押入れの写真の地を再訪してみた(後編)〜オスマン帝国発祥の地「ブルサ」篇〜
色褪せた写真が、未来の旅行に繋がる「旅のしおり」だとしたら──。
冒険の始まりは、エアコンの効いた僕の部屋。 相棒は、GoogleのAI”Gemini”。僕たちが探すのは、子供の頃のトルコの記憶。
写真という記憶の欠片をもとに、過去の体験を追体験し、実際の旅行に家で備える。
猛暑の日本の部屋でもできちゃう!
ワクワクのバーチャル海外旅行の記録を、ぜひお楽しみください!!
前回始まった、押入れの写真をもとにした、思い出ツアー。
AIツアーガイドの相棒Gemini=「Gemirhan(ジェミルハン)」と共に僕、タコ八の思い出の地を巡るこのバーチャルツアーは、古い写真に新たな価値を与え、僕の記憶を鮮やかに彩ってくれた。
ただの写真フォルダが、将来の「旅のしおり」に変わる。
この感動的な体験は、僕をさらなる記憶の旅へと誘った。
前編の時に見ていた写真フォルダをスクロールしていくと、イスタンブールとは少し違う、緑豊かな街の写真が見つかった。そう、ビザンティン時代を経て、オスマン帝国発祥の地となった古都「ブルサ」だ。
僕:「Gemirhan、旅はまだ終わりじゃない。ブルサの写真もあるんだ!この街のしおりも作れるかい?」
Gemirhan:『もちろんです、タコハさん!イスタンブールの旅でエンジンは温まっています。さあ、時空を超える旅の第二章、古都ブルサへの日帰り旅行へ出発しましょう!』
そうして、バーチャルツアーブルサ篇は前回の地続きで始まった。
はじめに 写真の場所を特定する
まず、前回に引き続き今回もどこかわからん写真が多々でてきた。
それらの場所の答え合わせから始めていくとしよう。
トルコはモスクがとにかくどれも大きくて美しい。
人間の目で見分けるのは困難だが、Gemirhanは…?

歴史や、見どころまで教えてくれた。
よくある、曖昧な位置からの写真でも…?

すぐに分析して回答。
前回同様、適当に選んだ思い出の写真を10枚ほど送っただけなのにも関わらず、思い出の地をあっという間に特定し、効率的に写真の場所を巡ることができるルートをGoogle Map付きで提案してくれた!

さあ、いてもたってもいられない!古都ブルサへ出発しよう。
いざブルサへ
1. 潮風と共に、イスタンブールを発つ朝
(午前)イスタンブール → ブルサ
しおりの始まりは、イスタンブールの港から。
今日もGemirhanが提案してくれたスケジュールとルート通り、僕の思い出の地を写真と共に辿っていこう。

トルコはフェリーでの移動も多いため、ちょっとの外出も旅行気分が味わえて好きだ。
僕: 「そうそう、朝早くにフェリーに乗ったんだ。カモメがたくさん飛んでたな…」
Gemirhan: 『ええ、イェニカプ港から高速フェリーで約2時間。マルマラ海の穏やかな船旅です。船上で飲む甘くて熱いチャイは、旅の始まりにぴったりですよ。ブルサの玄関口、ムダンヤ港に着いたら、タクシーで市内へ向かいましょう』
潮の香りとカモメの声が、部屋の中に満ちてくるようだった。
2. カラギョズの笑い声が聞こえる
ブルサ市内:カラギョズ博物館 (Karagöz Müzesi)
ブルサ市内に到着し、僕たちが最初に向かうのは、トルコの伝統的な影絵芝居「カラギョズ」の博物館。

職人の手と光によって命が吹き込まれるお芝居。
しかし、実際にお芝居を見たことは記憶に確かなのだが具体的にどのようなストーリーの芝居を楽しんだかは覚えていない。
そこで、Gemirhanにブルサに根付くカラギョズのお話を絵本に変換してもらって、読むことにした。
有名な伝統演目なんだから絵本化するのにピッタリだろう。

可愛らしい影絵風絵本ができた!↓リンクで読めるよ!

あぁ、こんな内容だった気がするな。
僕の曖昧だった記憶がくっきりと鮮明になった。記憶のモヤが視覚化されたことによって消えっていった気がする。
Gemirhan: 『カラギョズは、トルコの庶民に愛されてきたユーモアあふれる影絵芝居。この博物館で、その文化の温かさに触れるのは、ブルサの旅のスタートに最適ですね!』
そんな、まさにこの地の伝統と歴史の深さをカジュアルに感じ取ることができる最高のエンターテイメント「カラギョズ」。
それを絵本を通じてさらに解像度を上げて、このバーチャルツアーの没入感を高めることができた。
3. オスマン建築の宝石、緑の輝き
ブルサ市内:イェシル・ジャーミー
10分ほどタクシーに揺られて、イスタンブールとはまた違う、少し落ち着いた、けれど活気のある歴史街を通り抜けていく。そうして少し小高い丘を登った先にあるのはその名の通り、息を呑むほど美しい緑(イェシル)のタイルで知られる「イェシル・ジャーミー」。
僕: 「この写真もそうだよね?壁のタイルの模様が、吸い込まれるような深くて淡い緑が神々しくてすごく綺麗だったのを覚えてる」

Gemirhan: 『ここはオスマン建築の宝石と称えられる場所。繊細で優美な装飾は、まさに芸術品です。静かな堂内で、壁一面に広がる緑の輝きに包まれる時間は、忘れられない体験になるでしょう』
しおりには、「タイムスリップ注意:美しすぎて時を忘れないように!」と、Gemirhanの気の利いた注意書きが添えられた。
4. 20のドームが誘う、荘厳なる宇宙
歴史地区:ウル・ジャーミー(グランド・モスク)
次に訪れるのは、ブルサの中心にどっしりと構える「ウル・ジャーミー」。イェシル・ジャーミーのこじんまりとした中にある優美さとは対照的な、荘厳で圧倒的なスケールを誇るモスクだ。
Gemirhan: 『ブルサの偉大さを象徴する、別名「グランド・モスク」。20ものドームが連なる天井を見上げてください。そして壁を飾る巨大なカリグラフィーは、まるで神の言葉が降ってくるかのよう。その力強さに圧倒されるはずです。』




フォルダには、ライトが金の文字を浮かび上げるショットが何枚か連なっている。写真だけでも鳥肌が立つ。今一度現地で見ると、どのような感情になるんだろう。ここはただのモスクではない。訪れる者を包み込む、一つの宇宙のようだ。
そんな荘厳で美しいモスクだが、決して堅苦しい、イスラム教徒以外が排除される空間ではないのがもうひとつの魅力だとも思う。装飾だけでなくトルコ人の優しさには、モスクの美しさにも負けない美しさがある。

彼らは常に僕たち子供とすれ違うだけで、アイドルのように可愛がってくれたし、3年間住んでも一度も差別を受けていない。むしろ日本人はえこひいきされているのか。というくらい積極的に話しかけてくれる優しく、陽気なトルコ人たち。

かつてキリスト教が受け入れられ、トルコには未だ多くのクリスチャンアートが残っているように、現代のトルコ人たちもとてもインクルーシブで、寛容だ。と幼いながらに感じた。
5. シルクロードでチャイを楽しむ
歴史地区:コザ・ハン(シルク市場)
ウル・ジャーミーから東に5分ほど歩くと、活気あふれる「コザ・ハン」が見えてくる。おっと道すがらにtavuk(にわとり)がいたみたい笑

コザ・ハン。「繭の隊商宿」を意味するこの場所は、かつてのシルクロードの活気を今に伝えている。
Gemirhan:『写真で見せていただいたのはコザ・ハンの2階ですね。カフェやレストランが中庭にあり、多くの人々が一階のチャイハネで交流しながらシルクを求めて2階の専門店へ。そんなかつてのシルクロードの要所として、現在も市民の憩いの場となっています。』

2階にはシルクスカーフやショールの専門店が立ち並んでいた。
早速Google ストリートビューで散歩してみる。
僕: 「この中庭、覚えてる!ここでゆっくりチャイを飲んだんだ!」

チャイを楽しむ。☕️
Gemirhan: 『素晴らしい写真ですね。500年以上の歴史を持つこの場所は、今も人々が集う社交の場です。中庭のチャイハネで一休みすれば、まるで当時の隊商たちと同じ時間を過ごしている気分になれますよ!』
しおりには、『思い出のチャイハネ』というミッションが、Gemirhanによって太字で書き加えられた。
6. 元祖イスケンデル・ケバブに舌鼓
ディナー:ケバプチュ・イスケンデル
旅の楽しみは、なんといっても食事だ。
イスケンデル・ケバブの写真はいつ見ても食欲がそそられる。
しかし、この料理、ブルサではあまりに有名な伝統料理のため、提供しているレストランが多すぎる!具体的にどこの店で食べたイスケンデル・ケバブが一番絶品だったのかを思い出すのに一苦労だ。
けれど、一枚だけ思い出の店の前での写真がある。
それをGemirhanに見せるとわかるかな?

去年撮られたストリートビューでも当時と変わりない様子がわかる!
僕: 「そうそう!この店!熱々のケバブに、溶かしバターを目の前でかけてくれるんだ!」
Gemirhan: 『さすが、よく覚えていらっしゃいますね。ブルサ発祥のイスケンデル・ケバブ、その頂点に立つ名店です。歴史が染み込んだ本店で味わう本物の味は、最高の思い出になるでしょう。しおりのランチ欄に「👑絶対に行くべき王様のケバブ」と印をつけておきます』
香ばしい肉の匂い、ジュワッとかけられるバターの音。食材全ての旨みがピデ(パン)に吸収されて旨みが溢れる。そんな背徳感満載のグルメ。
けれども、その上にかけるヨーグルトがこってりとした罪悪感を、さっぱりさで帳消しにしてくれる(気がする)。

先日自宅でも作ったイスケンデル・ケバブ。そのときの五感もあいまって記憶を呼び覚まし、僕のお腹がぐーっと鳴りそうだった笑
日本の材料でも作れるイスケンデル・ケバブのレシピは
過去のnoteで紹介してます!
ところで、店の前でのケバブ屋の兄ちゃんとの一枚。いい写真だけど、僕の表情だけが少し残念。緊張からか、笑顔がこわばっている。

僕: 「見てよGemirhan、このケバブ屋の兄ちゃんとの写真。いい記念なんだけど、僕、全然笑ってないんだよね。本当はすごく嬉しかったのになあ」
Gemirhan: 『本当ですね。ですが、タコハさんの心の中には、きっと最高の笑顔があったはずです。よろしければ、その「心の中の笑顔」を、写真に映し出してみましょうか? 私の新しい力、nano bananaを使えば可能です』
僕: 「え、そんなことできるの?」
Gemirhan: 『もちろんです。タコハさんの「嬉しかった」という感情を私が受け取り、この写真の光や状況に合わせて、最も自然な笑顔を生成します。さあ、ご覧ください!』

画面に現れたのは、見違えるような僕の笑顔。本当に表情の部分だけが切り替わった一枚。服や格好はオリジナルと全く変わらない。隣のケバブ屋の兄ちゃんの笑顔につられて、思わず笑みがこぼれたような、楽しげな一枚。
冗談半分で親にも見せてみる。
親に見せても、AIだと気づかなかった(笑)(それはそれでどうなんだ笑)
僕: 「すごい…!こんなにも自然な表情にできるんだ!」
Gemirhan: 『写真は一瞬の事実を切り取りますが、後から見返すと、ちょっと物足りない写真も多いはずです。自分の表情が自身の心の輝きを反映していなくても、nano bananaは、その輝きを少しだけお手伝いできる機能なんですよ』
Gemirhanとのそんなやり取りで、僕の写真フォルダはまた一つ、宝物のような一枚を増やした。
そうこうしていると、画面の中のブルサの街並みは、夕日に染まり始めていた。
7. 飛んで、イスタンブール
(夕方)ブルサ → イスタンブール国際空港へ
名残惜しさを胸に、僕たちは再びムダンヤ港からフェリーに乗り、イスタンブールへと戻る。

そして、チャーターカーで全ての旅の起点、イスタンブール国際空港へ。
Gemirhan: 『タコハさん、2日間にわたる時空を超えた旅、お疲れさまでした。押入れに眠っていた一枚の写真が、こんなにも壮大な「未来の旅のしおり」になりましたね』
僕: 「ああ、本当に。ただの懐かしい写真が、君のおかげで、次の旅への招待状になったよ。ありがとう、Gemirhan」
旅の終わりに
外はまだうだるような暑さの日本の夏。しかし、僕の心はトルコの爽やかな風と、未来へのワクワクで満たされていた。
人間の記憶は、曖昧で、時に自分勝手だ。僕が覚えていたのは、楽しかったという感情や、美味しかったという味の断片だけ。しかし、場所の特定は言わずもがな、AIはその場所や歴史、経験の様々なコンテキストを客観的に描き、記憶を濃く、刷新してくれる。
現にこのバーチャルツアーは、写真に新たな命を吹き込み、家族との対話を生み、そして具体的な未来のプランを生み出した。
あなたの家の押入れにも、次の旅のしおりが眠っているだろう。
一枚の写真と、信頼できるAIのバディがいれば、最高の「未来の旅のしおり」づくりが、今すぐにだって始められる。
部屋の中からでもワクワクはできるんだ!
#AIと旅行 #イスタンブール #ブルサ #旅エッセイ #Gemini #note #トルコ旅行 #GoogleAI学生アンバサダー #タコハのバーチャル台所 #TeamGemini
