#2|結婚という前提の中に、私はいなかった
日本を飛び出して行った20年後、海を越えた遠距離介護が始まりました。
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フランスからの遠距離介護
25歳を過ぎたあたりから、
まわりの空気が、少しずつ変わっていった。
それまで別れようか悩んでいた友人も、
一人、また一人と結婚していった。
年相応。
適齢期。
そんな言葉を、よく聞くようになった。
結婚という出来事が、
人生よりも先に置かれているように見えた。
その流れを、周囲は躊躇なく受け入れていった。
私は、その中にいなかった。
その空気に、どうしても馴染めなかった。
日本を出る二年前、
遠距離で付き合っている人がいた。
結婚した方が楽だよね、
という軽い話から、
結婚を前提に付き合っていると、
親に紹介された。
初対面だった。
ここは広いし、家賃もかからない。
孫の世話もできる。
そんな話が続いた。
結婚や子どもを持つことが、
人生の前提だった。
まだ何も始まっていないのに、
もう形だけが決められている。
隠しきれない、
居心地の悪さだけが残った。
今しかできない。
海外を放浪したい。
帰ってきて、まだ一緒にいたかったら、
結婚すればよくない?
そう伝えると、
なおはもう27だよ。
別れたら、もうお見合いの話も来ないよ。
そう言われた。
お見合い?
考えたこともなかった。
周囲も、
このタイミングで?
本気で言ってんの?
と言った。
いつもズレてるね。
そんな空気だった。
やっぱり、私は、
その空気の中にはいなかった。
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