日英翻訳1日1題(289)「反省だけなら 猿でもできる」
(↑のつづき)
元ネタは、猿回しが猿に「反省!」というと猿がうなだれて反省する(ような)ポーズをとるというものです。
個人的には、あのようなパフォーマンスを見るのは好きではないので、テレビなどに映るとつい目を背けてしまいます。

☆☆☆
さて、英語です。まずGemini君です。次のように英語にしてきました。
Even a monkey can reflect if it's just about feeling regret.
Even a monkey can do that if it's just reflection.
☆☆☆
これ、だめですよね。
なぜなら、Gemini君はサルが反省ができる(can)と思っているようですが、サルは本当のところは反省なんかしていないし、ただその「ふり」をしているだけです。
そこを外してしまうと、別の意味になってしまいます。
実際、Gemini君の訳だと原文の「反省だけならサルでもできる」の真意、すなわち「反省をするだけでなく、よりよいことを実行しなさい!」が伝わっておらず、いらぬ誤解を生みます。
こうした誤解の発声が、たんに言葉を訳そうとするときに生じる最も大きなマイナス要素です。
英語としては間違っていない点が、さらにやっかいです。
外からは誤解であることが見えませんから、誤解が誤解のままで定着してしまいがちです。

☆☆☆
真意を完全に伝えるには、たくさんの言葉を使って長く表現しなければなりませんが、それを避けて、なんとか原文が伝えたいとする真意に近づけようとするために、私は「ふり」(pretend to)という表現を使ってみました。次の通りです。
Even a monkey can pretend to reflect on its past wrongdoing.
これで、少しは原文が持つ真意に近づいたかと思います。
(つづきは↓)
☆☆☆
☆☆☆
「ことさきく|成瀬由紀雄の日英文章・翻訳教室」では、このほかにも日本と日本人、英語・日本語・翻訳その他に関するコンテンツを数多くアップしてあります。総数は1800本を超えています。
いくつものマガジンを設定していますのでぜひチェックしてみてください。
