、私のフランスへの想いは、ただの観光や歴史好きだけではありません。

1990年代に恋人との婚約を解消した私は、Parisにアパルトマンを借りて3週間の一人旅で傷心を癒やし、帰国後は仕事を終えてから日仏学院に通い、週末は大学の公開講座で元東大名誉教授の故福井先生のフランス語授業を受講してフランス語漬けで没頭。

通勤時間は常にカセットテープでラジオフランス語を視聴。30年くらい前のインターネットがダイヤル回線だった時代に、今は無きYahooチャットサービスを利用してYahoo franceに自分のチャットルームを立ち上げ、1000本ノックのようにフランス語でチャットコミュニケーションを続けた。

趣味では、シャンソンを聴き、フランス映画を視聴し、フランス人作家の本を乱読し、フランスのファッションを身に着け、ELLEとVOGUEを購読し、Parisに住む社会人女性と文通を続け、フランスの料理を食べ歩き、映画祭事務局ボランティアをした。

フランス革命記念日には、フランス大使館のパーティーでシャンパンを飲み、パーティーでパスティスを飲んでサルサを踊り、フランス人の銀行家と恋に落ち、外資系フランス企業で就職して正社員として働いた経験もあります。

そんなリアルなフランス体験を経たミレーヌの50代からの暮らしを綴ったエッセイによるnoteです。

作家アレクサンドル・デュマ・ペールの描く
三銃士の舞台パレロワイヤル


学生時代から始まったフランスへの憧れ


「ベルサイユのばら」の世界に引き込まれた学生時代。フランス革命の激動の歴史は、私の心に深い影響を与えました。革命の血みどろのドラマを知るたび、自由と平等への強い願いに胸が震えたものです。

50代になっても、セーブル磁器の展覧会に足を運ぶほど、フランス文化への愛は変わりません。

50代はセーブル磁器の展覧会に足を運ぶわくわく感を職場の50代にも情報共有すると、その方も足を運ばれ、互いに感じた事を共有しあえた幸福時間

20代で辿った革命の史跡たち


20代になると、ついにパリの地を踏みました。ギロチン台のあったコンコルド広場やバスティーユ広場、ロベスピエールが投獄されたコンシェルジュリー、ベルサイユ宮殿、王妃マリーアントワネットが眠るサンドニ教会。革命の史跡を歩きながら、その時代の人々の想いを感じていました。

ルーブル周辺では、カトリックとプロテスタントの衝突、サンバルテルミの大虐殺の痕跡や市庁舎に埋め込まれた弾丸跡も目にし、歴史の厚みを肌で感じました。その10年後に私はドイツとチェコでルターの宗教改革につながる爪痕を感じてきました。

映画「王妃マルゴ」で生々しく体感できます。

イザベルアジャーニの美しい作品

日仏学院とフランス語学習の挫折と再会


夢中で通った日仏学院。映画祭のボランティアでアーティストと踊った夜、ファッションショーで高田賢三さんに会ったことも。友人の友人フランス人銀行家との恋も経験しました。


数年前に東京で開催された故高田賢三さんの
展覧会に彼と足を運び、
お部屋に飾る賢三さんらしい花柄のポスターを
手に入れました。


けれど、語学の壁は厚く、母語すら定まらない自分にはフランス語の習得が思うように進まず、3年で挫折。フランス人との恋も私からお別れをしました。語学学習の教材も、サイン付きの手のひらサイズの革の仏和辞書も電子辞書もラルース仏仏辞書も故福井 芳男先生監修の書籍も50代の断捨離ですべて手放しました。

そうなると私が銀行家と恋に落ちたのもフランス企業に採用されたのも自分の妄想?「自分は本当にフランス語を学んでいたのだろうか…」とさえ思うようになりましたが、ある日、彼と一緒にトーキングヘッズのライブ映画を観に行ったとき、彼の好きなMIKAの曲を聴いたときにもフランス語の歌詞を聞き取りました。

「Psycho killer, qu'est-ce que c'est? サイコキラ?それってなんなの?」


彼は笑いながら「またフランス語、勉強してみたら?」と言ってくれます。そんな彼のおかげで、私は嘘つきには見えないようです。

今は更年期障害の影響で本を開いても活字がすすみませんが、老後の楽しみにしてみようと思います。

クラスメイトとよく食べ歩いたフレンチのお店は20代の頃だから30年も昔


フランス企業でのグローバルな仕事経験

20年近く前、私はフランスに本社を置く企業に再就職をして、当時の支社長は私と同年代。家族ぐるみでつながるので、私が5年以上交際するのに結婚の話も出てこないという現実に「男を見る目がない」と危惧して、職にあぶれないよう本社採用の労働契約」に切り替えてもくれました。

プロジェクトマネージャーからの依頼で、競合他社の製品スペック調査を担当。フランス語の資料を英語と織り交ぜながら報告書を作成する日々は、あの頃の日仏学院での努力が少しずつ花開いた瞬間でした。

この経験は、現在の大企業での再就職にもきっと役立っているのだと思います。

ルドゥーテの展覧会にも足を運びます

フランス人の恋人と過ごした日々


友人のホームパーティーで紹介されたフランス人銀行家からの熱烈なアプローチにまけて、恋に落ちた映画のような時間は、私にとって特別な1ページです。

友人たち公認のアットホームな関係。喧嘩なんてしたこともないし、どちらが嫌いになって別れたわけではなく、私の言語の壁に私が疲れたのがお別れの理由。もう会うこともなかったのに、彼が日本を離れる時に留守番電話にメッセージを残してくれていて、仕事で遅い帰宅をした私がタクシーを飛ばして青山へ走った情熱。若かったなぁ~と振り返る。

貴方にも、心に深く刻まれた、胸を焦がすようなあの恋がありますか?

私が生きいる間に最初で最後の大企業のエグゼクティブクラスの紳士との恋愛。今でもこの経験が何に繋がるのか、点から線につながりません。

その後、職場の人の紹介で知り合った日本人の恋人の駐在でヨーロッパに住んだこともあり、そこからフランスに旅行へ出た時に生涯の友人にも出会いました。

ジャン=ポール・ベルモンドに似たその友人は、大使館勤務の才女をフィアンセを紹介してくれて、彼女との交流も私の世界を広げてくれました。


50代で観た映画『レ・ミゼラブル』とよみがえる記憶


50代で観た映画「レ・ミゼラブル」。あの時歩いたパリの街並みや革命の記憶が蘇り、感動が深まりました。特に「民衆の歌」は大好きで、よくアレクサにリクエストして聴いています。
この映画作品に出ているエディ・レッドメインを前に見たのは映画「博士と彼女のセオリ」以来なので、彼が非常に格好よくなっていて魅了されました。

私がこの作品を観た日の夜ご飯を作りながら「フレンチレボリューション!」と叫びながら音楽をかけていると、背後から彼が笑いながら小さなキッチンにやってきた夜も愉しくて思い出に残っている。



シャンソンとフレンチポップスの魅力


レオフェレ、ジョルジュ・ブラッサンス、クレモンティーヌ、ジャン・モロー、セリーヌ・ディオン、セルジュ・ゲンズブール…彼らの歌声に励まされ、癒される日々。

DVDを持っている映画「DIVA」この映画との出会いが私をオペラファンにした。10代の出会いが、30代で当時の彼とプラハ劇場の観劇、50代では今の彼とフィガロの結婚を聴きに・・・ずっと繋がっている。

映画に主演しているリシャールボーランジェと踊った事もあるのだから、思い出ボックスの蓋をあけると、いろんな思い出がよみがえる面白い50代

映画「DIVA」のリシャールボーランジェのバゲットサンドを作る彼の哲学に魅了された


パトリス・ルコント監督の映画『髪結いの亭主』もお気に入りです。

パトリスルコント監督が来日したときにボランティアをしていた幸運もよい思い出


ミレーヌとして50代を自然体で生きる


振り返ると情熱的に学び、遊び、懸命に働き、
出会い、別れの繰り返し・・・

もう若さがなければ決してできないけれど
若さを取り戻そうとは思わない。
その代わりに私は、“自然体の美しさ”を選びました。

肌に増えてきたシミも、張りの失われたフェイスラインも、
無理に消そうとはしません。
今ある自分の姿を、そのまま受け入れて暮らしています。
体力もめっきり減ったけれど一生歩き続けられる自分を目指しています。

とはいえ、何もしないわけではなくて。
清潔感は、私にとって美しさのベースです。

毎晩、パートナーと一緒に湯船に浸かり、その日の疲れをゆっくり癒す時間。
加齢臭対策のスプレーを使い、服や靴のお手入れを怠らないこと。
丁寧な言葉遣いや所作を心がけること。

——そんな小さな積み重ねが、今の私の「女性らしさ」を支えてくれています。

50代になって気づいたのは、外見の美しさとは、やがて誰もが卒業していくものだということ。

どれだけスキンケアに励んでも、重ねた年齢は正直です。
「鏡の中の自分」と「他人の目に映る自分」に、
ほんの少しの誤差が生まれるのも、仕方のないことかもしれません。

でもだからこそ——
私は今、「内面の美しさ」を探してみたいと思うようになりました。

華やかな成功をおさめた人生ではないかもしれません。
私は不器用で、大きな成果よりも、自分の「好き」を大切に生きてきました。
そもそも私は、大人の発達障害という特性を抱えて生きています。
だから、きっと遠回りばかりしてきた。努力を重ねても、「継続が難しい」という私自身の課題に阻まれ、目立った成功を手にすることはありませんでした。

けれど、だからこそ見えてきたものもあります。
それが、ミレーヌとしての今の生き方につながっています。

私は元々、「セレブ」「タワマン」「エルメス」といったキラキラした流行に惹かれるタイプではありませんでした。お金持ちになることを人生の目標にしたこともありません。

競争も苦手です。誰かがライバル心を燃やしてきたときには、静かにその場を譲って、そっと立ち去るような生き方を選んできました。

私は、誰かを押しのけてまで勝ち取る人生には興味がないのです。拝金主義にも染まらず、ハイエナのようにもなれない。それでも今、自然体で心地よく暮らせているのは、内面を大切にしてきたからかもしれません。

偶然にも、今そばにいてくれるパートナーも私と同じ価値観を持ち合わせている草食系。とても内面の素敵な人で、たまたまエリートという肩書きがあるだけのことです。

こうして自分の歩んできた時間を、ゆっくり棚卸してみると——
忘れていた自分の一面に、ふと再会できる
ことがあります。

自分が忘れていた自分を思い出すきっかけになり、この先の20年にそっと寄り添ってくれるでしょう。 

近いうちにおとずれる晩年は思い出こそが輝く財産になると思います。

一人お散歩時のIPODにはフレンチポップスも加えて約900曲

おわりに — フランス愛とこれからの私

フランスへの愛は私の人生の彩りであり、50代の今も変わらぬ情熱です。これからもゆるやかに、自分らしく歳を重ねていきたい。

このnoteを読んでくださったあなたも、日々の暮らしの中で小さな美しさや喜びを見つけられますように。


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