【第501回】 新機能 Summer '26 ハイライト:Marketing Cloud Engagement
Marketing Cloud Engagement の Summer '26 新機能リリース の情報が公開されましたので、今回はそのハイライトをまとめてみたいと思います。
Journey Builder にいくつかの改修が見られる一方で、Automation Studio や Email Studio には大きなアップデートはなく、コンパクトな印象のリリースとなっています。
その中でも注目したいのが、まずは MCP サーバーが利用できるようになったことであり、これによって、Marketing Cloud Engagement は「AI と直接会話しながら操作する」時代へ入っていく可能性 があります。
特に、これまで Marketing Cloud Engagement に不足していた、
自然言語による操作
SQL の検証や更新
管理作業の自動化
分析の高速化
といった部分を、Claude や Gemini が補完する形になっていくでしょう。
AI が、Marketing Cloud Engagement の管理者・運用者の “隣で一緒に作業する” 時代の始まりとも言えるかもしれません。
また、Marketing Cloud Next との連携に関して言えば、これまで課題となっていた Marketing Cloud Engagement との「同意のマッピング」機能 の追加が入りました。実運用における重要なポイントに踏み込んだアップデートであり、今回の目玉と言えるでしょう。
それでは、さっそく今回の新機能をリリース順に確認していきましょう。
Journey Builder 関連
① キャンバスでの自動推奨機能でパフォーマンスを向上させる
ジャーニービルダーのキャンバス上で、ニーズに最適なツールを直接選択できるマーケターのための「推奨事項」機能 が追加されました。
これらのプロンプトは、マーケターがフロービルダーなどの高度な機能を活用して、メッセージング以外のタスクを実行したり、Marketing Cloud Next のキャンペーンを活用してジャーニーの接続性と優先順位付けを強化したりできるようサポートします。
まだ画面が出ていませんが、具体的な画面が出てくれば、どのような推奨がどこに表示されるかを掴めてくると思います。
② ジャーニーをより効率的に絞り込んで整理
ジャーニーダッシュボード上で、複数のジャーニーを選択し、それらを同時にフォルダまたはサブフォルダに移動 できるようになりました。
また、キャンペーンフィルターが追加されたことで、ユーザーはキャンペーンに関連付けられたジャーニーをすばやく見つけることができます。
Contact Builder 関連
① Contact Builder のインポートサイズが 6 MB に制限
パフォーマンス向上のため、ブラウザ経由でアップロードする際の最大ファイルサイズを 6 MBまでに制限してサポート するように、コンタクトビルダーのファイルインポートウィザードを更新されます。
Einstein 関連
① 一部地域の Hyperforce 環境で Einstein が廃止
オーストラリア、日本、カナダの Hyperforce リージョンでは、2026 年 3 月 16 日に Einstein の機能が廃止となりました。継続性を維持するには、米国または欧州連合でデータを処理するか、Marketing Cloud Next に移行してリージョン内にデータを保持することができます。
WhatsApp 関連
① 「Click-to-WhatsApp」広告のコンバージョンを追跡
Meta 広告の「Click-to-WhatsApp」機能を活用することで、ユーザーが開始した WhatsApp 上の会話を自動的にトラッキングし、広告と紐付けることができます。
取得したリファラルデータを Data 360 に取り込むことで、マーケターは広告投資の効果をより正確に可視化し、データに基づいたマーケティング戦略の最適化が可能になります。
② インド向け:WhatsApp で支払いオプションを送信
WhatsApp チャット内で直接支払いオプションを送信することで、購入プロセスをシームレスにし、迅速な意思決定とコンバージョン率の向上を実現できます。
支払い方法としては、UPI インテントまたは支払いリンクのいずれかを設定可能です。
なお、本メッセージテンプレートは現在、インド宛てのメッセージに限定して利用できます。
Marketing Cloud Engagement+ 関連
① エンゲージメント側の SMS コードを Next で利用可能に
Marketing Cloud Engagement の米国およびカナダの SMS ショートコードとロングコードが Marketing Cloud Next で使用できるようになりました。
コードを再取得する必要がなくなったため、メッセージング戦略を統合し、Journey Builder と Flow Builder の両方の発信トラフィックと受信トラフィックを単一のコードから管理できます。
設定方法:Marketing Cloud Next の設定から Marketing Cloud Engagement > Connect Data に移動して、以下の管理画面からコードを共有します。

② MCE と MCN の同意の同期設定が可能に
Marketing Cloud Engagement の購読者リストとパブリケーションリストの同意情報を Marketing Cloud Next の「コミュニケーション購読」にマッピングできるようになりました。リストをマッピングすると、購読者が同意を更新するたびにステータスが自動的に同期されます。
この変更により、どちらのアプリからメッセージを送信する場合でも、コンプライアンスを維持できます。
AI 関連
① MCP サーバーを活用した AI 連携
MCP(Model Context Protocol)とは、Anthropic が提唱した、AI が外部システムを安全に操作するための共通規格 であり、簡単に言えば、AI が「外部ツールを直接操作できるようにする橋渡し」の仕組みとなります。
この新機能により、今後は、Claude や Gemini に直接指示し、そのまま Marketing Cloud Engagement を操作できる時代へ進んでいきます。
例えば、以下のような操作です。
新規のデータエクステンションを作成する
過去 1 週間で最も購読解除率が高かったジャーニーを特定する
ジャーニーやメールアセットを調査する
Marketing Cloud Engagement は、Marketing Cloud Next のように、コアプラットフォームで扱える Agentforce のようなものを持っていませんでした。
しかし、「Claude や Gemini が、Agentforce の代わりを直接担うようになる」と考えると、この新機能のイメージはかなり掴みやすいと思います。
今回は以上です。
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