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海底都市伝説解体センタファー:リファンタジオ

解体しました。

名前を呼べば現れるあの怪異ゲームの超個人的なクリア感想です。
TGS優秀賞おめでとう御座います。

・・・いきなり初見バイバイで恐縮なんですが、「都市伝説解体センター(以下トシカイ)」はもちろんのこと、「バイオショック」「メタファー:リファンタジオ(以下メタファー)」に関する重大なネタバレが含まれていますので、知らない方はやってから見ていただくか、見た後記憶を消してください

・・・最後の方の章はそういうの関係ないので安心(?)してみれると思います。





あ、あとプレイヤーとして主人公・操作キャラに入れ込める(感情移入とか)タイプじゃないとこの先の記事意味不明かもです…
あと、トシカイの個人的なプレイ体験に基づいて他作品を引き合いに出してるだけなので、「トシカイ製作者はこの効果狙ったやろ」みたいな話は一切していません。前置き終わり。


あと筆者はミステリ初心者です🔰


導入

・・・なんで他ゲーの話2個も入んねんというと

↑筆者の過去記事ですが、

  • バイオショックのネタバレ:主人公は作られた存在で、復讐の駒として黒幕による洗脳で操られていた

  • メタファーのネタバレ:主人公は作られた存在で、王子の理想の体現のために世界中を旅していた

↓ ↓ ↓ ↓

  • 主人公は「作られた存在」であり、プレイヤーは操作しているつもりで実はゲームに操作されていた=「"そうなるように"仕組まれていた」

  • その仕掛けを覆い隠していたのは「ゲームだから」(ゲームの都合でそうなっているんだろう)という、誰もが無意識に抱く思い込みだった。

というところに共通点を見出して、「プレイヤーをゲーム主人公から一旦切り離す」ことのおもしろさを書いてみたものです。

で、もうあの、トシカイのネタバレ言うんですけど、

  • 主人公としてプレイヤーが操っていた、あざみーこと「福来あざみ」

  • 主人公を導いて都市伝説を解体していった「廻屋渉」

  • 騒動の黒幕たる「SAMEZIMA管理人」

これらが全て「如月歩」の多重人格を利用した同一人物で、彼女の復讐劇を遂行するために動かされていた……
そしてプレイヤー自身もあざみーを操作する形で動かされていた、というところで前述の2作品を想起して、トシカイを軸にして語りなおしたいなという次第なんです。はい。
(ね?RPG的にあざみーの視点や役に入り込まず常に俯瞰的に見るタイプのプレイヤーからしたら意味不明でしょ?)

1話のこれ間違い選択肢だけど後から思い返して
合ってたじゃねーか!となった。

比較してみる

主人公の正体

  • バイオショック → [黒幕のフォンテイン][実験]で生み出した、[野望遂行のための使い捨ての駒]

  • メタファー → [死の呪いをかけられたユークロニアの王子][魔法]で生み出した、[理想を託されたもう一人の王子]

  • 都市伝説解体センター → [如月歩][多重人格]で生み出した、[復讐の駒]しかし、俯瞰的に復讐への共感を得るためか、多重人格の中でも特に無垢で純粋・理想を追うようなパーソナリティをもつ。

バイオショックははっきりとプレイヤーを騙しにきている方、
メタファーは元々王子の理想がプレイヤーに共鳴しやすいのもあり、あまり騙された感じはしないと思う。
一方トシカイは、明らかに騙しの性質があり、黒幕の復讐というのも手放しで誉められるものではない。。。
が、そこに至る過程・過去の凄惨な事件をあざみーの目線で見せることで、(あざみーに憑依した)プレイヤーにも同情の余地を抱かせ、「主人公を生み出した者」に対するプレイヤーの感情はどちらともとれそうな絶妙な位置にあると思う。
実際、プレイ中はあざみーがSNSの魑魅魍魎に毒されてしまわないかヒヤヒヤしたし、復讐の契機を追っていくうちに、あざみーともども少なからず感情移入するような設計になっている。


ネタバラシのタイミングとその後の展開

  • バイオショック → ゲーム後半でネタバラシされ、その後はフォンテインの支配に抗って新たな人生を勝ち取る

  • メタファー → ゲーム後半でネタバラシされ、完全に理想を引き継ぐ形で王子と同一化し、改めて王を目指す

  • 都市伝説解体センター → プレイヤーが操作可能なパート全てが終わった後にネタバラシされ、そのまま復讐計画を完遂する。プレイヤーにできることはほぼ何も無い。

トシカイは、主人公に関するトリックのネタバラシが本当に最後の最後、プレイヤーが操作できるゲームの範囲が全て終わった後というのが個人的に一番大きな差別化要因だと思います。。。
他の2作はゲーム終盤に入った頃にネタバラシになり、その事実を受け止めてその後の展開を楽しんでいくことができるが、トシカイは違う。ネタバラシ後のプレイヤーにできることというのはほとんど何もない。
このプレイヤーのやり場のない想いからは、なんだかこのゲームの口コミの威力の高さにも納得できるような気がします。少しでも他の誰かにプレイヤーになってもらって、この事実を共有したい・「やり場」を作りたいというのも分かりますねえ……


最終話終盤では、廻屋=SAMEZIMA管理人であることを示唆するヒントがいくつも(ある意味露骨に?)出てくるので、ゲームの難易度の低さもあって、大体のプレイヤーは「廻屋=SAMEZIMA管理人」の図式を完成させて満足してしまうのではないでしょうか。俺みたいな初心者は特に。
しかしこれはミスディレクションで、その後に判明する「廻屋=SAMEZIMA管理人=あざみ=如月歩」という真相を巧妙に隠しているのも、最後のネタバラシの衝撃をより効果的に演出していると思います。


いやね、筆者の実際のプレイ時も、天真爛漫で世間知らずの無邪気キャラな「あざみー」に対して、あまりにも世間や過去の事件に疎いので「途中から作られた」ような、過去が存在しないような人物なんじゃないかとはちょっと思ってはいたんですよね…。

ここプレイしてたときぼく「過去が存在しない?!」
メタファーより。主人公が自分の正体に気づくシーン。

そんなわけで、あざみーは何か謎を抱えてるかもっていう疑いは持ってなかったわけじゃなかった。しかし、ここまでとは。斬新かつ懐かしさをも感じるような思いがして満たされたものだ。
あれだ。アガサクリスティーの名作「アクロイド殺し」読んだ時みたいな。思えば5話も「オリエント急行の殺人」みたいな展開キタコレって思ったもの。

トシカイ、結末は物議があるようだけど、「アクロイド殺し」もフェア・アンフェア論争で物議を醸したミステリの代名詞だし、そんなもんでしょ。俺は好き。

※主人公とプレイヤーの乖離というメタネタで言うとUNDERTALEとかドキドキ文芸部とかも有名かとは思いますが、今回挙げている3作品ではプレイヤーの存在に直接言及はしないまま、暗喩・まさしく「メタファー 」的に主人公とプレイヤーの乖離に気づかせてくれる点でまた違ったジャンルのものかと考えています。



真実の覆い隠し方

  • バイオショック → [ミッションどおりに敵を倒し進んでいく]という[シューターゲーム]の都合で、主人公が[洗脳に掛かっているという事実]をカモフラージュしていた

  • メタファー → [各地を冒険し仲間との絆を深め成長する]という[RPGゲーム]の都合で、主人公が[託されていた王子の理想]をカモフラージュしていた

  • 都市伝説解体センター → [間違い選択肢をいくら選んでもペナルティなく、最終的に必ず怪異を解体できる]という[一本道なADV]の都合で、主人公が[黒幕やセンター長と同一人物だったという真相]をカモフラージュしていた

トシカイは推理もののADVだが、製作者自ら語っていたように、ゲームが苦手な人でも絶対クリアできるように作られていて、いくら選択肢を間違えても少しもペナルティがなく、誰でもエンディングにたどり着くことができる。

うん!きっとそう!
マッチポンプ

そのぶん、「プレイヤーが選択しているようでしていない・あるいは動かされていた」感覚をより皮肉っぽく、わかりやすく衝撃的に伝えていたと思う。(ここはバイオショックについても、FPSにしてはデスペナルティが無いも同然で結構難易度が低い(と思う)点とも個人的に共鳴を感じている)

バイオショックもメタファーも、ネタバラシの後においてさえ自らの意思でバッドエンドに進むこと「も」できる点でも、ある意味選択の自由があると言えるかもしれない。

無意識的に進めてきたゲーム的行動に重要な意味を持たせる点は、他のゲームにも共通する柱だと思います。

実際、トシカイ最終話後半では、あざみー自身もプレイヤーも廻屋のいう通りに動いてきたと感じているので(それを仄めかすセリフがあるし)、ゲーム的な指示に従ってきたというプレイ体験が一気に実在性を増した気がします。

A man chooses, a slave obeys 
(人間は選択し、奴隷は従うということだ)

アンドリュー・ライアン(「バイオショック」より)



個人的な話(以降他作品のネタバレなし)

まあちょっと教訓クサイ話になっちゃうんですけど、今作で取り扱っているテーマがSNSっていう情報社会の闇鍋なところも、選択するか服従するか、自分で考えるか鵜呑みにするか、みたいな自由意志的なテーマとも絡んでいるような気がするのは考えすぎでしょうか。

しかし、情報化社会が進むと想像力は死滅した。
情報が誰にでも平等に与えられる物になった時代に想像力の余地は無かったのだ。火の玉の正体は与えられた情報の海の中に必ず答えがある。無ければ、何かの間違いで片付ければ良い、と。

人は答えのある不思議を娯楽として楽しみ、答えのない不思議を否定した。
それが、この国から神様が消えた理由である。
今はもう、日本中が神様の墓場なのだ。

「伊弉諾物質」付属ブックレット
「9. 日本中の不思議を集めて」より

東方、秘封倶楽部、ペルソナ、メガテンetc…
筆者自身、これまでにもいろいろなコンテンツで神話や伝承を含めたオカルト的なものを愉しむ経験をしてきたと思っているので、そういう意味で都市伝説解体センターは、
「オカルト・都市伝説の展覧会」
「都市伝説オールスター・大解体オカルトブラザーズ」
「この怪異、〇〇(作品名)でみたことあるやつだ!!キャッキャッ」
…といった盛り上がり方ができて面白かったです。



本編は終わりです。
・・・え?バイオショックもメタファーもやってないけどここまで読んじゃったって??

・・・じゃあ、いまから貴方のところにMIBをけしかけますね……




おまけ・おもしろ選択肢のコーナー

※本題とは逸れるおまけ的部分です。
都市伝説解体センターは、ゲーム・ストーリー的な選択の余地はほぼないが、選択肢をいくら間違えてもペナルティ無しという点、良かった。
わざと間違えた選択肢とった時のリアクションが面白いものが多かったので、気兼ねなく鑑賞できる。メタファーもおもしろ選択肢多かったな
逆に、ペルソナやバディミなんかはおもしろそうなオトボケ選択肢があるのに進行に響いたり、最悪スコアを落とされたりしてしまうので本当にもったいなかったと思う。でもほんとにおもしろ選択肢多かったから・・・

「バディミッション:BOND」より


実質一人漫才

一人ノリツッコミ。だいぶ想像力豊かだな・・・


世界樹の迷宮ファンの悪い癖ですみませんね

オレンジもやもやF.O.E.!(世界樹脳)


物騒

パワー系あざみー
まさかこれの伏線になるとは思わなかった()


バターロール

松田ァ!誰を撃ってる!?ふざけるなああぁぁぁ!!
(新世界の神並の感想)


これは解体が必要ですねぇ・・・

すみませんその薄い本どこで頒布予定ですか


このゲームで一番の怪異これだと思います

Xファイルのテーマを流しながらご覧ください…

???????????????????


イモーってなるって何やねん!?
イモータルになるってこと?そういう怪異か!?
人魚喰らわば不死身かって無理だな!?





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