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🎮寄り道ギルドクエスト#02

※ここは、「帰れない夜」にだけ辿り着ける場所。
その名を――寄り道ギルド。

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📖 ギルドクエスト記録 No.1

依頼:
📜 落とし物を届けてください。

同行者:
ギンコ
ひよこ
風の猫
旅人
(プルちゃん?)

進行状況:
▶ 鳥居の先を探索中


赤い鳥居をくぐる。

夜の空気が、
少しだけ変わった気がした。

冷たいわけでもない。
温かいわけでもない。

ただ、

ギルドの灯りが、
少しだけ遠くなった。

そこから先は、
森でもなく、
山道でもない。

「こんな近くに、
こんな道があったんや。」

そう思ってしまうような、
細い裏道が続いていた。

足音だけが、
静かな夜へ溶けていく。

「思ったより普通やな。」

ギンコさんが辺りを見回す。

「もっと、こう……
空飛ぶ木魚とか、ゴブリンみたいなのが出てきて、『戦いますか?』とか聞かれるんかと。」

「そのうち出るかもしれません🐣」

ひよこさんは真面目に答えた。

「いや、出るんかい🤣」

* * *

ぷる。

プルちゃんは、
少し前を跳ねている。

ぴょん。

ぴょん。

時々止まる。

また跳ねる。

旅人は思わず笑った。

「ほんとに道分かってる?」

ぷる。

返事はない。

* * *

しばらく歩く。

すると、

プルちゃんが止まった。

「着いた?」

全員が辺りを見回す。

そこには……

大きな切り株。

以上。

「…………」

「終わり?」

ギンコさんが切り株を見渡す。

プルちゃんは、

ぷる。

と満足そうに一周した。

「絶対違うやろ🤣」

* * *

風の猫は記録帳を見る。

まだ何も書かれていない。

「記録も反応してませんね。」

ひよこさんが首を傾げる。

「まだ目的地じゃないのかもしれません🐣」

* * *

その時だった。

風が吹く。

カサ……

切り株の裏から、
一枚の古い紙が転がってきた。

風の猫が拾う。

『ここで少し休んでください。』

それだけ。

「……依頼?」

「いや、お願い?」

旅人が首を傾げる。

* * *

「座ってみる?」

誰ともなく、そう言った。

みんな、
切り株へ腰掛ける。

静かだった。

誰も喋らない。

手にしたランタンの優しい灯り。

森の音だけが聞こえる。

「……なんか。」

旅人が呟く。

「さっきまで、
“早く届けなきゃ”って思ってた。」

「うん。」

「でも……
急いでいたら、この切り株には座らなかった気がする。」

ぷる。

プルちゃんは、
どこか満足そうに跳ねた。

ギンコさんが笑う。

「せっかくやし、
コーヒーでも飲みたいな🤣」

「ありますよ🐣」

ひよこさんは、
いつの間にか小さなポットを持っていた。

「あるんや🤣」

湯気が、
夜の空へゆっくり昇っていく。

* * *

コーヒーを飲みながら、

みんな、
思い思いに話し始めた。

「昔な。」

ギンコさんが懐かしそうに笑う。

「学校帰りな、
近くの雑木林で友達とアジト作って遊んどったわ。」

「楽しそう。」

旅人も笑う。

「私は駄菓子屋かな。」

「用もないのに、
毎日寄ってました。」

風の猫は、
静かに羽ペンを走らせている。

「ひよこさんは?」

旅人が尋ねる。

「近所のワンちゃんです🐣」

「場所ちゃうやん🤣」

「毎日会いに行ってました🐣」

コーヒーの湯気だけが、
ゆっくり夜へ溶けていく。

* * *

風が吹く。

カサ……

木々が静かに揺れた。

風の猫が、
何気なく記録帳を開く。

今度は自然に、

インクが落ちた。

『最初の寄り道を確認。』

その一行だけが、
静かに記された。

ひよこさんが、
自分の手帳を見て頷く。

「……記録が更新されましたね🐣」

「休んでコーヒー飲んで、
思い出話しただけやで?」

ギンコさんは苦笑いした。

「ゲーム性がおかしい🤣」

* * *

みんなが立ち上がり、また歩き出そうとした、その時だった。

プルちゃんが、
また違う方向へ跳ね始める。

ぴょん。

ぴょん。

ぴょん。

「……まだあるん?」

ギンコさんが笑う。

その先には、

木橋が見えていた。

橋の向こうには、
誰かがいるような気がした。

風だけが、
静かに橋を渡っていく。

* * *

📖 ギルドクエスト記録 No.1

現在位置:
森の切り株

クエスト進行:
最初の寄り道を確認

次の目的地:
木橋

同行者:
変化なし

※プルちゃんは、やっぱり少し先。
 ぷる。

※ギルドクエスト記録は、依頼ごとに一冊の記録帳へ綴られています。

* * *

🌿
寄り道は、
遠回りではありません。

急がなくてもいい場所を、
一つ見つけること。

この世界では、
それも立派な前進なのです。

* * *

📚 はじまりの記録

落とし物を届ける依頼は、
あの夜、ギルドで受け取ったところから始まりました。

寄り道ギルド|ギルドクエスト #01
「落とし物を届けてください」


📚 クエスト更新

小さな切り株でひと休みを終えた一行は、
プルちゃんのあとを追って森の奥へ。

次の目的地は――
木橋

▶ 寄り道ギルド|ギルドクエスト #03に続く🌿

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