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今日のジャズ: 3月6日、1968年@ニュージャージーRVG

Mar. 6, 1968 “Speak Like A Child”
By Herbie Hancock, Thad Jones, Jerry Dodgion, Peter Philipps, Ron Carter & Mickey Roker at Van Gelder Studio, Englewood, NJ for Blue Note (Speak Like A Child)

ハービーハンコックによる自作自演で、ジャズを土台としたハーモニー重視の気品に満ちたイージーリスニング的な楽曲です。

ハンコックは、カメレオンという曲を作曲していますが、まさにその名の通り、如何様にもスタイルを変化出来るのが特徴で、純ジャズから本曲のようなハイブリッド、80年代には誰しもが耳にしたことのあるDJ によるスクラッチ等を交えたシンセサイザーを駆使した新ジャンルを確立してヒットチャートを賑わせていきます(以下リンクあり)。

当時のリズムセクションの相棒、ベースのロンカーターを起用しながら、ドラムは端正な大人のスタイルで繊細なミッキーローカーを起用したのが、ハンコックの音楽家としてのセンスかと思います。微妙なブレのあるピッチのカーターに対して、端正なローカーは音のダイナミズムを極力抑えて存在感を示しつつも、この曲で唯一のソロを取るハンコックを引き立てる名脇役を演じています。

ハンコックによると、本作はシンプルで歌うことの出来るメロディーという意味では、約三年前に収録された「処女航海」の延長線にあるとの由です。

以下、ローカーと同世代ピアニストのマッコイタイナーによるトリオの組み合わせ🎶と比較すると、ハンコックが単なる一演奏家だけでは無くて、フリューゲルホルンやフルートを交えた三管アンサンブルの起用で音楽の全体的なコンセプトに神経を使っていることが分かります。

トータルコーディネーターのハンコックの意図でアドリブが一切許されない伴奏者の心情はどのようなものだったのでしょうか。その制約の中でも音の強弱や揺らぎで、僅かではありますが、味付けを施した仕事をしているように思います。

⻩昏の空を背景にキスをするカップルというアルバムジャケットも秀逸で、部屋に飾るとお洒落を演出してくれます。そのカップルはハンコックと、のちに結ばれたパートナーだそうです。

ハンコックによるフュージョン楽曲のカメレオンはこちらです。変幻自在で器用なハンコックは、どんなジャンルの音楽も自在にこなします。

ハンコックによるレコードのスクラッチを交えた電化音楽の代表曲がこの”Rockit”です。テレビ等でよく採用されているので何処かで耳にした事があるかもしれません。同曲は最優秀R&Bインストゥルメンタル・パフォーマンス賞としてハンコック初のグラミー受賞となりました。前衛的で本紹介曲とは真逆の方向性ですが、ハンコックにとってはどちらも計算して生み出されたものなのだと思います。

最後に、印象的なハンコック楽曲のカバー作品については、以下でも取り上げていますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。

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