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「今どきツール」を使いこなせないJTCオジサンたち。なぜ結局「Excelガントチャート」なのか? #PM奮闘記13

はじめに

こんにちは、HASエンジニアです。

皆さんは、仕事のスケジュール管理にどんな手法・ツールを使っていますか?

最近では、アジャイル開発の広がりとともに、カンバンボードバーンダウンチャートといった“今どき”のツールが注目されています。

でも結局うちの職場では皆Excelで作ったガントチャートを使っています。

今回は、代表的なスケジュール管理手法の特徴をおさらいしつつ、
なぜ簡単なツールや自動化された仕組みが増えても、PMたちはExcelガントに回帰していくのか?

その理由を、自分の体験を交えてお話ししてみたいと思います。

今回はPMのみならず、一般のビジネスマンの方々にも共感できる内容になっていると確信しています。


1. スケジュール管理手法

ここでは、代表的なスケジュール管理の方法をざっくりご紹介します。最近はアジャイル系ツールが主流になりつつありますが、いずれの手法にも一長一短があります。

ガントチャート(Gantt Chart)

横棒グラフでタスクの開始日と終了日を可視化する、王道のスケジュール管理表
担当者、タスクの前後関係、進捗がひと目で分かるのが魅力です。

ExcelやGoogleスプレッドシートで作れる手軽さがありつつも、更新の手間やリアルタイム共有の難しさなどの課題もあります。


イナズマ線

ガントチャートに「進捗率」を描くときに使うテクニック。
各タスクの進捗ポイントを結ぶと、まるで雷のようなギザギザ線(=イナズマ)が現れます。
この線のズレを見れば、「どこで遅れが出ているか」が直感的に把握できます。

イナズマ線ガントチャート

EVM(Earned Value Management)

PMBOKにも登場する、超本格派の進捗管理手法。すべての作業をコストに換算し、金銭的な視点でプロジェクトの進捗を把握します。
主に以下の数値を用いて、予定との差異を分析します:

  • PV(計画値)

  • EV(出来高)

  • AC(実コスト)

  • SV/CV/SPI/CPI(差異・効率の各種指標)

精緻な分析ができる反面、「計算が面倒」「定期的にメンテナンスが必要」「チーム全体に理解してもらうのが大変」といった壁もあります。

EVMのチャート

カンバンボード(Kanban Board)

アジャイル開発ではすっかり定番になった、視覚的なタスク管理ツール

タスクを「やるべきこと(ToDo)」「進行中(In Progress)」「完了(Done)」などのカテゴリに分類し、ボード上でカードを動かしながら進捗を見える化します。

WIP(Work In Progress:作業中のタスク数)を制限することで、ムリ・ムダを減らす効果も期待できます。コミュニケーション促進、ボトルネックの可視化にも強いツールです。

カンバンボード

バーンアップチャート(Burn-up Chart)

プロジェクト全体の総作業量と完了した作業量を2本の線で描き、進捗を見える化するグラフ。
完了線が上昇していく様子から、チームの積み上げ成果が一目瞭然。スコープが増減しても対応可能なため、スコープクリープ(追加要求)対策にも有効です。

バーンアップチャート:
縦軸が完了すべきタスク(ストーリーポイント)数、横軸が時間(日数)
追加要求でタスクが増えた時は青点線を修正すればよい

バーンダウンチャート(Burn-down Chart)

残作業量が日々どう減っているかを折れ線で追う、アジャイル開発おなじみのチャート。
理想線(青い点線)と実績線(赤い実線)を比較し、計画との差や問題点を素早く察知できます。

ただし、スコープ変更に弱いという弱点も。スコープが増えると理想線との乖離がわかりにくくなるため、注意が必要です。

バーンダウンチャート:縦軸が残件数、横軸が時間(日数)

2. なぜオジサンPMはExcelガントに戻るのか?

アジャイル開発が広まり、カンバンやバーンダウンチャートといった“今どき”のツールを使う機会も増えてきました。

しかし、現場での試行錯誤の末、結局Excelでガントチャートを作っている自分がいる…そんなPM仲間、いませんか?


① 新しいツール、使いこなせない問題

最初は「Jira」などのスケジュール管理ツールを導入してみたものの──

  • ステータスの定義がチームごとに違って混乱

  • タスク更新のタイミングやルールが曖昧

  • カスタマイズが複雑で、設定に時間を取られる

など、導入直後のハードルが意外と高く、「これなら自分でExcelで作ったほうが早い」と感じる瞬間が多くあります。

特にベテランほど、「手を動かせば完成する」Excelのスピード感が肌に馴染んでいるため、習得コストのかかる新ツールよりガントのほうが効率的と判断しがちです。


② 上位層の理解を得られない問題

最大の壁はここかもしれません。

プロジェクトの進捗を確認したい上層部は、たいていアジャイル未経験。
そして、バリバリのガントチャート派

カンバンやバーンダウンを見せても、「それで何がどれくらい遅れてるの?」「この線は何?」と質問攻めになることが多いです。

しかも、「資料はPDFで出して」と言われてしまえば、カンバンツールのリアルタイム性も無意味です。

結果として、説明の手間が少ない「一目で伝わるガントチャート」が最も効果的という結論に至るのです。


③ 結局、“現場も上層部もわかる”共通言語

ガントチャートの強みは、「古くてもみんなが理解できる」点に尽きます。

  • タスクの並びや期間が一目瞭然

  • 遅延も進捗も、バーの長さで直感的にわかる

  • Excelなら誰でも開けるし、手元で編集もできる

つまり、現場と上層部の“共通言語”として一番機能するのが、Excelガントチャートです。

やはりガントチャートしか勝たん

まとめ:結局、どこに着地する?

「結局、どのツールを使えばいいの?」 そう思われた方もいるかもしれません。

正直なところ、ツールに絶対的な正解はありません。 Excelガントチャートにも、手動更新の面倒さや複雑な依存関係の表現しづらさといったデメリットがあるのは事実です。

でも、ベテランPMたちがExcelガントチャートに回帰する背景には、「長年の慣習」「上層部の理解」「共通言語としての安定性」といった、非常に現実的な理由があります。これは、日本の多くの企業(JTC: Japanese Traditonal Company)が抱える“あるある”ではないでしょうか。

だからこそ、大切なのは、それぞれのツールの特性を理解し、プロジェクトやチームの状況に合わせて柔軟に使い分けること

そして、もし可能であれば、上層部への報告は「伝わりやすいガントチャート」を使いつつ、現場の効率を上げるために「カンバンボードのようなよりモダンなツール」の導入を探っていく

このハイブリッドなアプローチが、今の私たちにできる最適な“落としどころ”なのかもしれません。

皆さんの職場ではいかがでしょうか?是非ご意見を頂ければ幸いです。


ここまでお読みいただき本当にありがとうございました。
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