無色の牢獄|第1話_03|母が初めて私を守った日
父は、毎日暴力を振るう人ではありませんでした。
仕事が忙しく、家に帰ってくるのはいつも遅かったからです。
でも、父にストレスが溜まった時。
機嫌が悪い時。
何か不都合があった時。
その感情の矛先は、いつも私に向いていました。
家族は叩かれても、怒鳴られても、母が私を守ってくれることはありませんでした。
そんな母が、初めて父を止めた日があります。
でも私は、その時、守ってもらえたとは思えませんでした。
むしろ、とても悲しくて、寂しかったのです。
これは、毒親・機能不全家族の中で育った、私自身の実話です。
『無色の牢獄』
第1話_03です。








ここまで読んでいただきありがとうございます。
これは、毒親・機能不全家族の中で育った、私自身の実話です。
当時の私は、母が父を止めてくれた時、嬉しいはずなのに心の奥が苦しくなりました。本当は、もっと前から止めてほしかったからです。
何度も叩かれ、何度も怖い思いをしてきました。
母は、家族はずっと見て見ぬふりをしてきました。
物心ついた時から私の存在は軽んじられており、家族にとって私が理不尽なことを父からされても「異常」なことで無く、「また始まったか?」程度のこと。
いや、そんな感情すら抱かず「当たり前な光景」とすら思っていたのではないかと思います。
しかし、それまで私を助けることが無かった母が
幼稚園の先生からアザについて聞かれた日を境に、父を止めるようになったのです。
幼いながらに、私は気づいていました。
母が守ろうとしたものは、本当に私だったのだろうか、と。
でも、その答えを認めることはできませんでした。
母が大好きだったからです。
本当に、私は母が大好きだったのです。
『無色の牢獄』では、そんな過去と向き合いながら、少しずつ自分の人生を取り戻していくまでを描いていきます。
次回は姉たちとの出来事です。
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この作品を描いている理由や、『無色の牢獄』という世界観についてまとめていますので、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。
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