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創作大賞2025 メディア賞受賞者17名に聞いた、「受賞までの道のり」と「その後の変化」

創作大賞2025には、69,808もの作品が寄せられました。その中から、書籍化、連載化、映像化に向けた話し合いを進める「メディア賞」に選ばれた受賞者のみなさんは今、書籍の刊行に向けた改稿作業、雑誌やWebメディアでの連載、テレビ出演と、それぞれの次のステージに進みはじめています。

彼らはどのように作品をつくり、何を考えて応募をしたのか。そして、受賞後に何が変わったのか。これから挑戦する方に向けてメッセージを寄せてくださった17名の声をご紹介します。


1. 作品づくりで、やって良かった工夫や取り組み

受賞者に共通していたのは、「ただ書く」だけでなく、作品を届けるための戦略を持っていたこと。ここでは、すぐに実践できる具体的な工夫を紹介します(各コメントからの抜粋。全文は記事後半に掲載しています)。

OLのミカ。さん|「約4年間の超節約生活で〝星野リゾート全制覇〟に300万使ったOLの極論。」

2024年に落選したあと、その理由を冷静に分析し、エッセイ部門の募集要項にある各メディアのコメントをすべてノートに書き写しました。そこから「節約」「ライフハック」「暮らし」「日常」という共通項を見つけ、「星野リゾート全制覇」というネタを新しい切り口で書き直しました。タイトルも、かっこよさよりわかりやすさと数字のインパクト、「節約」という言葉を大事にしました。


宮崎直人さん|「人類に文章は早すぎた -文章を読まない人間、読むAI-」

「参加メディアのコメント」をちゃんと読んで、その通りに書くことです。自分が書きたいことをただ書くのではなく、出版社がどんな作品を期待しているのかを把握し、作品の目指すゴールを明確にしました。特に、ダイヤモンド社のコメントにあった「書き手の経験や考え方が色濃く反映されて生まれた作品」と言う部分は、作品を書く上で強く意識して、コメントの通り作品が書けているかどうかを何度もチェックしました。


祇光瞭咲さん|「Memento Furor -聖バシリオ精神病棟慰問日誌-」

自分が書きたい核となるものを曲げる必要はありませんが、それを「届けたい相手に合わせて加工する」努力は必要です。例えば、実際に書店に足を運んでみたり、創作大賞では参加する企業が求める作品像が提示されていますので、それをしっかり読み込んでみたり。わたしが書きたいものをどのように見せれば、相手に届きやすいのか? ぜひ作品が受賞して「商品」になった後の姿を意識して、色々イメージを膨らませてみてください。


タキ アユミさん|「セブンイレブンに憧れた少女がアフリカでデザイナーになる話」

書いた後、寝かせて読み直すことを2週間ほど続けました。一日置き、三日置きと間隔にも変化をつけています。また、スマートフォンとパソコンなど、異なるデバイスで読むのもおすすめです。画面が変わると文章との距離感が変わり、全体構成と細部の両方を見直しやすくなります。音読もぜひ試してみてください。音が詰まるところは、読者も読み詰まる部分だと思います。


ぴらぴたさん|「きょうめちゃん」

楽しい!良い!面白い!って感じながら制作することです。私の場合、そう感じられずに続けていると創作が辛くなってしまいます。


渡邉怜(渡邉有)さん|「終わらない夏の終わり」

具体的には、物語の中盤にあったエピソードをあえてプロローグとして冒頭に配置し直す、表現の洗練などです。また、投稿先に合わせて硬い文体を少し軽めに整えつつ、主人公の心理描写がより鮮明に伝わるよう意識しました。セクションごとの引きや、ストレスなく読み進められるリズムは、読者様の離脱を防ぐためにとても重要だと思うので、それらをじっくりと突き詰める時間を持てて良かったと思っています。



2. 応募前の自分に声をかけるなら

「あのとき知っていたら……」。受賞者たちが振り返って気づいた、意外な盲点やアドバイスを集めました。

しゅうさん|「社内恋愛探偵」

純文学じゃなくてもいいんじゃない?って言いたいですね。公募は全部純文学系だったので、今回それ以外のジャンルで結果が出たので、自分で可能性を狭めなくて良かったなって言ってあげたいです。


朏猫さん|「鬼ノ草紙~鬼に惹かれ人に恋した二人の物語」

「誤字脱字をあと10回見直しなさい!」でしょうか。レーティング変更での改稿時に見直したはずなんですが、まぁ残っています。受賞後に読み直して横転しました……。作品自体はすでに書き終えていたので、応募前の準備はそれほど大変ではなかったです。そう考えると早めに書き終えておくほうが安心かもしれません。


髙津ナジミさん|「毒の声~法中毒学者家達ルイの事件後~」「レンタルマイセルフ」

「毒の声」 改稿作業時に、「事件の起きた年と登場人物の年齢の対応年表」と、「事件が起こった場所の設定一覧表」を作成したらかなり便利だったので、最初からあればよかったかも、と思っています。 が、そういう資料を作ることに固執していたら書き切れなかった気もするので、それは一旦書き上げて突き詰める際に作ってもいいかもしれないです。

「レンタルマイセルフ」 設定が破天荒すぎかも、はたまたエンタメ原作にするには絵面が地味かも…とかは結構杞憂!と伝えたいです。 実際受賞後にメディアの方に、「私の作品は派手なシーンが無いですけど画が持ちますか」と尋ねた際、大丈夫ですよと力強く言っていただきました。


峯鳥子さん|「季節を味わう、夫婦の台所」

「迷っても、とりあえず出してみて」と言いたいです。正直、ドラマチックではない自分の作品が受賞するとは思っていなかったので、応募はやめようと思っていました。そんな中、夫に背中を押され、〆切3時間前にようやく応募を完了しました。自分にとってはなにげない日常を描いた漫画でも、誰かの目には魅力的に映ることがあるのだなと驚いています。


望月さん|「結婚挨拶とエビフライ。」

そんなに特別なことではないと思ってこれまで書き逃していたことの中に、実は原石のような話があるよ、と言いたいです。わたしにも、誰にでも平等にチャンスがある賞だから、自分を信じて今書けるだけのものを書いて出せと言いたいです。


KanaFettさん|「【撮影セット】セリアのドールハウスベースでシルバニア団地を作る【100均】」

とにかく「応募しろ!」です。笑 応募しないと始まりません。「私にはどうせ賞は獲れない」といったように初めから自分の可能性に蓋をしないこと。自分が好きなことを信じて突き進むことが第一歩に繋がると思いました。



3. 受賞後に変わったこと

書籍化に向けた改稿、雑誌連載の開始、新しい出会い。受賞からはじまったリアルな変化を聞きました。

杉本浩一さん|「営業一筋20年の私が考える「エンタープライズセールス」において大切なこと」

受賞後、プレジデントオンラインの連載記事にnoteの内容を掲載していただいたことで、普段は届かない層に読んでもらえる機会が生まれました。また、note・連載記事を見ていただいた方から登壇や顧問の依頼をいただくなど、仕事の広がりも出てきました。ネタが多いことを再発見し、「書く」以外にも自分の発信スタイルが広がったのは、一番大きな変化かもしれません。


YASUさん|「パーティーはいつか終わる」

受賞作品については今年の10月頃の刊行に向けてゴリゴリ執筆中です!逆算すると、創作大賞2026の締切である7月頃まではおそらく死に物狂いで修正作業をしていると思うので、今年エントリーされる皆様方と伴走するつもりでこの3ヶ月間を駆け抜けたいと思います。共にやったりましょう!


悠井すみれさん|「薄雲花魁 謎解き座敷」

受賞作「薄雲花魁 謎解き座敷」は書籍化に向けて改稿作業中です。たくさん褒めていただいてモチベーションがとても高い状態なので、また、執筆から今現在までに書き手として経験を積んだり勉強を重ねているので、良い形でお届けできるはずです。頑張ります。


KEN THE 390さん|「小説|ブリング・ザ・ビート」

創作大賞をきっかけに出会った方々に学ばせていただきながら、力を合わせて作品の世界を広げていっています。創作大賞はゴールではなく、ひとつのきっかけなのだなと感じています。


美窪たえさん|「やわらかcuisine|やさしくておいしい食べやすい一皿」

受賞作品を、WEBで配信、レタスクラブ誌面にご掲載いただきました。また、新たなお話もいただいていて、今回の受賞が大きな自信となって新しいお仕事に取り組めるようになってきたと思います。

創作大賞2026、はじまります

17名の声に共通していたのは、「まず出してみること」の大切さでした。あなたの日常の中にも、誰かの心を動かす作品の種があるかもしれません。

第5回となる創作大賞2026は、2026年4月8日(水)〜7月8日(水)の期間で作品を募集します。今年もnoteと物語投稿サイトTALESとの共同開催で、12部門での募集を予定しています。みなさんのご応募をお待ちしております!



ここからは、回答いただいた受賞者のみなさんのコメント全文をご紹介します。

エッセイ部門

OLのミカ。さん|「約4年間の超節約生活で〝星野リゾート全制覇〟に300万使ったOLの極論。」

作品づくりの工夫:
私は、創作大賞を取るなら「星野リゾート全制覇」のネタしかないと思っていました。2024年に落選したあと、その理由を冷静に分析し、エッセイ部門の募集要項にある各メディアのコメントをすべてノートに書き写しました。そこから「節約」「ライフハック」「暮らし」「日常」という共通項を見つけ、「星野リゾート全制覇」というネタを新しい切り口で書き直しました。本になることも見据えて、はじめに〜トピック〜おわりにという目次も作成。noteでは旅行記を書いていたので、あえて各施設の話は入れず、1万字がティザーになる構成にしました。タイトルも、かっこよさよりわかりやすさと数字のインパクト、「節約」という言葉を大事にしました。

応募前の自分へ:
「お願いだから応募してくれ」と伝えたいです。2024年も創作大賞に応募して中間選考までは通過しましたが落選し、自分を否定されたような気持ちになって、2025年はもういいかなと逃げかけていました。でも諦めたら書籍化する未来はありませんでした。noteのプロフィールに「この挑戦を本にする」と書いたのに応募しないのはダサいなと思い、重い腰を上げて応募した自分に今は心から感謝しています。

受賞後の変化:
受賞後は、2026年上半期の書籍化を目指して朝日新聞出版の編集担当者さんと奮闘しています。私の場合、その後に海外施設も制覇する決意をし、69施設すべての旅行記を収録することになりました。過去の原稿を整えながら、月1回の旅で新しい原稿も書く同時進行で、週5フルタイムの会社員との両立は想像の100倍大変でした。フジテレビ「この世界は1ダフル」への出演依頼もいただき、受賞の影響の大きさを実感しています。「本当に、本になるのか?」とまだ信じられませんが、2025年の受賞同期とLINEで励まし合いながらモチベーションを保っています。創作活動の〝同期〟ができるのも、note創作大賞ならではの魅力だと感じています。


タキ アユミさん|「セブンイレブンに憧れた少女がアフリカでデザイナーになる話」

作品づくりの工夫:
書いた後、寝かせて読み直すことを2週間ほど続けました。一日置き、三日置きと間隔にも変化をつけています。また、スマートフォンとパソコンなど、異なるデバイスで読むのもおすすめです。画面が変わると文章との距離感が変わり、全体構成と細部の両方を見直しやすくなります。音読もぜひ試してみてください。音が詰まるところは、読者も読み詰まる部分だと思います。第二言語がある方は、翻訳して読んでみるのも有効です。言語間で生まれる微妙なニュアンスのずれが、新しい言い回しや表現のヒントを与えてくれました。

応募前の自分へ:
印象に残るよう一番強い作品を後半に出そうと思い、募集開始直前の3月に書いた受賞作を超えるものを書かなければと気負ってしまいました。そのせいで最後の方はあまり作品を書けなかったのですが、振り返ると、いつ書いたかはあまり関係なかったように思います。文字数も多すぎるのではと心配して削ろうとしましたが、結果的に7,000字を超えるエッセイでも受賞できました。タイミングや文字数を気にしすぎなくていい、と当時の自分には伝えたいです。とにかくその時の全力で取り組み、書けたら出す。それで十分だと思います。

受賞後の変化:
現在、双葉社WEBサイトで連載を書かせていただいており、今秋には書籍として刊行される予定です。受賞後にはエッセイ寄稿の依頼をいただくこともありました。もともと頻繁に書くタイプではなかったので、毎月書くのはいまだに大変ですが、少しずつ「書く筋肉」のようなものが鍛えられてきている実感があります。服作りと経営の仕事との両立は簡単ではなく、最初の数ヶ月は向いていないのではと悩むこともありました。半年ほど経って、ようやく自分なりのバランスの取り方が見えてきたところです。あとは、文章を思いついた時にとにかくメモをするようになりました。連載の原稿を書く時には、その書きかけの文章から着想を得て書いたりしています。


望月さん|「結婚挨拶とエビフライ。」

作品づくりの工夫:
何度も何度もしつこく推敲したことです。エッセイを書くときは勢いも大切だと思っているので、まずは短時間集中してざっくりと書き上げたのですが、推敲は、暇さえあれば読み返して、じわじわ磨いていきました。細かい部分を最後の最後まで粘ったように記憶しています。創作大賞は応募数がものすごく、前年の入賞作品を見てもとてもハイレベルだったので、本数をたくさん出すことを目指すよりは、これしかない!と言い切れるものを一本出す方がよいのではという考えでした。と、かっこつけてみましたが、何本も書けなかった言い訳でもあります。

応募前の自分へ:
特別な人生を送ってきたわけではないわたしが創作大賞で賞をもらうのは難しいだろう、何を書いたらいいんだろう、と思っているでしょう。でも、そんなに特別なことではないと思ってこれまで書き逃していたことの中に、実は原石のような話があるよ、と言いたいです。わたしにも、誰にでも平等にチャンスがある賞だから、自分を信じて今書けるだけのものを書いて出せと言いたいです。

受賞後の変化:
現在、書籍化に向けてエッセイをどんどこ書いています。エッセイを仕事として書くのは初めてのことで、不安も緊張も両手に持ちきれないくらいありますが、それも全部ひっくるめて、本当に、本当にありがたいことです。今まで、自分の書いたものが面白いのか、いい文章なのか判断ができず悩むことが多かったのですが、今は世に出す前に褒めてくれたり指摘してくれたりする編集者さんがいて、なんて心強いことだろうと思います。noteでいつも読んでくださってる方々に楽しんでもらいたい、それが大きなモチベーションであることは変わらず、けれどこれまで以上に必死になってエッセイを書いています。



マンガ部門、コミックエッセイ部門

ぴらぴたさん|「きょうめちゃん」

作品づくりの工夫:
楽しい!良い!面白い!って感じながら制作することです。私の場合、そう感じられずに続けていると創作が辛くなってしまいます。

応募前の自分へ:
今制作しているものでは何も変わらないかもしれないけれど、創作を続けていれば少しずつ何かが変わっていくと今は思うよ、ってことを伝えたいです。

受賞後の変化:
自信がつきました。不安もありますが、挑戦していくための不安なので、こんな不安があることも自信です。


峯鳥子さん|「季節を味わう、夫婦の台所」

作品づくりの工夫:
私の場合は、創作大賞用に新しく描いた作品ではなく、普段noteにアップしていたコミックエッセイをまとめて応募しました。日々の出来事や感じたことを描き留めておくことが、結果的に応募作品づくりにつながるのだと思います。アップしていたコミックエッセイの内容は家族のことや野菜、和菓子のことなど雑多でしたが、応募の際にはその中から「夫婦」をテーマにした作品を選んでまとめました。ざっくりとした日常の記録でも、テーマを少し絞ってみると、そのテーマを求めている読者に刺さりやすいかもしれません。

応募前の自分へ:
「迷っても、とりあえず出してみて」と言いたいです。正直、ドラマチックではない自分の作品が受賞するとは思っていなかったので、応募はやめようと思っていました。そんな中、夫に背中を押され、〆切3時間前にようやく応募を完了しました。自分にとってはなにげない日常を描いた漫画でも、誰かの目には魅力的に映ることがあるのだなと驚いています。迷っている作品でも、思い切って応募してみると、思いがけない出会いがあるかもしれません。

受賞後の変化:
受賞をきっかけに、あこがれのレタスクラブさんとお仕事が始まりました。まずはレタスクラブWEBにて食のコミックエッセイの連載が始まり、レタスクラブ雑誌2026年5月号(4月25日発売)からは、夫婦の台所を描いたコミックエッセイの連載も始まります。受賞で人生が大きく変わったと感じています。これまでは気ままに作品をアップしていましたが、〆切と決まったページ数の中で作品をまとめることに、新しいやりがいとメリハリを感じています。雑誌連載と、SNSにアップするコミックエッセイとの両立も大切にしていきたいと思っています。




フード部門

美窪たえさん|「やわらかcuisine|やさしくておいしい食べやすい一皿」

作品づくりの工夫:
料理レシピなので読み物で終わらずに、読んでくださった方に「実際に作ってもらう」ことを常にイメージすることが大切ですので、シンプルに「おいしそう!作ってみたい!」と感じてもらえるわかりやすさと、写真はおいしそうに撮れているかを意識しました。また、食べるシーンが思い浮かぶような内容に冒頭部分で触れたり、料理の作り手からの視点として、失敗が起こりやすい工程や火傷に注意してほしい所など、文字数制限のないnoteだからできる丁寧な表現を加えることも心がけました。そして、自分自身で食べた時のおいしさ、食感、感覚までを伝え切ること、作る側だけでなく食べる側の発想からうまれた料理であることが、しっかり伝わるかどうかを特に意識しました。

応募前の自分へ:
コツコツと投稿を続けてきた中で「このレシピは、本当に食べてみたい作ってみたいと思ってもらえるかどうか」を強く意識しながら、1つ1つ完結させていくことを積み重ねてきました。そのことがきちんと賞につながったということ、そしてこれからもその思いを忘れずに、丁寧なレシピ作りと表現の工夫を続けていくことの大切さを伝えたいです。

受賞後の変化:
受賞作品を、WEBで配信、レタスクラブ誌面にご掲載いただきました。また、新たなお話もいただいていて、今回の受賞が大きな自信となって新しいお仕事に取り組めるようになってきたと思います。これからもnoteでは、より食べる人の生活、体調、悩みなどに寄り添った、日常の中で作りやすいシンプルでおいしいお料理を丁寧に発信していきたいと考えています。



ビジネス部門

杉本浩一さん|「営業一筋20年の私が考える「エンタープライズセールス」において大切なこと」

作品づくりの工夫:
一番良かったのは、「自分の体験した情景をそのまま書く」ことに徹したことです。「お客さんが急に怒り始めた瞬間」「競馬の馬身でヒントをくれたお客さん」など、自分が営業現場で感じた空気感ごと書くことで、読む人にリアリティが伝わって、私ならではの記事ができたのかと思います。自分が営業として「当たり前」と思っていたことも「実は他の人にはそうでもないかも・・」と気づいたことも良かったです。また、担当編集者の竹村さんに私のエピソードを過去から全て話して壁打ちし、推敲したことで得られた、私自身が大切にしていた「人間理解を起点にした営業」を言語化できたことは非常に大きかったです。一人でうんうん考えるより、誰かと壁打ちする方が言語化は深まっていくのは間違いないと思っています。

応募前の自分へ:
「とにかく内容が拙いと思っても創作大賞に応募しろ!」と。自分の知識やノウハウは、書いてみて初めて「言語化できた」と感じるもので、完璧を待っていたら永遠に出せません。何かnoteがあれば、とにかくハッシュタグ付けるだけで出せと言いたいです。最後に一番伝えたいことは、「受賞したときの嬉しさは想像をはるかに超えているよ」ということです。創作大賞の豪華な授賞式ももちろん嬉しいですが、このnoteに「感動した!」「営業が面白いと思った!」と言っていただくことがこんな嬉しいのかと実感しました。

受賞後の変化:
受賞後、プレジデントオンラインの連載記事にnoteの内容を掲載していただいたことで、普段は届かない層に読んでもらえる機会が生まれました。営業で出店していた展示会で、初めてお会いした方が「ちょうど杉本さんの記事が社内で回覧されていました」と言ってくれたときは正直驚きました。また、note・連載記事を見ていただいた方から登壇や顧問の依頼をいただくなど、仕事の広がりも出てきました。日々忙しく執筆時間がなかなか取れないのですが、隙間時間で始めた個人のPodcastを毎日発信するようになり、気づけばもう100本に届きそうです。ネタが多いことを再発見し、「書く」以外にも自分の発信スタイルが広がったのは、一番大きな変化かもしれません。


宮崎直人さん|「人類に文章は早すぎた -文章を読まない人間、読むAI-」

作品づくりの工夫:
「参加メディアのコメント」をちゃんと読んで、その通りに書くことです。私は広告会社でクライアントワークを長くやってきたので、出版社から依頼された仕事を受注するイメージで取り組みました。その依頼内容に当たる部分が「参加メディアのコメント」になります。自分が書きたいことをただ書くのではなく、出版社がどんな作品を期待しているかのかを把握し、作品の目指すゴールを明確にしました。特に、ダイヤモンド社のコメントにあった「書き手の経験や考え方が色濃く反映されて生まれた作品」と言う部分は、作品を書く上で強く意識して、コメントの通り作品が書けているかどうかを何度もチェックしました。

応募前の自分へ:
「参加企業のコメント」が大事と言いつつ、ダイヤモンド社が創作大賞についてコメントした公式noteを見落としていて、受賞後に気が付きました。それは事前にチェックしておいてもよかったかもしれません。そこから派生して、審査をする編集者さんのXのポストや過去のインタビュー記事なども読んでおくと、さらに解像度の高い記事が書けたかもしれないなと思っています。

受賞後の変化:
ダイヤモンド社の編集者さんと初めて2人で打ち合わせをした日のことを、今も忘れられません。圧倒的な熱量で長時間にわたり議論することができたので、「本当にこれからの人生が変わるかもしれない」と思いました。漫画の主人公になったような気分です。ほとんど0の状態から誰かと一緒に本を作るというのは初めてなのですが、一人では絶対に辿り着けないような場所に辿り着けているような気がします。現在も出版を目指して絶賛執筆中で、刺激的な毎日を楽しんでいます。 あと、自分はビジネス部門しか眼中になかったのですが、創作大賞を通して自分もエッセイも書いてみたいと思うようになりました。本の執筆が落ち着いたら、挑戦してみたいなと思っています。



エンタメ原作部門

KEN THE 390さん|「小説|ブリング・ザ・ビート」

作品づくりの工夫:
とりあえず書いてみる。そして世に出してみる。そこからまた直していく。自分は小説を書くのが初めてで、本当に何もわからなかったので、まずは最初に思いついたアイデアのまま、1万5000字くらいのものを勢いで一度noteに公開してみました。そのリアクションなどを受けながら、「ここはもう少し書き足せるかな」「こんなシーンもあったらいいかも」とイメージを膨らませていき、少しずつ作品を広げていきました。

応募前の自分へ:
考えすぎずに、とりあえず応募しておきな! 初めてのことだと、自分の拙さや未完成な部分が気になってしまうと思いますが、発表してみて初めてわかることや、そこから湧いてくるモチベーションもあると思います。完成度を高めすぎたり、「今じゃないかも」と思ってしまうくらいなら、まずは発表して応募してみた方が、自分にとっていい経験になると思います!

受賞後の変化:
創作大賞をきっかけに出会った方々に学ばせていただきながら、力を合わせて作品の世界を広げていっています。創作大賞はゴールではなく、ひとつのきっかけなのだなと感じています。


しゅうさん|「社内恋愛探偵」

作品づくりの工夫:
思ってもないジャンルで結果は出るかもしれないです。僕は作品を執筆するとき、実写ドラマを想定していましたが結果が出たのはエンタメ原作部門。自分の作品が何に需要があるのか?応募する=未知の可能性につながるのが、創作大賞のいいところだと思いました。

応募前の自分へ:
純文学じゃなくてもいいんじゃない?って言いたいですね。公募は全部純文学系だったので、今回それ以外のジャンルで結果が出たので、自分で可能性を狭めなくて良かったなって言ってあげたいです。

受賞後の変化:
編集担当と連載へ向けて、日夜執筆頑張っています。漫画原作ってどう書いたらいいかわからないところからもスタートで、つい原稿が情報過多になってしまいがちなのが歯痒いです。もっとコミックを読んで、感覚を掴んでいきたいと思います。

髙津ナジミさん|「毒の声~法中毒学者家達ルイの事件後~」 / 「レンタルマイセルフ」

作品づくりの工夫:
「毒の声」に関して、プロットはつくり込まない派なのですが、ざっくり何章構成で書くか、そして各章は何を魅せるパートにするのかを事前に書き出して明確にしていました。おかげで、手癖と惰性で書いた自己満足だけのシーンが減らせたかも、と思います。加えてミステリー小説なので、伏線の回収し忘れが無いかチェックリストを作って確認していました。

「レンタルマイセルフ」に関して、どんでん返し系の作品として書いてはいましたが、どんでん返しに依存して過程がおろそかにならないよう、物語の構造以外にも読ませどころを作ろうと意識して書きました。具体的には、「10代女子に読ませる」とターゲットを明確にしてラストに至るまでの心理描写を丁寧に書いています。自分が一番読ませたい要素、味だと思う部分以外のところの補強というのは大事だなと今振り返っても思います。

応募前の自分へ:
「毒の声」 改稿作業時に、「事件の起きた年と登場人物の年齢の対応年表」と、「事件が起こった場所の設定一覧表」を作成したらかなり便利だったので、最初からあればよかったかも、と思っています。が、そういう資料を作ることに固執していたら書き切れなかった気もするので、それは一旦書き上げて突き詰める際に作ってもいいかもしれないです。

「レンタルマイセルフ」 設定が破天荒すぎかも、はたまたエンタメ原作にするには絵面が地味かも…とかは結構杞憂!と伝えたいです。実際受賞後にメディアの方に、「私の作品は派手なシーンが無いですけど画が持ちますか」と尋ねた際、大丈夫ですよと力強く言っていただきました。

受賞後の変化:
「毒の声」 おかげさまでかなり順調に進んでおります…!いつ「あなたの作品は出せなくなりましたよ」と言われるのかとずっと構えていたのですが、いよいよ本当に本が出るかもしれんな…と思えるところまでは来ております(笑)今までの創作は、「こんなことやってる場合じゃない」と思いながらどこか後ろめたく取り組むものでしたが、今は堂々と時間も熱量も注いで取り組んでいい理由ができて本当に毎日嬉しい!楽しい!最高~!という感じです。

「レンタルマイセルフ」 こちらも順調です!漫画原作は小説とは書き方のフォーマットが違うので書いていて新鮮ですし、漫画だからこそできる演出に取り組めるのも楽しいです!ここからさらに漫画家さんの手で世界が広がっていくのかと思うと、チームでの作品作りの面白さみたいなものも感じています。


朏猫さん|「鬼ノ草紙~鬼に惹かれ人に恋した二人の物語」

作品づくりの工夫:
この作品の初出は2021年で元々レーティングありの内容でした。当時は「書きたいものをとにかく書く!」の勢いだけで、20万字近くをプロットなしで一カ月ほどで書いたのを覚えています。とにかく書くのが楽しくて仕方がなかった! 「書くのが楽しい!」この情熱が作品づくりには一番かもなと思っています。あとは「好きなものは好き」と好きで居続けることでしょうか。鬼、陰陽師、平安時代、和風、そういったものが好きで、昔からなんとなく見たり読んだりしていたような気がします。古代も戦国時代も好きです。神社仏閣も好きです。「好き」を題材にするのは大事だなと思っています。

応募前の自分へ:
「誤字脱字をあと10回見直しなさい!」でしょうか。レーティング変更での改稿時に見直したはずなんですが、まぁ残っています。受賞後に読み直して横転しました……。作品自体はすでに書き終えていたので、応募前の準備はそれほど大変ではなかったです。そう考えると早めに書き終えておくほうが安心かもしれません。

受賞後の変化:
2024年に商業デビューしているのですが、このような賞をいただくのは初めてでした。受賞がわかったときも商業連載やあれこれと作業していたのですが、「もっと頑張れるんじゃ!?」と猛烈に前向きになりました。モチベーション、かなり上がります! 元々投稿サイトに作品をアップしていたので、受賞後も同じように書いてはアップしています。受賞とは直接関係ないのですが、今年商業で初の紙書籍を出すことができまして、受賞からの良い波があったのかなと個人的に思っています。いまも引き続きあちこちで作品を公開したり公募に応募したりしています。



小説部門(ミステリー、ホラー、恋愛)

祇光瞭咲さん|「Memento Furor -聖バシリオ精神病棟慰問日誌-」

作品づくりの工夫:
自分の作品を「誰に届けたいのか」ということを最初から意識していました。それは創作大賞においてだけでなく、クリエイターとして活動していく中で常に重要なことだと考えています。自分が書きたい核となるものを曲げる必要はありませんが、それを「届けたい相手に合わせて加工する」努力は必要です。例えば、実際に書店に足を運んでみたり、創作大賞では参加する企業が求める作品像が提示されていますので、それをしっかり読み込んでみたり。わたしが書きたいものをどのように見せれば、相手に届きやすいのか? ぜひ作品が受賞して「商品」になった後の姿を意識して、色々イメージを膨らませてみてください。

応募前の自分へ:
何が選ばれるかは本当にわからない!ということです。実はわたしは前回複数の作品を応募していたのですが、まさか受賞した作品が選ばれるとは微塵も思っていなかったのです。なので、最初から「これは無理だろうな…」と諦めるのではなく、幅広い作風で挑戦してみるのは大いにアリだと思います! もちろん磨ける部分は磨き上げる必要がありますので、そこは忘れないでくださいね。

受賞後の変化:
書店を訪れるのが楽しみになりました! 受賞後すぐに受賞作の書籍化作業が始まったので、毎月デビュー予定のレーベルの新刊が出るたびに、店頭で「この棚に並ぶんだ……」と喜びを噛みしめています(笑)それと同時に気も引き締まり、創作活動に対する姿勢も以前とは大きく変わったと思います。どこまでも妥協せず、小説としての面白さを求めること。いい意味で作品のクオリティに貪欲になりました。


YASUさん|「パーティーはいつか終わる」

作品づくりの工夫:
キャラの会話が台本の読み上げにならないように心がけました。これは僕だけじゃないと信じていますが、日常会話のほとんどは無駄な内容が占めているものだと思うので、あまり持っていきたい展開に引っ張られ過ぎず、キャラの会話を伸び伸び書く意識を持ちながら物語を進めれば没入感も増すと思います。他に意識したことで言えば、話ごとにサムネイルを変えたり、募集要項にはありませんが記事の冒頭に目次を設定したりなど、文章表現のノイズにならない程度に外部情報をうまく使うように工夫しました。

応募前の自分へ:
プロットが全部固まってからじゃないと物語なんて書けないのでは?と、小説を書く前は未知の世界に足を踏み入れるような心持ちだったのですが、いざ書いてみるとこれが思ったよりも何とかなることに気付いて「プロットに時間を使うより執筆時間をもっと確保していれば、、、!」と若干後悔しました。前述の内容ともリンクしますが、キャラを自然体で書いていれば物語も自然に立ち上がってくることが往々にしてあると実感したので、プロットよりもキャラにこだわれ!と執筆前の自分に言ってあげたいです。

受賞後の変化:
受賞作品については今年の10月頃の刊行に向けてゴリゴリ執筆中です!逆算すると、創作大賞2026の締切である7月頃まではおそらく死に物狂いで修正作業をしていると思うので、今年エントリーされる皆様方と伴走するつもりでこの3ヶ月間を駆け抜けたいと思います。共にやったりましょう!


悠井すみれさん|「薄雲花魁 謎解き座敷」

作品づくりの工夫:
遊郭の華やかさと、裏腹な影。そこにミステリの定番の安楽椅子探偵とバディ要素を足してみた作品です。面白いものをかけ合わせれば絶対面白いはずと思って、また、時代ミステリの中でも同じ趣向がないことは確かめて書きました。書籍1冊分程度のボリュームでいったん完結する構想としたうえで、過去の事件も含めて複数の謎とエピソードを重ねることで、キャラを立てつつ物語を読んだ満足感が得られるように意図しました。さらに、キャラの背景には謎や余白を残して、あわよくば続編も書けるようにしておきました。

応募前の自分へ:
応募総数の多さから、当初は記念受験のつもりでしたし、受賞の連絡をいただいた時も宝くじに当たったような思いでした。が、後にnoteやTALES、各企業様の熱意や真剣に選考してくださったことを知ってより嬉しく光栄に思うようになりました。運や偶然の要素が皆無ではないにしても、本気や実力が問われる場だと思います。なので全力で行こう! と言いたいです。

受賞後の変化:
受賞作「薄雲花魁 謎解き座敷」は書籍化に向けて改稿作業中です。たくさん褒めていただいてモチベーションがとても高い状態なので、また、執筆から今現在までに書き手として経験を積んだり勉強を重ねているので、良い形でお届けできるはずです。頑張ります。 新潮社さんということで、「ミュージカル十二国記」の感想を語ったところ編集さんに喜んでいただけたのが印象的かつ嬉しかったです。ファン目線では、語れて楽しい上に、製作者に近い方々にお礼をお伝えできるのは最高でした。


渡邉怜(渡邉有)さん|「終わらない夏の終わり」

作品づくりの工夫:
受賞作は2年前に執筆した作品ですが、創作大賞への応募にあたり改稿を行いました。具体的には、物語の中盤にあったエピソードをあえてプロローグとして冒頭に配置し直す、表現の洗練などです。また、投稿先に合わせて硬い文体を少し軽めに整えつつ、主人公の心理描写がより鮮明に伝わるよう意識しました。セクションごとの引きや、ストレスなく読み進められるリズムは、読者様の離脱を防ぐためにとても重要だと思うので、それらをじっくりと突き詰める時間を持てて良かったと思っています。

応募前の自分へ:
やっぱり構成も文章そのものも、推敲すればするほど洗練されてゆくと思うので、読者様の視点を忘れないためにも、心の余裕を持って造りあげることが大切だと思います。

受賞後の変化:
授賞式や打ち合わせで多くの方々と出会い、いまさらながら「自分は小説を書いているのだ」と実感が湧いてきました。どのような形であれ、これからも末長く文章と関わっていけたらと願っています。



オールカテゴリ部門

KanaFettさん|「【撮影セット】セリアのドールハウスベースでシルバニア団地を作る【100均】」

作品づくりの工夫:
とにかく「楽しむこと」です。私の場合は賞を獲るために作品を作ったわけではなく、あくまでも自分が好きで楽しんだ結果、それが周りの方に評価してもらえたんだなぁと感じます。周りの方を見ると凄い作品は沢山ありますが、楽しんで作ったものやその人自身が好きな気持ちは作品を通して見た人に伝わるのかな?と創作大賞を通して改めて思いました。

応募前の自分へ:
とにかく「応募しろ!」です。笑 応募しないと始まりません。ただ応募条件を満たして応募するだけです。応募自体は誰でも簡単にできます。「私にはどうせ賞は獲れない」といったように初めから自分の可能性に蓋をしないこと。自分が好きなことを信じて突き進むことが第一歩に繋がると思いました。

受賞後の変化:
特にありません!笑 これは創作大賞に限らずですが、第三者の方に評価していただけることによって自分の自信に繋がり、また新しいことに挑戦するきっかけにはなると思っています。私の場合はあくまでも趣味の延長線上なので、自分が楽しむことが最優先としてあります。引き続き変わらず楽しんで作品づくりをやっていきたいです。