【成瀬 日本語・英語・翻訳講座】言語・認識編(14)言語と論理
(↑のつづき)
論理とは「言葉を適切につなげる」こと
「論理」(Logic)ときくと、思わず顔をしかめる人もいるかもしれない。
それほどまで論理は無味乾燥でわかりにくく、つまらないものと思われている。
しかし現実はそうではない。
そうした人々が頭に思い浮かべているのは「形式論理学」であり「論理」そのものではない。
本当の論理とは「言葉を適切につなげる」ことである。
そして
それぞれの言語のテキストには、それぞれの論理構造、つまり適切な文のつながり方がある。
その論理の構造を的確に理解することができなければ、表面上の言語表現を理解できていても、テキストを理解できているとはいえない。

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「論理的思考」とは何か
英語は論理的であり、日本語は論理的ではない、と考えている方もいるかもしれない。
その考えは、間違いである。
まず理解しなければならないのは、
「論理」には2つの種類がある
ということである。
ひとつは
学問としての形式論理学をベースとする「形式論理」
である。
そしてもうひとつが、
それぞれの言語と文化をベースとし、それぞれの価値観に紐づいた思考の型としての「実質論理」(本質論理)
である。
「形式論理」は世界共通と考えてよいが、ここで考察している「言葉を適切につなげる」という観点からみると、それは重要な「論理」ではない。
「言葉を適切につなげる」すなわち「論理的思考」という観点からみて重要なのは「実質論理」(本質論理)である。
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そして、「実質論理」は、言語と文化をベースとしてそれぞれの言語と文化の価値観に紐づいた思考の型であることから、
ネイティブ英語には英米ネイティブ文化をベースにしてその価値観に紐づいた「論理」があり、日本語には日本文化をベースにしてその価値観に紐づいた「論理」がある。
両者は異なる「論理」であり、それぞれの文化的基盤のもとにしてその思考表現スタイルを支えるものである。
ゆえに
英語と日本語のどちらのほうが「論理的」であるか、という設問自体が成り立たない。
すなわち
英語も日本語も、それぞれに「論理的」である。
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このことをもっと詳しく知りたい方は、以下(↓)の渡邊雅子さんの
『「論理的思考」の文化的基盤』(渡邊雅子、岩波書店)
を読まれることをお勧めする。
名著中の名著である。

あるいは、同書の簡略版である、同じく渡辺雅子さんの
『論理的思考とは何か』(渡邊雅子、岩波新書)
を読まれてもよいだろう。

これも入門書として名著中の名著であり、かつベストセラーでもある。
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