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【エッセイ】自作をボイボアニメ化した 『佐竹健のYoutube奮闘記(142)』

 自作をアニメ化した。それを時折ニコニコに投稿している。

 Youtubeには投稿しないのか? と考えた人もいるかもしれないが、してもいい。が、いろいろ面倒なのでしないことにしている。あと、ニコニコ限定の方が、登録している視聴者にとって特別感を感じられていいかなというのもある。

「なぜ自作をアニメもしくは電子紙芝居化できたのか?」

 これについては、canvaといういいツールとVOICEVOXを知ったのが大きい。

 canvaについては、知り合いから教えてもらった。手書き風のフォントや縦書きも出来るし、素材もたくさんあるので、今まで苦労してきたことが、このツールでさらに効率よくできるようになった。フォントの感じが明朝体から手書き風に変わったのは、この辺が大きい。また、動画だけでなくサムネや年賀状なんかのテンプレートもたくさん使えるので、本当に重宝している。

 VOICEVOXについては、canvaを知る延長で知った。いろいろ調べているときに、たまたま知った。このツールを一言で言うと、一度は聴いたことのあるずんだもんとか、春日部つむぎの声が使える。

 canvaとVOICEVOX。この二つについて少し調べていたときに、

「これでもしかしたら、長年考えていた自作を活かすことができるのではないか?」

 と考えるようになった。今までは技術が伴っていなかったので、朗読止まりだった。が、今は違う。canvaで素材面を、VOICEVOXで声の部分を補うことができる。これでもしかしたら、自作の簡易アニメ化が出来るのではないか?

 そう思い、VOICEVOXのアニメことボイボアニメを作ろうと考えた。

 不安もあった。一つは、純文学系であること、もう一つは、原作アリということだ。

 ボイボアニメには、純文学は少ない。大体エンタメ系が多い。特にスケベ関係の。しかも原作なしのものが多い。最初は私も、

「こんなの誰が見るんだ」

 と思ったほどである。が、ものは試しようである。ダメだったらダメでいい。とりあえずやってみることにした。

 何を原作にするかは迷った。企画時にいい感じの短編がいくつかあったので。

 候補に挙がったのは、『ぼくの形、君の形』と当時の最新作である『青々』だった。

『ぼくの形、君の形』は、主人公の恋愛感情の無い男子高校生寄居くんが、2年の時に同じクラスの末広さんに話しかけられて、そこから仲良くなっていく話である。

『青々』は、将来の夢も無く、授業も抜け出して遊びに出ているうえにろくに勉強もしない少年海渡の話。

 どれも個人的にはよくできた短編。が、後者の『青々』はまだ最新作だし、内容も内容だから辞めようとなった(後で投稿したがかなり物議を醸した)。よって、みんなも入りやすく、反発の少ない『ぼくの形、君の形』をボイボアニメ化することになった。

 実際に作ってみた感想としては、

「『アニメ』というより『電子紙芝居』」

 といった感じだろうか。キャラクターがセリフを言うとき、口をパクパクするのに間が無いから、アニメーションより紙芝居というかコマ数の少ないパラパラ漫画みたいだなと。それに加え、心情描写で実写の画像や映像を使っているのが、なおのことそうさせたのかな? とも思った。

 もう一つ感じたことがあるとすれば、

「再構成が難しかった」

 ということだろうか。

 文章と映像では、表現技法が違う。当然文章では省略できるが、映像だと難しい部分もある。反対に、映像では1カットでさらりと流せる部分はあっても、文章のように詳細に描写するのが難しい部分もある。だから、どこを詳細に描き、どこをさらりと流すかには少し苦労した。そのため、ほとんどは原作通りではあるが、恋愛関係について白上虎太郎と春日部つむぎに詰められるところや2年の夏休みの件はアニオリである。末広さんと付き合ってるのか? とか聞かれたみたいな話があったから、それを上手く再現するために、改めてこうして具体的なものにした。

 アニオリの必要性が、少しわかった気がした。漫画(原作)の方では数ページや数コマで終わる描写でも、アニメになると、どのようにしても具体的に描かないとあると分かったから。

 主演はずんだもん、ヒロイン役を冥鳴ひまりにしたのは、この方が何となくイメージ的にはいいかなと思ったから。特に深い意味は無い。

 反応は悪くは無かった。

「実写シーンあるのいいよね」

 といった演出を評価する声から、告白シーンで寄居くんことずんだもんが本当のことを話すシーンでは、

「悲しい」

 というシチュエーションそのものへの反応も来た。

 初めてで、ボイボアニメにしては珍しい純文学で原作もあるものだから、不安もあった。が、意外にも反応が良かった。いや、良過ぎたと言ってもいいかもしれない。一作目にしてはかなり上出来である。

 勢いで二作目『青々』もやってみた。が、こちらは視聴率こそは奮わなかったが、内容が内容なのもあり、物議は醸した。でも、やっぱり、映像版は私にしては上手くできたなとは思う。物議を醸せた辺り、私の伝えたいことが伝わった人がいた気もしたから。

 今や『小さな努力』を含め、三作になった。三作目は原作の描写がアヤフヤで、主人公が女性であることぐらいしか分からぬ代物であった。が、元々頭にあったものを再構成し、

「実は男の娘でした!!」

 という一つの解答例を作り上げることに成功した。これには驚いた人もいた。まあ、原作も「昔は太ってた」とか「整形してる」とか様々な読み方ができる主人公だったから、一つの解答例に「男の娘」という答えがあると、やっぱりびっくりするか。

『小さな努力』ボイボアニメ版終了からだいぶ間が空いたので、そろそろ四作目の制作も考えないといけない。今度は何にしようかな。

(おわり)


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