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410 科学で語る現代思想・序の4 エドウィン・ハッブルの功績

 発見したのは当時アメリカはウィルソン山天文台で働いていたエドウィン・ハッブル。ハッブル、と聞いてどこかで聞いた覚えがあると思うかも知
れません。そう、高山よりも高い場所、宇宙に浮かぶ天文台として長年稼働してくれたハッブル宇宙望遠鏡、今回のタイトル画像の名前の元となった天文学者です。その彼が発見したこと、それは我々の宇宙観を一変させる、というより今の私たちの宇宙観の礎となった観測結果だったのです。
 ここからはWikipedia - エドウィン・ハッブルを引用しつつ。まず宇宙は地球を含む銀河系一つだけという前提で考えていた「星雲」の中に、当時から考えられていた銀河系の大きさより、遠方にある天体があるとわかった。それだけでも「銀河は我々の銀河系だけではない」と画期なのですが、それらをさらに観測してみると「ドップラー効果」があるとわかった。
 ドップラー効果、これは中学の理科、高校の物理の授業で習ったことと思いますが、動いている物体から発する波は、止まっている物体から発する波とは周波数が違う現象で。救急車のサイレンがこの手の説明でわかり易いため典型的。近づいてくるときは音量が大きくなるとともに音程が高く聴こえ、目の前に来た後、遠ざかるときはもちろん段々小さくなるが、音程としては低音になる。そう、ハッブルは遠方にある天体に関して、ドップラー効果が生じていると確認したのです。
 ハッブルが観測したのはもちろん光。そして音波で言う高音、光の波長が短くなる場合は「青方偏移」、音に例えると低音、光の波長が長くなる場合に「赤方偏移」と言うのです。ではハッブルが発見した銀河系外天体、それらはことごとく赤色の方にシフトしていたのです。しかも距離があるほど速く遠ざかっていく。ここで少し疑問を持たれるかも知れません。「我々太陽系を含む銀河系は宇宙の中心なのか?」
 もちろん科学者は地球中心主義の思想、思考とは無縁です。ここでアインシュタインの宇宙モデル、円筒宇宙を思い出してください。この段階ではビッグバン宇宙モデルを前提とした球の表面の宇宙モデルはまだ存在しないので。円筒の表面にいくつか印をつけていきます。そしてその印の大きさそのままに、円筒そのものが巨大化すると想像するのです。そうすると例えば(だいたい)一直線に並んだ三つの点、どの点から見ても遠いほど(自分たちから)速く遠ざかっていると観測するのです。
 しかしです、なぜ遠ざかっているとわかるのか? 救急車の場合は近づいてきて遠ざかるから音の波長が短くなった後で広がるのが実感でわかるけど、銀河の場合は遠ざかるだけ。つまり救急車のサイレンのように、基準となる波の長さがわからなければ、波長が縮んだり伸びたりすることが判断できない。しかしハッブルは天文台の同僚のミルトン・ヒューメイソンとともに各々の銀河の中に基準となる星、セファイド変光星を見出し、その特徴から距離と速さの関係、遠くの銀河ほど速く(我々の銀河系から)遠ざかっているのを見出したのです。
 そのデータをアインシュタインはドイツからわざわざ大西洋を渡ってウィルソン山天文台に出向き、ハッブルが撮影した銀河の写真をじかに観た。

参考:ハップル/天文台と法律 | 弁護士作花知志のブログ

 そしてアインシュタインは「静止した宇宙」という自分が提案した宇宙モデルを潔く撤回したのです。(大塩高志)

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