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フリーWi-Fiって本当に危険なの?現実的な話

今回の記事では、カフェや空港のフリーWi-Fiって危険って言われてるけど、実際どうなん?ってことを書きたいと思います。

この記事の想定読者

個人でスマホ・PCを使っている方向けの記事です。

会社員の方へ:勤務先でフリーWi-Fi禁止なら、そのルールに従ってください。この記事は「会社のルールを破れ」という話ではありません。

この記事では、セキュリティコンサルタントの私が、個人としてフリーWi-Fiの利用をどう考えるかをテーマにしています。

「本当に危ないのか?」

「どこまで気をつければいいのか?」

「使うとしたら、どんなことに注意すればいいのか?」

そんな問いに、落ち着いて答えていきたいと思います。

最初に結論:僕はフリーWi-Fiを使っています

いろいろなところで「危ない」と言われているフリーWi-Fiですが、僕は、普通に使っています。

スターバックスでも、マクドナルドでも、空港でも、ビジネスホテルでも。
とくに出先でパソコンを開くときは、よくフリーWi-Fiに接続しています。

なのでこの記事のスタンスとしては、

❌「フリーWi-Fiの利用は危ないからやめたほうがいい!」

ということではなく、

⭕️「気をつけるべきポイントはあるが、便利だし使ってもいいんじゃない」

というスタンスです。

警察庁やIPAの資料を見てみる

フリーWi-Fiに関連する事故事例ってどれぐらいなんだろうと思い、警察庁とIPA(情報処理推進機構)などの資料を調べてみました。

いずれも2024年(令和6年)のものです。

警察庁の資料

この資料を参考にしました。

  • 対象期間:令和6年(2024年)

  • 報告内容:サイバー空間の脅威情勢と警察の取組についてまとめられています。

警察庁の資料ではフリーWi-Fiに関する注意喚起などはなく、個人向けとしては、下記のようなものがありました。

  • インターネットバンキングに係る不正送金

  • フィッシング

  • クレジットカード不正利用

  • SNS上の誹謗中傷 など

IPA(情報処理推進機構)の資料

この資料を参考にしました。

  • 対象期間:2024年1月1日から2024年12月31日までの期間

  • 報告内容:IPAが受理したコンピュータウイルスとコンピュータ不正アクセスに関する届出状況についてまとめられています。

IPAの資料でもフリーWi-Fiに関する注意喚起などははありませんでした。

カフェ利用などで被害事例があれば、警察庁やIPAが公表してそうですが、ありませんでした。

つまり、2024年の公的な統計を見る限り、フリーWi-Fi利用による被害は、少なくとも「社会問題化するレベルではない」ということがわかります。

もちろん、これは「完全に安全」という意味ではありません。
統計に表れない被害や、フリーWi-Fi以外の要因と複合的に起きた被害もあるかもしれません。

ただ、「フリーWi-Fiは危険だから絶対使うな」と言われるほど頻発している問題でもなさそうです。

攻撃手法を見てみる

次に、フリーWi-Fiに対する攻撃方法を考えたいと思います。

ここは一部に技術的な部分を含みます。

「気をつけることだけ知りたいよ!」って方は次の「まとめ:攻撃はあるが、注意すればなんとかなる」に進んでいただいて問題ございません。

ここでは、その代表的な2つを取り上げて、「本当に今も怖いのか?」を見ていきます。

1. 通信の盗聴

攻撃手法:Wi-Fi通信を途中で傍受して、中身をのぞかれる

たとえば、あなたが銀行のサイトにアクセスしたときに、実はその通信が他人に盗み見られていた……というようなイメージです。

2025年の現実:標準的なHTTPSが実装されていれば、盗聴の心配はほとんどない

現在、多くのサイトはHTTPS(暗号化通信)を使っています。
「https://〜」と始まるサイトですね。

この暗号化があることで、通信内容は外から見えなくなっています。
暗号化されていないHTTP(非暗号化通信)の通信内容は外から見えてしまいます。

ここで言う「通信内容」とはこんなものです。

・Amazonにログインした時のパスワード
・Amazonで商品を探すときに入力した検索ワード
・ネット銀行にログインする時のパスワード

※厳密に言えば、HTTPSであっても「Amazonにアクセスした」とか「YouTubeにアクセスした」とか宛先レベルでは外から見えてしまいます。
Tinderとかアクセスしてるのバレたら嫌だな〜とかあるかもしれませんが、パスワードが漏れるのに比べれば、私はそれほど問題ではないと思っています。

さらに、Google ChromeやSafariなどのWebブラウザではHTTP(非暗号化通信)にアクセスしようとすると警告を出してくれます。

HTTPでアクセスした時の警告(Google Chrome)

Safariなどが「あれ?」と気付けるように警告してくれている感じです。

HTTPS(暗号化通信)に対応したWebサイトは2025年では、約90%ほどと言われています。

つまり、通信の盗聴はHTTPS(暗号化通信)に対してはほとんど意味をなさなくなっているのです。

通信の盗聴対策:HTTPS(暗号化通信)のWebサイトにのみアクセスしよう!

2. 偽物のWi-Fi名をつくる

  • 攻撃手法:偽物のWi-Fiにつながせて、偽物のログイン画面に誘導

偽物のWi-Fiとは、フリーWi-Fiのような名前を使って本物そっくりのWi-Fiを作り、そこにつないできた人をだます手口です。

例えば「STARBUCKS_Wi-Fi」のようなWi-Fiをスタバに持って行き、そこにスタバの利用客を繋がせるという攻撃手法です。

  • 2025年の現実:これはまだ油断できない部分もあります

Wi-Fi利用には2パターンあると思います。

1️⃣ メールやSNS登録してWi-Fiを利用できるパターン
2️⃣ パスワードを入力して利用できるパターン

偽のWi–Fiではいずれのパターンでも被害に遭う可能性があります。

1️⃣ メールやSNS登録してWi-Fiを利用できるパターン

Wi-Fiに接続すると、Wi-Fiを利用する前に「メールアドレスで登録」「facebookで登録」とか出てくるケースがありますよね?

偽のWi-FiではこのfacebookなどのSNSへのログイン画面を本物そっくりに用意しておき、騙された利用者がパスワードを入力すると、SNSのパスワードを盗まれる危険性があります。

これはフィッシングのように本物そっくりでURLが異なるサイトへアクセスさせるというものです。

2️⃣ パスワードを入力して利用できるパターン

こちらでは、パスワードを入力してインターネットを使ったとしても、通信を盗聴される恐れは低いと言えます。

まず、先ほども述べたようにほとんどのWebサイトはHTTPS(暗号化通信)に対応しています。この時点で盗聴はかなり困難です。

攻撃者は、無理やり、HTTP(非暗号化通信)に変えて盗聴しようとしてきますが、この場合は先ほどの警告が出るので「おかしい」と思えるかもしれません。

HTTPでアクセスした時の警告(Google Chrome)

ここで警告は出るものの、「XXXXにアクセスする。(安全ではありません)」をクリックすればページが表示されます。

HTTPに無理やりアクセス

ここでアクセスしてしまうと盗聴されてしまいます。

ですので、カフェなどのフリーWi–FiでHTTPでアクセスはしないようにしましょう。
また、メールのリンクからではなく、ブックマークにある正しいURLからアクセスするようにしてください。

偽Wi-Fi対策:SNSログインは慎重に。HTTPの警告が出たらページを表示しない

まとめ:攻撃はあるが、注意すればなんとかなる

これらの攻撃は、注意を払えば防げるものです。

その裏には、HTTPS(暗号化通信)の普及や、Safariなどの進化によって防げるものが多くなっていると言う現状です。

おさらいですが、フリーWi-Fiを使う上での注意点をまとめておきます。

  1. HTTPS(暗号化通信)に対応しているWebサイトのみ利用しよう

  2. HTTPSの警告が出たら、先に進まないようにしよう。

  3. フリーWi-FiのSNSログインは気をつけよう。(URL本当に合ってる?)

  4. ブックマークからアクセスするなど正しいURLにアクセスしよう。

1、2のHTTPSの警告はこれです。
こういう警告が出たら先に進まないでください。

HTTPでアクセスした時の警告(Google Chrome)

よくこう言う記事では「VPNを使いましょう」と書いていますが、私は個人利用では不要だと思っています。(海外旅行でもeSIMだけで個人的には使わない。)

理由は上記を徹底できていれば、現在の防げると思っているからです。
VPNも月額料金が発生しますし、無料の謎なVPNを使うとそれはそれでリスクです。(ウィルス感染やあなたの通信内容をどう扱っているかも不明瞭です。売られているかも。)

「危険だから」と言われることへの違和感

ここまで見てきたように、フリーWi-Fiに対する攻撃方法にはいくつかありますが、現実にはほとんどのケースが防げるようになってきています。

それでも、ときどき見かけます。

「フリーWi-Fiは絶対使うな」

「セキュリティ的に論外」

「フリーWi-Fi使うと情報が抜かれるよ」

私はセキュリティコンサルタントですが、セキュリティのために利便性を犠牲にするのは違うと思っています。

当然、利便性だけが大事でセキュリティは大事じゃないと言っているわけでもありません。バランスが大事だと思っています。

フリーWi-Fiを使うことよりも、こういったことの方がかなりまずいように思います。

  • トイレに行くときに、パソコンなどの荷物を放置

  • 取引先などの企業名を出して電話する

セキュリティは、「これはダメ」「あれもダメ」と言うためのものじゃないと思います。

どんなリスクがあって、自分はどこまで許容できるのかを考える。

そのうえで、自分で判断できるようになることが大切なんじゃないでしょうか。

この記事を読んでくださっているあなたにちょっとでも学びがあれば嬉しいです。


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