59.観察を続けて気づいた、“変わらないようで変わっていたこと”
気づきのきっかけ
昨年、入院と手術を経験しました。
そのとき、ふと気づいたのです。
――あれ、昔の私とは違う。
看護師さんや先生と接していても、同室の人が複数いる状態でも、以前のように気をもむことがほとんどありませんでした。
「どう思われているだろう」「迷惑をかけていないだろうか」――そんな思考が出てきても、どこかで自然に止まっていました。
不必要に考えすぎることがなかったのです。
思考に振り回されていた頃
少し前までの私は、人の目を気にしてばかりでした。
言いたいことがあっても言えず、相手の反応や雰囲気を気にして、いつも頭の中がぐるぐると動き続けていました。
「考えても仕方ない」とわかっていても止まらず、そんな自分にまた疲れていく……。
当時はそれが「普通」でした。
入院中に感じた変化
ところが、入院中の私は違っていました。
質問したいことがあれば自然に先生に聞けて、看護師さんにも思ったことを穏やかに伝えられる。
そして夜、ふと「自分のいびきで迷惑をかけていないだろうか」と思考が浮かんでも、
「もしそうなら、そういうこともあるよね」と受けとめて、
本を読んだり、ラジオを聴いたりして過ごせていました。
自分の中で、思考が静まっている感覚がありました。
それは、努力してつくったものではなく、気づいたらそうなっていた――そんな自然な変化でした。
日常の中でも変わっていたこと
退院後、日常生活の中でも「以前の私とは違う」ことに気付くようになっていました。
理不尽な相手の感情に巻き込まれずにいられたり、必要なときに自分の意思をはっきり伝えられたり。
ストレスや問題が起きたときも、ただ困って立ちすくむのではなく、どうすればいいかを落ち着いて考え、簡単にできることから行動できるようになっていました。
変わらないようで、確かに変わっていた
観察を続けてきて思うのは、「変えよう」と頑張ったわけではないということです。
ただ、思考や感情を観察し続けていただけ。
けれどその積み重ねが、いつのまにか自分の内側を変えていました。
変わらないようで、確かに変わっていた。
その静かな変化が、私のこころと身体を、少しずつ自由にしてくれています。
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