【記者会見】暮らしと教育、人権を守り抜く!山添氏会見(2026.5.29)

山添拓議員 記者会見ブリーフィング(2026年5月29日)

本文書は、2026年5月29日に行われた日本共産党・山添拓参議院議員による記者会見の内容をまとめたものである。本会見では、健康保険法改正案の採決結果、補正予算案の審議、教育現場への行政介入、および政治家の倫理と選挙制度に関する多角的な論点が示された。

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1. エグゼクティブ・サマリー

本会見の主要な要点は以下の通りである。

  • 健康保険法改正案への反対と共闘の広がり: 参議院本会議での採決において、共産党に加え立憲民主党や公明党なども反対に回り、反対票が79票に達した。山添氏は、世論の広がりが各党の態度を動かしたと分析している。

  • 実効性を欠く補正予算案への批判: 6月3日から始まる補正予算審議について、政府が具体的な経済対策のフレームを示さず「予備費の積み増し」に終始している現状を批判。物価高騰や「ナフサ・ショック」に苦しむ中小企業や国民への直接支援が欠落していると指摘した。

  • 教育への「不当な支配」に対する懸念: 同志社国際高校の事故に関連し、文部科学省が教育基本法違反との判断を下したことについて、行政による教育内容への過度な介入であり、平和学習への萎縮効果をもたらすと強く警鐘を鳴らした。

  • 政治的公正確保の停滞: 高市早苗氏の秘書によるSNS上の中傷工作疑惑や、日本維新の会・藤田幹事長による記者への「ドクシング(個人情報の晒し)」問題を取り上げ、政権与党および野党幹部の説明責任と倫理観の欠如を批判した。

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2. 主要テーマの詳細分析

2.1 健康保険法改正案:反対派の拡大と論点

山添氏は、同日行われた参議院本会議での採決結果について、当初の予想を超える反対票が集まったことに言及した。

  • 主な反対理由:

    • 市販類似薬の追加負担増。

    • 保険適用外となる対象が、政府提示の7万7100品目を超えて拡大する懸念。

    • 薬だけでなく、診察、手術など保険外診療分野が際限なく広がるリスク。

  • 野党共闘の変化: 衆議院段階では共産党のみが反対していたが、参議院では立憲民主党、公明党、令新、社民などが反対に転じた。山添氏はこれを「実態を伝える中での論戦」と「世論の高まり」による成果であると位置づけた。

2.2 補正予算案:経済対策の不在

来週から始まる補正予算案の審議に対し、山添氏は内容の希薄さを強調した。

  • 「フレームなき」予算: 財務省は今回の補正を「経済対策の裏付けではない」と説明しており、実質的な中身は予備費の積み増しに過ぎない。

  • 現実との乖離: イラン戦争に伴う「ナフサ・ショック」や物価高、資材不足が国民生活と経営を圧迫しているにもかかわらず、中小企業への新規融資や休業補償、雇用調整助成金の簡素化といった具体的な支援策が検討されていない。

  • 政府の認識: 政府側は「コロナ禍のような休業要請をしていないため、特別な支援は不要」との立場だが、山添氏はこの現状認識を「全く欠いている」と批判した。

2.3 教育基本法違反認定と行政介入の問題

沖縄での事故を端緒とした同志社国際高校への文科省の調査と、教育基本法違反の認定について、憲法および法律の観点から深刻な懸念を表明した。

  • 行政介入の抑制原則: 最高裁判決を引き合いに出し、「教育内容に対する国家的な介入はできるだけ抑制的であるべき」との原則を強調。

  • 不当な支配: 教育基本法16条が禁じる「不当な支配」には行政も含まれる。一部の断片的な情報に基づき、行政の物差しで教育内容の是非を判断することは、同法への違反であると主張した。

  • 平和学習への影響: このような認定が前例となれば、沖縄や広島、長崎への研修旅行を含む平和学習の現場に強い萎縮効果をもたらし、教育の自由を損なう恐れがある。

  • 森友問題との比較: かつての森友学園問題では教育内容への判断を避けた政府が、今回の事案では踏み込んだ判断を下したことの整合性を問うている。

2.4 政治腐敗と選挙制度の矛盾

高市早苗氏を巡る疑惑および選挙制度の抜本的見直しについて議論が交わされた。

  • SNS工作疑惑: 高市氏の秘書が誹謗中傷動画の作成に関与したとされる問題で、山添氏は高市氏の説明が不十分であると指摘。「事務所の詳細な記録を確認すれば判明するはずだ」とし、さらなる調査を求めた。

  • 一票の格差と選挙制度: 国勢調査の結果、最大2.274倍の格差が生じている現状を受け、小選挙区制度の限界を指摘。民意を正確に反映し、合区問題を解消するためには、比例代表を中心とした制度への抜本改革が必要であると述べた。

2.5 報道の自由と個人攻撃(ドクシング問題)

日本維新の会・藤田幹事長が記者の名刺をSNS上に晒した問題について、その危険性を糾弾した。

  • 加害の助長: 藤田氏の投稿に起因する脅迫事件で書類送検者が出ている事実を重く見て、因果関係を否定する藤田氏の態度を「とんでもない」と批判。

  • 民主主義への脅威: 追求する側の個人を晒して攻撃を誘発する手法(ドクシング)は、取材活動や批判を封じ込めるものであり、政権与党側(維新を含む)がこうした感覚を持つことは「恐ろしい」と表現した。

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3. 重要コメント

「教育内容に対する行政の介入は、教育基本法が厳しく退けてきたものである。今回の件は不当な支配であり、介入だと撤回すべき問題だ。」(山添議員:教育現場への介入について)

「物価高騰やナフサ・ショックの影響が1人1人の暮らしにも、営業の分野にも及んでいる。それに対し、特別な融資も補償も考えないというのは、今起こっている事態に対しての認識を全く欠くものだ。」(山添議員:補正予算案について)

「個人の名刺を晒し、それによって生じる波及効果や新たな加害を構わないとする。そんなことが当たり前になったら、まともな批判的取材や報道はできなくなってしまう。」(山添議員:藤田幹事長の事案について)

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資料:参議院本会議採決(健康保険法案)

項目

内容

反対会派

共産、立憲、公明、令新、沖縄の風、社民、無所属など

反対票数

79票

主な懸念点

負担増の品目拡大、保険外診療の拡大リスク

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